昨年は株価が力強く上昇したので、笑顔の年となりました。
ただし、年明け1月からの株式市場は一転して元気がありません。
過去のデータでは、「1月効果」で上がりやすい月なんですが・・
想定外だったのは、インフレが高止まりしている点。
これにより、金融引き締めに向かう流れが一気に加速しました。
米国は早期に金融緩和終了して、間髪入れずに利上げを実施する方向へと傾いています。
インフレ圧力が強すぎて“待ったなし“の状態ですね。
テーパリング、利上げ実施、バランスシート縮小という3つが、早いペースで進むことを想定しなくてはいけません。
急速な変化は、株式投資には悪材料です。
2022年は逆風が吹き荒れる中での投資となる可能性があります。
今回は株式の抱えるリスクとゴールド(金)について書いていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
株式だけで運用することのリスクを考える
コロナ前までは世界的にデフレ傾向だったのですが、現在はインフレ懸念が現実となってきました。
インフレに対して株式は強いのですが、これは【景気拡大×物価上昇】という基本が成立している場合の話。
【景気後退×物価上昇】のスタグフレーションでは一変します。
企業の業績が悪くなるのですから、株価は下がるのは自然な事ですね。
実際に1970年代に米国でこの状況が起きた時は、株や国債はマイナスに沈みました。
一方で上昇したのがゴールド(金)や不動産といった実物資産です。
株式(ペーパー資産)とゴールド(実物資産)で明暗が分かれたのですが、この理由はとても簡単!
当り前の話ですが、破綻リスクの“有る・無し”です。
インフレについては『物価が上昇すること』という表現するのが一般的。
私はこれを『お金の価値が下がっていくこと』と考えるようにしています。
この視点の方が、実物資産の価格が上昇することが理解しやすいと思います。
景気減速でも、ゴールド(金)の価格が上昇したのも分かりますね。
長期のインフレリスクを想定し時に、ゴールドを資産に組込むのは自然な事だと私は考えています。
国策に売りなし、世界の中央銀行が金の保有量を増やしている
投資の格言に『国策に売りなし』という言葉があります。
これは、国の政策に関連した業種や銘柄は値上がりしやすいという意味です。
実はゴールド(金)についても、似たような状況が出来つつあります。
それが、世界の中央銀行などが外貨準備資産として金の保有量を積み増しているという事実です。
本来であればゴールド(金)は金利がつかないので利上げ局面は逆風です。
しかし、中銀などの2021年の金総保有量は31年ぶりの高水準となりました。
特に新興国では「ドルより金」という姿勢が強まってています。
ゴールドがこれから大きく上昇するかは分かりませんが、価格の下支えが大きくなってきているのは間違いありません。
また、金の二大商品国の中国やインドは、金価格が下がってくるとバーゲンハンターが現れて大きく買ってくる傾向があります。
現在の状況から考えると、下値は限界的だと想像しています。
記事の途中でも書きましたがゴールドは『破綻リスクはありません』。
株式の場合は下がって時に買増する手法(ナンピン)は泥沼にはまることも多いのですが、ゴールドであればそのリスクは低いと考えています。
全資産の10%程度はゴールドにしたいと考えています。
ゴールド(金)は、資産運用の主役というよりも補助的な位置づけです。
世界通貨とも言える存在なので、保険的な意味合いもあります。
株式とは買われるタイミングが違うので、少量を保有するだけでも資産全体のリスクを下げることが可能。
経済が好調であれば株式に資金がドンドン流入しますし、不透明感が高まれば安全資産のゴールドに注目が集まります。
株式投資の地域分散効果が低下している中では、資産配分の一つに組込むのは有力な選択肢と考えています。
ただし、ゴールドは金利や配当などを生み出すわけではありません。
資産アップの期待は株式からは大きく劣りますので、保有目標は全体の10%程度で充分です。
投資方法のお勧めは、時間分散の積立です。
値動きの予想が難しい商品なので、買付タイミングを狙うのは上級者向きとなります。
そもそも、安全資産という点が魅力の商品。
これで儲けを狙う必要はありません。
買付タイミングを考えるならば、もっとリターン期待が高い商品に時間を割いた方が効率的です。
積立ならばベストは無理でもベターな結果を充分に狙えるので、ゴールド投資には好相性だと思います。
私はドルコスト平均法! 純金上場信託「金の果実」(1540)
金投資について身近なものであれば純金積立ですね。
少額をコツコツ買付できるのがメリットでです。
ただし、買付コストが高めなのか気になる点です。
総合的に考えると、マネックス証券の純金積立が優位性があります。
(現物の引き出しも100gから対応)
コストや手軽さでは金ETFが選択肢になりますが、 こちらだと積立ができないのがデメリット・・。
そこで私が利用しているのが、 SMBC日興証券の“キンカブ” です。
一般の株式やETF投資は基本的に100株単位などのルールがあるので、買付するタイミングで購入金額が変わります。
それに対してキンカブは、投資信託のように金額指定で売買できる画期的なサービスです。
例:5千円ぶんだけ金ETFが欲しい
さらに、投資信託のように積立設定(定期定額)もできます。
最大で月に5回に分けて買付できるので、非常に便利です。
私は5日、10日、15日、20日、25日の5回で各20,000円(月10万円)を購入する設定をしています。
買付けているのは、金投資で人気が高い『純金上場信託「金の果実」(1540)』です。
実際に地金の裏付けがある現物国内保管型のETFです。
キンカブはSMBC日興証券のオススメ機能ですが、あまり知られていません。
“知っている人だけが得している状態”ですね!
ちなみに、私はJ-REITの投資でもこのサービスを利用しています。
(現在は1000万円分を保有)
キンカブは100円以上100円単位の金額を指定できますし、持ち分数量に応じて配当金も入金されるので便利。
個別株でも可能ですから口座を持っている人は、積極的に活用してみてください。
公式 SMBC日興証券の大逆襲!ネット証券を圧倒する5つの魅力とは?今回は【株式だけの資産運用は不安あり!景気低迷も視野に金投資を組込む】について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。