米国株は、年初から力強く推移しています。
4月8日に発表された3月雇用統計では、雇用者数が堅調で労働需要の底堅さを確認できました。
過去の景気後退では必ずといってよいほど失業率の上昇が見られたのですが、足元の数値は3.5%で過去最低水準となっています。
私の年初予想では、この時期には景気減速が明確になるというものでした。
完全にハズレています。
_(;^_^;)/” はずれ!
この点だけで見ると、景気後退のイメージが湧きませんね。
さて、足元の状況から投資に対して強気に転換と言いたいところですが・・。
マーケットに対しては疑心暗鬼で見ています。
急激かつ大幅な景気失速(ハードランディング)のシナリオは後退しましたが、減速のサインは少しづつ表面化してきています。
個人的には、ここから半年ぐらいは様子見したいですね。
警戒モードは継続ということです。
今回は米国経済が抱える不安要素について書いていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
金融危機への不安は払拭!しかし、その副作用は心配です
3月になって米国でシリコンバレーバンクが経営破綻、その3日後には米銀シグネチャー・バンクが破綻。
その不安は欧州のクレディ・スイスにも飛び火(USBの買収が決定)。
金融への不安が一時的に大きく高まりましたが、欧米当局の迅速な行動により落ち着きを取り戻しました。
さらに、今回の問題をキッカケに米国の年内利下げを予想する声が再燃!
足元のマーケットは楽観状態へ。
成長株には追い風となり、株式市場は堅調に推移しています。
ただし、注意したいのが今後の中期的な展望です。
銀行の破綻により、FRBは銀行への規制・監督を強化への方針を表明!
今後は融資が厳格化される可能性が大きいですね。
銀行の貸出し基準が厳しくなれば、企業は新たな融資で貸出額が削られたり高金利を求められる可能性が出てきます。
財務体質がよく信用度が高い優良大型株については影響は小さいのですが、中小型株や成長株についてはマイナス材料です。
これらの悪影響は新たな借り入れ(借り換え)から発生するので時間差があります。
コロナショック直後の10年債利回りは1%以下と過去最低の水準でした。
現在は3.5%を超えており、これだけ考えても金利負担が重い・・。
そこにプラスで融資厳格化です。
企業の多くは運転資金として銀行からの融資を活用していますので、中期的に企業活動が低下していく可能性があります。
「米国株は楽観できる状況では無い」というのいうのが私の考えです。
米国経済は、厳しい材料が少しづつ増えてきている
銀行融資について書きましたが、商業不動産向けローンについては既に景気後退期時と変わらないレベルまで厳しくなってきています。
この背景には、オフィスの空室率が高止まりしていることがあります。
住居や物流は既にコロナ前を下回る水準まで改善したのですが、商業用不動産の空室率は20%弱の高い水準のまま・・。
これらの所有者に対するローン借り換え・資金調達については、厳しい状況がしばらく続くと予想されます。
特に今年から来年にかけて商業用不動産ローンの借り換えのピークを迎えるので要注意。
2月時点で既に一部で債務不履行も発生しています。
中小銀行は商業不動産向けの融資割合が高めなので、新たな金融危機の震源になりかねません。
問題が大きくなれば、米国リートも大きく下げる可能性あり。
米国GDPは個人消費の占める割合が約70%と高いので、足元の雇用統計は経済を考える上で安心材料です。
しかし、一方でコロナショックの時にバラまかれた給付金等により積み上がった余剰貯蓄は減少してきています。
米経済が大きく崩れていないのは個人消費の強さなので、これに陰りがみえてくると景気も厳しくなっていくと予想されます。
また、4月3日に発表された3月のISM製造業総合指数は予想を下回る46.3で2年10カ月ぶりの低水準。
この要因としては先月と比べて新規受注が急低下したことがあげられます。
まだまだ安心できる状況には見えません。
尚、これから本格化する1-3月期の決算発表ですが、S&P500企業のEPS(1株当たり利益)は前年同期比-8%の大幅マイナス予想となっています。
この予想はちょっと悲観しすぎと見ていますが、企業の厳しい実態は理解しておいた方がいいですね。
国際分散投資で幅広い資産を買付する
米国株が年初から堅調に推移していますが、その上昇を肯定するだけの材料はありません。
雰囲気としては、マーケットが都合の良い部分だけを取り上げているといった感じだと思っています。
もちろん「景気は気から」と言われますので、このまま株価上昇という可能性は充分にあります。
しかし、これが悲観に転じれば真逆の出来事が発生!
悪い事ばかりに目がいくようになるので、株価が大きく下がる事態も想像できます。
安易に一点集中的な投資は避ける方がよさそうです。
また、米国株は基本的に成長株が牽引する市場なので全体的に割高。
市場が崩れた時のダメージは大きくなる傾向があることを忘れてはいけません。
投資方針は人それぞれですが、私は幅広い資産に対して時間分散の投資を実行していく方針です。
個別株に投資する場合でも、不景気になったことを想定して財務健全性が高い銘柄(大型バリュー)を優先したいですね。
現在は攻めよりも守りを重視した運用を優先する時期!
だからといって、投資を中断することは考えていません。
積立投資をメインにして、マーケットに居座る のが私の戦略になります。
今回は「米国株の不透明感は変わらない!私が警戒モードを維持する理由。」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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私の 運用方針 は【長期・分散・積立】が基本スタイルです。
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