23年も気が付けば残り2ヵ月です。
11月・12月は相場は強い傾向ですが、今年は不透明感が高くてちょっと分かりませんね。
今回の記事ではNYダウの配当戦略として有名な「ダウの犬 投資法」の23年10月末迄の状況について紹介します。
尚、昨年(22年)はNYダウ・S&P500・ナスダック100といった米国の有名指数が軒並みマイナスという波乱の年でした。
そんな状況の中で大健闘だったのが「ダウの犬」です。
(以下の表を確認してください)
★22年通期 米国指数&ダウ犬
ダウの犬と代表指数 | 配当利回り | 実績PER | 22年実績 |
ダウの犬 10銘柄の平均 | 4.4% | 13.4倍 | +1.1% |
NYダウ工業株30種 | 2.1% | 20.6倍 | -8.8% |
S&P500種 | 1.8% | 18.6倍 | -19.4% |
ナスダック100指数 | 1.0% | 23.8倍 | -33.0% |
「ダウの犬 投資法」が厳しいマーケットでも堅調だったことで、投資家からの注目が高まっています。
23年も好成績を期待したのですが・・・
現状は厳しい数値となっています。
米国指標との比較も含めて紹介していきますので確認してみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
ダウの犬投資法!【NYダウ 高配当10銘柄】に投資
ダウの犬投資法について知らない人もいると思うので、この戦略を簡単に説明します。
具体的な手法については以下の通りです。
拍子抜けするほど簡単です。
購入後は1年運用して、再び年末がきたらその年の高配当10銘柄を確認して入れ替えを行っていきます。
投資経験や相場観は一切不要の手法です。
NYダウの高配当10銘柄さえ分かればOK!
では、次の項目ではいよいよ本題です。
【23年 ダウの犬10銘柄】の10月末の状況を見ていきます。
※運用成績はドルベースです。
【23年 ダウの犬】10ヶ月後の成績は、6.5%のマイナスです。
ダウの犬戦略は、とてもシンプルな手法。
年末にNYダウ銘柄の中から、配当利回りが高い10銘柄を選択するだけです。
理屈としては、「配当利回りが高いということは割安で放置されている可能性が高い!リバウンドが期待できそうだ」という単純なものです。
さて、その基準で選択された銘柄はどうなっているでしょう?
以下が 23年ダウの犬 10ヶ月経過の状況です。
23年 ダウの犬10銘柄 (2023年10月27日現在)
23年・ダウの犬 | 配当利回り | PER | 年初来 |
ウォルグリーン(WBA) | 9.1% | 7.4倍 | -43.4% |
ベライゾン(VZ) | 8.0% | 7.1倍 | -15.2% |
スリーエム(MMM) | 6.9% | 9.1倍 | -27.0% |
ダウ(DOW) | 5.8% | 20.8倍 | -4.5% |
アイビーエム(IBM) | 4.7% | 15.2倍 | 1.2% |
シェブロン(CVX) | 4.2% | 10.5倍 | -19.6% |
アムジェン(AMGN) | 3.2% | 19.0倍 | -0.4% |
JPモルガンチェース(JPM) | 3.1% | 7.9倍 | 1.1% |
シスコシステムズ(CSCO) | 3.0% | 16.0倍 | 8.2% |
インテル(INTC) | 1.4% | ー倍 | 34.5% |
平均 | 4.9% | 12.6倍 | -6.5% |
年初来の成績は-6.5%でマイナスとなりました。
6月時点よりも3ポイント以上のマイナスとなり、その影響で配当利回りは上昇しました。
「米国株は上昇」のイメージですが、ダウ犬10銘柄は低迷中です。
さて、ダウの犬銘柄 だけの結果を見ても成績の良し悪しが分かりませんね。
次の項目では米国市場の代表指数と比較してみましょう。
「ダウの犬」が低調ですが、成長株も足元は低迷しています
「ダウの犬」の成績は重要ですが、それだけに注目しても戦略として優れているか判断できません。
NYダウ・S&P500・ナスダック100 と比較すると、現在の状況がより明確になります。
尚、ダウ犬は個別株で見ると成績がバラバラです。
10銘柄で1つとして考えることが大切ですね。
では、代表指数と【ダウの犬10銘柄】を比較してみましょう。
