米国株の投資で毎年恒例にしていることがあります。
それが年末に100万円の投資を行うことです。
ここで投資をした銘柄は市場動向に関係なく1年は売却しないという鉄のルールを採用しています。
過去に実施した銘柄は、米国高配当株式の【VYM】や米国大型株配当の【DLN】、NYダウに連動する【DIA】などです。
ヒントにしたのが“NYダウ30種平均から配当利回りの高い10銘柄へ投資する『ダウの犬投資法』”だったこともあり配当株や大型株を中心に選択してきました。
1年間ホッタラカシで上昇していることが多いので、最近は縁起担ぎのような実施しています。
しかし、2020年はETFではなく『ダウの犬投資法(配当10銘柄)』でチャレンジしたところ・・大誤算!
高配当株の出遅れが継続している事に加えて、為替も1年前より4円以上も円高です。
円建て計算だとマイナス終了になる確率が高いですね。
※ダウの犬投資法は月末に集計して記事アップ予定
投資でマイナスが出るのはしょうがないのですが、2年連続でマイナスだけは避けたいですね。
そこで、年末投資は本気戦略で 10年以上連続増配の米国株で構成される【VIG】を選択することにしました。
今回は【VIG】を選択するに至った理由について書いていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
長期の資産形成なら『高配当株』より『連続増配株』です。
配当に着目した投資戦略で一般的なのは『高配当株』ですね。
『連続増配株』もこの一つに含まれるのですが、少し意味合いが違います。
『高配当株』は利回りの高さだけに注目しているので、株価が大幅に下落して利回りが上昇している銘柄も含みます。
究極的に言えば、減配していても株価が大幅下落すれば『高配当株』になります。
一方で連続増配は“増配が継続している”ことがポイントになります。
毎年継続的に配当収入が増えていく銘柄なので、長期投資ならばこちらの方が有利ですね。
例えば私が保有しているジョンソン・エンド・ジョンソンは2010年の配当は年間で1株あたり約2ドルでした。
10年経過した2020年は約4ドルで2倍程度になっています。
仮に株価が一定だったとすれば、利回りも2倍ですね。
つまり、配当戦略で長期投資を行うならば『高配当株』より『連続増配株』の方が向いているということです。
100万円投資で【VIG】を選択したのは、仮に1年で結果が出なかったとしても、継続保有でプラスになる可能性が高いと考えたからです。
昨年までの100万円買付は“恒例行事・縁起物 ”のような側面が大きかったのですが、今回はズバリ“勝利”を目指します。
米国増配株式【VIG】の成績は、市場平均よりも優秀なのか?
米国株ではS&P500に連動するETFを買付ける方法が基本だと考えています。
極論を言えば、市場平均に勝る要素がない商品に投資してもメリットはありません。
米国連続増配【VIG】とS&P500に連動するETF【VOO】、更に米高配当株【VYM】の株価動向を比較したので確認してみてください。
2020年10月を基準に過去5年間の成績を比較すると【VIG】が最も高いリターンとなっています。
高配当株【VYM】と比べて2倍以上のリターンなので、長期運用では連続増配の方が優位性が高いと考えて問題ないと思います。
それに対してS&P500【VOO】よりも高いリターンかと言えば、誤差の範囲ですから【VIG】の方が優秀とは言えません。
この程度の差であれば計測時期によっては【VOO】の方が高リターンの時もあるはずです。
単純にリターンだけを比較した場合は、 連続増配株は高配当株よりも有利とは言えますが、市場平均よりも強いとまでは言いきれない結果でした。
では、どうして連続増配を選択したのか?
次の項目で説明します。
総合バランスをみれば【VIG】の凄さが分かる
過去5年のリターンをみると【VIG】はS&P500の【VOO】よりも良好ですが、 圧倒しているとは言えません。
それならば、“市場全体に投資をする方が良いのでは?”という疑問もありますね。
実は【VIG】はリスクという視点でも優秀な銘柄です。
次に過去5年間の【VIG】【VOO】【VYM】の上昇率(年率リターン)、価格安定感(標準偏差)、投資効率性(シャープレシオ)を比較したので確認してみてください。
過去5年間の成績:基準日2020年10月31日
商品名 | 上昇率 | 安定感 | 効率性 |
【VIG】バンガード・米国増配株式ETF | 12.1% | 12.7 | 0.87 |
【VOO】バンガード・S&P500ETF | 11.7% | 14.6 | 0.75 |
【VYM】バンガード 米国高配当株式 ETF | 6.6% | 13.5 | 0.45 |
安定感(標準偏差)は数値が小さいほど値動きがマイルドだと考えてください。
この数値が米市場平均のVOOよりも小さいのが分かりますね。
ちなみに、VIGに採用される銘柄数は約180で3つのETFでは最小です。
※VOOは約500、VYMは約400
銘柄数が最小でありながら価格が安定しているのは、採用銘柄の質の高さが理由だと想像しています。
配当は会社が得た利益の一部を、株主へ支払うものです。
連続増配を実現するには一般的に財務体質が良好で業績を安定的に伸ばしていることが大切!
つまり、VIGに採用されている銘柄はこの条件を満たしている企業が多く含まれるという事です。
リターンが良い商品はリスクも高い傾向があるのですが、VIGに関してはリターンが高いのにリスクが抑えられている貴重な商品だと言えます。
先行き不透明な時は連続増配株に注目したい
過去データをもとに米増配株式のメリットを紹介してきましたが、最後に戦略的な話もしておきます。
新型コロナのワクチン開発のニュースが増えていますが、これでウイルスの悪影響が全て無くなるわけではありません。
景気回復にも時間がかかるかもしれません、株価が実体経済よりも評価が高すぎると判断されれば大きく下がる可能性もあります。
こういった最悪の展開になった時に投資家が注目するのが『財務状況の健全性』です。
記事の途中で書きましたが連続増配を実施する企業は、財務内容が良好な銘柄が多く含まれています。
先行きが不透明な時は「もしも」を想定して銘柄を選択するのが私の投資スタイルになります。
守りを意識しつつリターンを追求しようとした時に、連続増配株が頭を過ったのは自然な事ですね。
今回は『年末の米国株100万円投資!鉄板の連続増配【VIG】を買付します』について書きました。
記事の中で参考になる点があれば、運用のヒントにしてみてください。
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