今年は米国株が低調に推移。
S&P500指数は半年が経過した時点で前年比で約20%のマイナス・・。
インフレと利上げの行方を気にして株価は上下に大きく揺れています。
また、景気減速という不安も出てきました。
年初から下落が続いていており、段階的に下落してきている状況。
1ヶ月前までは円換算ならプラスでしたが、いよいよ円ベースでもマイナスです。
これからはジャブジャブに溢れたマネーも減少へと向かっていきます。
縮小額は6月~8月は月額475億ドル、その後は950億ドルに加速。
縮小に対しては前例が無いほど早いペースで実施される点は認識しておかなくてはいけません。
足元もで株価が反発したとしても、すぐに強気になるのは危険です。
下落トレンドの時は上昇しても再び下落する可能性が高いですからね。
今は成長株や小型株よりも、優良大型株の方が良いと思います。
さて、大型優良株(NYダウなど)で人気と言えば ダウの犬投資法 です。
注目している投資家も多いと思います。
今回は「ダウの犬」投資法の年初から半年経過の状況について書いていきます。
割安株への投資を検討している人にとって選択肢の一つになると思います。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
米国株は低迷中!成長株の割合が大きいほど傷が深い
米国市場は年明けから大崩れの印象です。
成長株についてのニュースが多いので、イメージとしてはボロボロですね。
実際の米国株の主要インデックスの年初来リターンは以下の通りです。
※2022年7月1日を基準に計測
●NYダウ工業株30種:-14.4%
●S&P500種:-19.7%
●ナスダック100指数:-29.0%
こうして見ると、成長株の割合が低くなるにしたがってマイナス幅が小さくなっていることが分かります。
もっとも、バリュー株・景気敏感株が多いNYダウについては-14%ですので全体的に低迷しているのは間違いありません。
ただし、為替(円安)を考慮した円ベースならプラスの銘柄も多い状態ですね。
※NYダウは円換算ならプラスです。
では、いよいよ本題である【ダウの犬10銘柄】の状況を見ていきます。
人気の投資法なので、ベテラン投資家には実践している人も多いと思います。
【ダウの犬】年初来で半数の銘柄がプラスの大健闘
ダウの犬戦略は、とてもシンプルな手法。
年末にNYダウ銘柄の中から、配当利回りが高い10銘柄を選択するだけです。
理屈としては、「配当利回りが高いということは割安で放置されている可能性が高い!リバウンドが期待できそうだ」という単純なものです。
さて、その基準で選択された銘柄はどうなっているでしょう?
以下が配当利回りが高い10社(ダウの犬)の7月1日の状況になります。
※基準日は22年7月1日の株価
ダウの犬10銘柄 年初来リターン(2022年7月1日現在)
2022年版・ダウの犬 | 配当利回り | 予想PER | 年初来 |
ダウ(DOW) | 5.42% | 6.7倍 | -8.87% |
ベライゾン(VZ) | 4.96% | 9.9倍 | -0.62% |
アイビーエム(IBM) | 4.68% | 19.6倍 | 5.58% |
シェブロン(CVX) | 3.88% | 9.0倍 | 24.85% |
ウォルグリーン(WBA) | 4.95% | 5.9倍 | -26.07% |
メルク(MRK) | 2.99% | 14.8倍 | 20.59% |
アムジェン(AMGN) | 3.16% | 19.3倍 | 9.15% |
スリーエム(MMM) | 4.64% | 12.9倍 | -33.10% |
コカ・コーラ(KO) | 2.73% | 25.6倍 | 8.73% |
インテル(INTC) | 4.02% | 9.5倍 | -29.44% |
平均 | 4.14% | 13.3% | -2.92% |
開始から半年ですので参考にすぎませんが、全体としてはプラス銘柄が目立ちます。
米国株のニュースとは全く違う状況ですね。
10銘柄のうち5銘柄が年初からプラス!
さて、次に代表指数と【ダウの犬10銘柄】を比較してみましょう。
これを見ると、その差が更にハッキリすると思います。
ダウの犬と代表指数 | 配当利回り | 予想PER | 年初来 |
ダウの犬 10銘柄の平均 | 3.7% | 13.3倍 | -2.9% |
NYダウ工業株30種 | 2.3% | 16.1倍 | -14.4% |
S&P500種 | 1.7% | 16.7倍 | -19.7% |
ナスダック100指数 | 1.0% | 21.0倍 | ‐29.0% |
【ダウの犬10銘柄】がダントツで良好です。
ドルベースで年初来プラス、為替も考慮した円換算ならば年初来は+14%以上ですね。
米国株投資は低迷していますが、堅い運用(大型優良株・バリュー銘柄)の人はプラスとなっているケースが多いのが実態です。
ダウ10のPER平均は約13倍で米国市場の過去平均と比較しても割安な水準。
現在でもバリュー投資として満足の数値です。
尚、ダウの犬は1年を通して判断するものなので、半年だけを見て成功ということではありません。
相場に不透明感があるので、一定期間が過ぎたら再び途中報告をしたいと思います。
今からダウの犬を開始する場合、銘柄はどうなるの?
堅調な【ダウの犬10銘柄】を見て興味を持った人もいると思います。
この手法は年末の配当利回りの上位10銘柄を選択して運用するのが一般的です。
その為、途中からスタートすると高配当トップ10が年初と大きく異なっている可能性があります。
そこで、22年7月1日時点でNYダウの配当利回りが高い10銘柄を調べました。
参考にしてみてください。
ダウの犬10銘柄 (2022年7月1日現在)
2022年7月版・ダウの犬 | 配当利回り | 予想PER | 年初来 |
ダウ(DOW) | 5.42% | 6.7倍 | -8.87% |
ベライゾン(VZ) | 4.96% | 9.9倍 | -0.62% |
ウォルグリーン(WBA) | 4.95% | 5.8倍 | -26.07% |
アイビーエム(IBM) | 4.68% | 19.6倍 | 5.58% |
スリーエム(MMM) | 4.64% | 12.9倍 | -33.10% |
インテル(INTC) | 4.02% | 9.5倍 | -29.44% |
シェブロン(CVX) | 3.88% | 9.0倍 | 24.85% |
シスコシステムズ(CSCO) ★ | 3.57% | 15.1倍 | -32.78% |
JPモルガンtチェース(JPM) ★ | 3.51% | 9.9倍 | -27.98% |
メルク(MRK) | 2.99% | 14.8倍 | 20.59% |
平均 | 4.26% | 11.3% | -10.78% |
大きな差はありませんが、こちらが現時点の【ダウの犬10銘柄】です。
★マークが今月銘柄
通常版よりも配当利回りが上昇してPERも低くなりました。
年初来リターンのマイナス幅は大きくなりましたが、リバウンド期待は高まったと思います。
これらを参考にして、7月からスタートして来年6月末に銘柄を入れ替えていくのも選択肢となります。
もちろん、年末の基本銘柄で実施しても問題ありません。
この部分はあまり神経質にならずに、自分が気持ちよく運用できる方法を選択してみてください。
途中で挫折して中止すると、全く意味がありませんからね。
重要なのは割安銘柄で、ジックリと運用することです。
今回は「ダウの犬投資法 2022年中間成績!S&P500を圧倒しています」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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