2022年米国株(S&P500)も10ヶ月が経過しました。
残り2ヶ月の状況は、年初来21%のマイナス。
前月からは若干改善しましたが、年初から厳しい状況は続いています。
8月に半値戻しまで回復して上昇を期待させる動きがありましたが、やはり一時的な話でした。
グロース株は特にダメージが大きいですね。
この理由としては、FRBの利上げに対する強硬姿勢が続いている点があります。
さらに9月からは国債などの保有資産を減らす量的引き締め(QT)は950億ドルに大幅加速。
成長株に対して昨年までのイメージを持ち続けている人もいますが、投資背景から考えると復活への道は相当厳しいと言えます。
株式投資の基礎環境は逆風という点は頭に入れておくべきですね。
また、景気不安に対する下落も考えられます。
しばらくは、大型株で財務健全な銘柄でないと恐い状況・・。
さて、大型優良株(NYダウなど)の投資戦略と言えば ダウの犬投資法 です。
今回は「ダウの犬」投資法の年初から10ヶ月の状況について書いていきます。
厳しい相場の中にあって、急速に値を戻していますので注目してください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
米国株は年初から低迷!NYダウは改善の兆しあり
米国市場は年明けから弱いですね。
何年も上昇一直線だったので、戸惑っている人もいると思います。
ただし、足元の米国株主要インデックスの成績は大きく異なります。
NYダウ・S&P500・ナスダック100の年初来リターンを、9月末(9月30日)と10月末(11月4日)で比較したので確認してみてください。
★22年年初来リターン
9月30日時点 | 11月4日時点 | |
NYダウ工業株30種 | -21.0% | -10.8% |
S&P500種 | -24.8% | -20.9% |
ナスダック100指数 | -32.8% | -33.4% |
3指数とも年初来からマイナス!
しかし、その中身については大きく異なります。
優良大型株(割安株)で構成されるNYダウは大きく改善されています。
一方で成長株はマイナスが更に拡大となりました。
今年の米国株は、個人投資家によって運用成績に大きな差が出ている状態ですね。
実際にはドル円が年初から約28%も円高に振れているので、年初来プラス(円ベース)という人が多いと思います。
ただし、ドルベースでは年初来で大きなマイナスという事実は頭に入れておく必要がありますね。
為替はちょっとした出来事で、流れが大きく変わります。
いつまでも円安アドバンテージが続くと思わない方が良いでしょう。
では、いよいよ本題である【ダウの犬10銘柄】の状況を見ていきます。
人気の投資法なので、ベテラン投資家には実践している人も多いと思います。
【ダウの犬】年初来で5割(半分)の銘柄がプラスです
ダウの犬戦略は、とてもシンプルな手法。
年末にNYダウ銘柄の中から、配当利回りが高い10銘柄を選択するだけです。
理屈としては、「配当利回りが高いということは割安で放置されている可能性が高い!リバウンドが期待できそうだ」という単純なものです。
さて、その基準で選択された銘柄はどうなっているでしょう?
以下が配当利回りが高い10社(ダウの犬)の最新状況です。
ダウの犬10銘柄 年初来リターン(2022年11月4日現在)
2022年版・ダウの犬 | 配当利回り | 実績PER | 年初来 |
ベライゾン(VZ) | 7.00% | 7.2倍 | -28.33% |
ダウ(DOW) | 5.71% | 6.1倍 | -13.56% |
ウォルグリーン(WBA) | 5.18% | 9.0倍 | -28.93% |
インテル(INTC) | 5.17% | 14.8倍 | -45.24% |
アイビーエム(IBM) | 4.82% | 16.7倍 | 2.47% |
スリーエム(MMM) | 4.77% | 12.2倍 | -29.72% |
シェブロン(CVX) | 3.09% | 10.0倍 | 56.30% |
コカ・コーラ(KO) | 2.97% | 23.8倍 | 0.08% |
アムジェン(AMGN) | 2.88% | 16.1倍 | 19.59% |
メルク(MRK) | 2.78% | 14.8倍 | 29.44% |
平均 | 4.44% | 13.1% | -3.79% |
米国株全体の状況とは違う状況ですね。
10銘柄のうち5銘柄(半分)が年初からプラス!
もちろん、インテル(INTC)のように大きく落ち込んでいる銘柄もあります。
ダウ犬の採用株が全て良好というわけではありません。
10銘柄で1つとして考えることが大切ですね。
さて、次に代表指数と【ダウの犬10銘柄】を比較してみましょう。
これを見ると、その差が更にハッキリすると思います。
ダウの犬と代表指数 | 配当利回り | 実績PER | 年初来 |
ダウの犬 10銘柄の平均 | 4.4% | 13.1倍 | -3.8% |
NYダウ工業株30種 | 2.2% | 20.0倍 | -10.8% |
S&P500種 | 1.8% | 18.3倍 | -20.9% |
ナスダック100指数 | 1.0% | 23.0倍 | -33.4% |
【ダウの犬10銘柄】がもっとも良好です。
年初来5%未満のマイナスなので大健闘ですね。
為替を考慮した円換算では年初来20%~25%のプラスです。
さらに注目なのが、現在もPERも割安水準にある点!
ダウ10のPER平均は約13倍で米国市場の過去平均と比較しても割安な水準。
現在でもバリュー投資として評価できる数値です。
米国株投資家は苦戦しているイメージですが、堅い運用(大型優良株・バリュー銘柄)の人は予想以上に好調というのが実態です。
尚、ダウの犬投資法のポイントは、ジックリと運用を継続することです。
もともと「ダウの負け犬」とも呼ばれており、過去パフォーマンスが悪い銘柄が集まっています。
実際に今年も20%に迫るマイナスとなったこともありました。
時間を掛けて反発を待つのが基本になりますので、途中経過が悪いからといって挫折すると全く意味がありません。
1年間はしがみつかないと結果が見えてこないという事ですね。
今回は「【朗報】バリュー投資家は堅調!ダウの犬投資法 22年10月までの成績」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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