AI投信がインデックスに大負け?人工知能のポンコツぶりに唖然

株式市場は日々変動しており値動きを予想する事はプロでも不可能と言われています。

近年はコンピューターの自動売買(アルゴリズム取引)や政局・地政学リスクと言った様々な要素が複雑に絡み合っており難しさを増しています。

個別企業を見ても業績が良いからといって必ずしも株価が上昇するわけではなく、予想外の下落に転じることもあります。

このような状況の中で注目されているのが、人工知能(AI)を投資判断に活用する動きです。

テクノロジーの発達に関しては、 将棋ソフトがプロ棋士のレベルを超えていることを考えても明らかですね。

投資の世界でも頻繁に『AIと』いう言葉を耳にするようになってきており、個人投資家の関心も高くなっています。

ただし、AIを投資判断に活用したファンドの成績を見ると、大部分の商品がインデックスに負けているのが現実・・。

今回は人工知能を活用した投信の現状と、成績が振るわない理由について考えていきます


耳より情報!投資のヒント

AI投信の成績が全滅? 期待を裏切る結果

最近は人工知能(AI)を投資判断に活用するファンドが増えてきました。

一般的には「新タイプの投信は3年以上の運用経過を確認してから判断すべき」と言われており、すぐには購入しない方が無難!

ただし、人工知能の将来性に関しては非常に期待しており、AIファンドに対しても注目していました。

その矢先、 日経新聞(2019年8月3日)の朝刊に「AI投信、成績ふるわず」の文字が・・

記事によれば 2019年6月末時点でAI投信の直近1年の成績を確認したところ大半がマイナスだったそうです。
※設定から1年以上経過したAI投信が対象

インデックスと比較しても負け越しているものが多く、同カテゴリーでも下位成績が目立つ状況との事。

AIファンドに期待している人にとってはショッキングな内容となっていました。

データの読み間違いということはないと思いますが、念のため状況を確認してみましょう。

AI投信とインデックス投信の成績比較

AI投信は設定から日が浅いものが多いので、直近1年の比較になります。

比較する為の投資信託はGS ビッグデータ・ストラテジーを利用。

★GS ビッグデータ・ストラテジー
この投信は『ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントがビッグデータや人工知能を活用した独自開発の計量モデル』で複数のファンドが発売されています。

インデックスファンドについては、三菱UFJ国際投信のeMAXISシリーズを採用しました。

比較するのは、米国株式(NYダウ)、先進国株式、日本株式(日経平均)、新興国株式の4つです。

2019年6月30日から過去1年間の“リターン(分配金含む)”・“安定感(標準偏差)”・“効率性(シャープレシオ)”で見ていきます。
※安定性と効率性は、商品比較(勝ち・負け)で判定

★米国株市場:AI投信 VS インデックスファンド

商品名 リターン 安定性 効率性
GS ビッグデータ・ストラテジー(米国小型株)B(H無) ▲9.43% 負け 負け
eMAXIS NYダウインデックス 8.26% 勝ち 勝ち

結果は一目瞭然ですね。
AI投信はマイナスで、インデックス投信はプラスの成績。

今回は米国株でわかりやすいNYダウを利用しましたが、米国市場のS&P500でも結果は同じでした。

余談ですが私の“つみたてNISA”は、米国市場に低コストで投資ができる【eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)】です。

次に日本株を除く先進国株式を確認してみましょう。

★先進国株:AI投信 VS インデックスファンド

商品名 リターン 安定性 効率性
GS ビッグデータ・ストラテジー(外国株式) ▲2.84% 負け 負け
eMAXIS 先進国株式インデックス 4.21% 勝ち 勝ち

こちらもリターンで大きな差になっています。

米国株式と同じで、リターン・安定性・効率性の3つともインデックス投信の方が優良という結果です。

次に日本市場を確認してみましょう。

★日本株市場:AI投信 VS インデックスファンド

商品名 リターン 安定性 効率性
GS ビッグデータ・ストラテジー(日本株) ▲11.43% 勝ち 負け
eMAXIS 日経225インデックス ▲2.93% 負け 勝ち

