米国市場の3指数といえば、NYダウとS&P500、ナスダック総合指数ですね。
このうちS&P500とナスダックはコロナショック後に史上最高値を更新!
NYダウは年初来リターンが依然としてマイナスです。
※2020年9月3日現在
他の2指数と比べて出遅れが目立ちますが、「NYダウはダメだ・・」みたいな意見は少ないですね。
否定的な意見を発信しているのは投資経験が浅い人くらいで、ベテラン投資家や専門家はNYダウの低調な状況も気にする様子がありません。
ちょっと不思議な感じですね?
この理由としては『低迷企業は容赦なく除外して、ピカピカ銘柄に入れ替える』という大胆な変更を繰り返してきた歴史があるからです。
インデックスとは名ばかりの【インチキ指数】と言ってよしでしょう。
しかし、これこそがNYダウの強さの秘密であり、投資家を魅了する理由でもあります。
2020年のNYダウは出遅れ状態となりましたが、案の定“露骨な入れ替えを実施”してきました。
今回は私がお気に入りの“NYダウ”について書いていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
NYダウは何でもあり?非情とも言える銘柄変更
NYダウの正式名称は“ダウ・ジョーンズ工業株価平均”です。
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が選定する米国経済を代表する30銘柄で、収益性や成長性に優れており財務的基盤も磐石な優良企業で構成されています。
ブルーチップ(優良銘柄に対する愛称)と呼ばれる事もあります。
さて、この銘柄がどんな基準で選定されるかご存知でしょうか?
一般的に言うと『時価総額が大きい』『持続的な成長』『企業のネームバリュー』『投資家の関心』などが挙げられます。
しかし、冷静にみると非常に曖昧ですね。
実は明確な線引きはなく、株価平均委員会の話し合いで決定されます。
そうです、話し合い なんです。
乱暴な見方をすれば“何でもあり”と言えます。
そして、2020年8月はそれを象徴するような銘柄変更が実施されました。
低迷する名門企業をバッサリ!上昇期待のIT銘柄を投入
2020年8月はNYダウ銘柄が3銘柄の変更がありました。
30銘柄のうちの3銘柄ですから約10%という大胆な入れ替えですね。
追加銘柄 | 除外銘柄 |
セールスフォース・ドットコム(CRM) | エクソン・モービル(XOM) |
アムジェン(AMGN) | ファイザー(PFE) |
ハネウェル・インターナショナル(HON) | レイセオン・テクノロジーズ(RTX) |
今回の入れ替え理由には、アップルの株式分割により「ITカテゴリー」の割合が小さくなってしまう点があります。
そこを補うために、顧客情報管理で勢いに乗っているセールスフォース・ドットコムが採用されたのは良い選択だと思います。
驚いたのは、名門企業であるエクソン・モービルを容赦なく切り捨てた点です。
今でこそ厳しいですが、10年前(2010年)には世界時価総額で1位だった企業ですからね。
もっとも、私も長期視点で考えると石油関連は厳しいと思います。
環境に配慮したESG投資が高まっていく背景もあり、以前のような株価上昇を期待するのは難しい状況です。
電気自動車の台頭などもあり、投資家が積極的に買っていく銘柄には見えません。
NYダウの魅力は史上最高値を更新する為には、何でも実行してくる点ですね。
ネームバリューのある企業でも切り捨てる姿勢、これこそが他の指数には無い魅力だと思います。
銘柄の七変化は、NYダウの得意技です。
NYダウが低調になると、銘柄を入れ替えるのは今に始まったことではありません。
金融の専門家が「NYダウは将来10万ドルになるよ」なんて冗談を言ったりしますが、個人的にはその可能性は充分にあると思っています。
その理由は、NYダウは時代に合わせていいとこ取りをしてきた歴史があるからです。
今回の入替え前にも、頻繁な変更を実施しています。
表現を変えれば、常に鮮度が高い企業で構成されていると言えます。
変更年 | 追加 | 除外 |
2012年9月 | ユナイテッドヘルス | クラフトフーズ |
2013年9月 | ビザ | アルコア |
2013年9月 | ナイキ | バンク・オブ・アメリカ |
2013年9月 | ゴールドマンサックス | ヒューレットパッカード |
2015年3月 | アップル | AT&T |
2018年6月 | ウォルグリーン | ゼネラル・エレクトリック |
露骨に上昇しそうな銘柄を追加して、危なそうなのは除外していますね。
私が“最強のインチキ指数”と呼ぶ理由でもあります。
これを知っているファンドマネージャーには、「NYダウなんて上がって当り前だろう」と主張する人もいるそうです。
強すぎるNYダウに対する愚痴のような発言ですが、“当たらずとも遠からず”のような気がしますね。
NYダウの入れ替えは、理想的なスタイルとも言えます。
NYダウの銘柄入替えについては、非情に見える部分もあります。
しかし、私にとってNYダウは理想的な投資スタイルに映っています。
低迷する企業を除外して上昇期待が高い銘柄に乗り換えるのは、投資において王道とも言えます。
保有銘柄の変更は言葉で書くほど簡単ではなく、個人投資家の多くはこれで失敗します。
NYダウは淡々と実施する点が魅力ですね。
さらに、堅い大型企業に投資をしている点も安心感があります。
銘柄変更は話し合いで決められると書きましたが、その中に財務的基盤が磐石である点が含まれているのは間違いありません。
長期投資において、これは非常に重要なことです。
足元の米国市場は調整模様ですが、こういった企業であれば保有していても不安になる必要はないですね。
ベテラン投資家に「NYダウを買えばいいね」という結論に行くつく人が多いのも納得です。
ちなみに、NYダウから個別株を買う方法もありますが、NYダウに連動する「SPDR ダウ工業平均 ETF(DIA)」とい選択肢もあります。
こちらの方が銘柄変更の恩恵も受けられるますし、個別企業の決算確認も不要なのでホッタラカシに近い投資も可能です。
個人的にはETFを買う方が簡単で良いと考えています。
米国株の証券会社は機能で選ばないと損をする?
今回は「世界最強のインチキ指数?NYダウへの投資が魅力的な理由」について書きました。投資のヒントになる点があれば参考にしてください。
最後に補足ですが、証券会社を選択する時に手数料を中心に考える人がいるのですがちょっと注意してください。
手数料で選択するのは基本的にデイトレダ―の発想です。
米国株は中長期投資ですので、情報と取引条件の方が遥かにリターンに対する影響が大きくなります。
手数料については、せいぜい数百~数千円の差しかありません。しかし、取引条件の良し悪しで利益が数万~数百万の差になる可能性がある点はシッカリ認識して欲しいと思います。
ちなみに、私は購入した銘柄には逆指値を設定することを徹底!
(米国株でマネックス証券を重視する理由の一つ)
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私は米国株・海外ETFの取引では、マネックス証券をメインにしています。
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