(23年10月27日時点)
ダウの犬と代表指数 | 配当利回り | 実績PER | 年初来 |
ダウの犬 10銘柄の平均 | 4.9% | 12.5倍 | -6.5% |
NYダウ工業株30種 | 2.2% | 22.9倍 | -2.2% |
S&P500種 | 1.7% | 18.9倍 | 7.2% |
ナスダック100指数 | 0.9% | 28.9倍 | 29.6% |
【ダウの犬10銘柄】【NYダウ】がマイナスとなりました。
年初来リターンは成長株の比率が高い指数ほど好成績となっています。
ただし・・
実は6月末との対比ではS&P500は-8ポイント、NASDAQ100は-10ポイントと【ダウの犬】【NYダウ】よりも悲惨な状態です。
足元は成長株に急ブレーキが掛かっているので、どちらが有利とも言えません。
米国株は全体的に重い展開となっています。
さて、ダウ犬戦略の意図するところは「優良株の出遅れ銘柄に投資」するということ。
実際に株価の割安指標の一つであるPERを見ると、ダウの犬が最も低い(割安評価)状態。
リバウンドにより年後半に向かって伸びていくことを期待する手法ですね。
23年については半年・10ヶ月と時間経過で下げ幅が拡大しています。
足元の下落幅は市場平均よりも小さいのですが、このまま浮上しないで年末を迎える可能性もありそうです。
ただし、時間を掛けて反発を待つのが基本になりますので、途中経過が悪いからといって中止すると全く意味がありません。
1年間はしがみつかないと結果が見えてこない手法。
年末に結果報告を予定しているので、その時にどうなっているか注目ですね。
今からダウの犬を開始する場合!直近の10銘柄は?
【ダウの犬10銘柄】を見て興味を持った人もいると思います。
この手法は年末の配当利回りの上位10銘柄を選択して運用するのが一般的です。
その為、途中スタートだと高配当トップ10が変わってしまっている可能性があります。
そこで、23年10月27日時点でNYダウの配当利回りが高い10銘柄を調べました。
参考にしてみてください。
23年 ダウの犬10銘柄 (2023年10月27日現在)
23年・ダウの犬 | 配当利回り | PER | 年初来 |
ウォルグリーン(WBA) | 9.1% | 7.4倍 | -43.4% |
ベライゾン(VZ) | 8.0% | 7.1倍 | -15.2% |
スリーエム(MMM) | 6.9% | 9.1倍 | -27.0% |
ダウ(DOW) | 5.8% | 20.8倍 | -4.5% |
アイビーエム(IBM) | 4.7% | 15.2倍 | 1.2% |
シェブロン(CVX) | 4.2% | 10.5倍 | -19.6% |
ゴールドマンサックス(GS) | 3.8% | 13.6倍 | -15.6% |
コ・カコーラ(KO) | 3.3% | 20.8倍 | -13.2% |
ジョンソン&ジョンソン(JNJ) | 3.3% | 17.6倍 | -17.5% |
アムジェン(AMGN) | 3.2% | 19.0倍 | -0.4% |
平均 | 5.2% | 14.1倍 | -15.5% |
こちらが現時点の【ダウの犬10銘柄】です。
上位銘柄は同じですが、全体としては3銘柄が変わりました。
除外となったのはインテル・JPモルガン・シスコシステムズ。
新たに、コカ・コーラ(KO)・ゴールドマンサックス(GS)・ジョンソン&ジョンソン(JNJ)が加わりました。
新しい3銘柄の方が、ダウ犬のイメージに近いですね。
馴染みの銘柄が増えたので、こちらの方が面白いと感じる人もいるかもしれませんね。
10銘柄の年初来リターンのマイナス平均幅は-15%と強烈ですが、リバウンド期待は大きいとも言えます。
これらを参考にして、割安水準にある銘柄を選択するのも面白いですね。
今回は「ダウの犬投資法 2023年10月末の状況!マイナス幅が拡大しています」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
尚、『23年ダウの犬戦』』についての最終結果は、年末(もしくは年始)に予定しています。
その時に24年版ダウの犬も発表しますので楽しみにしていてください。
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