リターンは両方ともマイナスですが、AI投信の方が傷が深いですね。

AI投信の方が安定性では良い結果となりましたが、効率性(リスクに見合ったリターンがとれているか?)が悪いのが気になります。

ちなみに、日本市場全体のTOPIXはちょうど中間くらいの数値でした。
いずれにしろインデックス投信が有利と言えます。

最後は新興国株です。

★新興国株:AI投信 VS インデックスファンド

商品名 リターン 安定性 効率性
GS ビッグデータ・ストラテジー(エマージング株) ▲2.90% 同じ 負け
eMAXIS 新興国株式インデックス 0.18% 同じ 勝ち

新興国もリターンはインデックスの方が好成績。

安定性については僅かにAI投信が有利でしたが、誤差の範囲内ということで“同じ”としています。

4つのカテゴリーを確認しましたが、いずれもAI投信の方が見劣りする結果。

ただし、1年という短い期間なので3年・5年と期間が長くなるにしたがって結果が変わってくる可能性もあります。

また、今回は1つのAI投信を抜きだしただけなので、他に好成績のAI投信が隠れている可能性もあります。
(私が確認した範囲ではインデックスに負けているAI投信が大半)

AI投信はコストが高いことを考えると、現状としては残念な結果としか言いようがありませんね。

優秀な人工知能が、どうしてボロボロなの?

日々の生活の中でテクノロジーの優秀さを実感している人は多いと思います。
しかし、AI投信に関しては期待されるような結果は出ていません。

この理由として、AI投信の多くは過去のデータの収集が基本となっている点があります。

トランプ大統領のような不確定要素の塊みたいな人物がマーケットの中心となっている時にはは、従来のデータが上手に活用できないかもしれませんね?

また、 株式投資が非効率なことが多々起きる世界という点もAIには不利な面があります。

例えば、個人投資家が好む逆張りというのは、市場が下がっていく時に買うのですから普通に考えたらハチャメチャな話です。

逆に株価が伸びていく予想の時には、売却して利益確定を急ぐ人がいます。

つまり、“普通だったら・・”が通じない世界ということですね。

関連株式投資で陥った「安値拾いの罠」!私が経験した【あるある】大失敗

AIの進化は凄まじいので、いずれは大きな存在感を示す可能性が高いと思います。

ただし、現時点ではAIに丸投げするよりも「判断材料の一つ」として捉える方が良いですね。

これはロボアドバイザーなども同じことが言えるのですが、○○賞や○○大学のアルゴリズムという話に対して過大評価は禁物です。

私は仕事で経済分野の先生からお話を聞く機会が多いのですが、投資に対しては以下のように語る人が多いですね。

「会計学」、「経済学」、「行動経済学・心理学」などに精通するだけで投資に勝てるならば、私達は全員が億万長者になっていますよ。

新しい投信が出ても、すぐには飛びつかない方がいい

今回は「AI投信がインデックスに大負け?人工知能のポンコツぶりに唖然」について書きました。

商品を選ぶときのヒントになる点があれば参考にしてみてください。

人工知能(AI)やアルゴリズム取引といった従来では耳にしなかった言葉を聞くと、ついつい“凄いなぁ~”と感じてしまいますね。

しかし、現実的には成長過程の段階で大きな成果を出せるものは少ないと思います。

急速に進化は遂げていますが、アルゴリズムには優秀な物もあれば悪いものもあります。

そして、私たちはそれを正確に判断できないのも厄介な点!

投資信託やロボアドといった分野は新しいものがどんどん出てきますが、玉石混交というのが実態です。

関連FPが身内に勧めたロボアドバイザー! 投信工房が最強の理由とは?

新しい投信については、すぐに飛びつかずに3年程度の実績があるものから選択するのが大失敗を防ぐ方法。

現段階であれば、世界経済が成長といった当たり前のことに対して投資を行う方が確実性が高いと私は考えています。

私の資産運用は、セゾン投信の積立です!

私自身の運用について話をすれば、「セゾン・バガード グローバルバランスファンド」の積立がメインです(2019年の運用方針

世界分散投資を専門家に丸投げできるので、ズボラな私にはピッタリでした。
資産配分の修正も全部行ってくれますしので何もする事はありません。

参考までに、過去10年の年率リターンは7%弱となっています。

私の資産は年々増えているので「凄い!」と言われる事もあるのですが、実際は丸投げしてるだけというのが本当の話です。

資産運用の王道的な資産配分ですので、興味がある人は確認してみてください。

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(資料を確認するだけでも長期投資の勉強になります)