昨年に続き今年も株式が上昇しています。
金融緩和が継続している状態ですから、当たり前とも言えます。
また、米国株(海外投資)を行っている人はドル安の追い風もありますね。
年初のドル円が103円でしたので、5~7円もプラスになっています。
つまり、為替差益によって円換算では評価額が嵩上げされているという状態です。
今後も株式と為替がプラスを継続してくれるのが理想ですが、思い通りにならないのが投資です。
特に注意したいのがドル円相場(為替)。
個人的には年内に100円割れとなっても驚きはありません。
今回は米国株(海外投資)運用での為替変動について書いていきます。
この記事の目次
様々な状況から考えれば、円高になる可能性が大きい
ドル円に対しては長期的に円安という考えを持っている人は多いと思います。
私も同様に考えていました。
その理由としては、米国が長期的に経済成長が見込めるのに対して、日本の成長力が乏しいことがあげられます。
確かに、この点だけを見ていくと将来はドル高円安という気がしますね。
米国は足元の景気回復の勢いが強いので、ここに焦点が当たっている間は円高の心配はありません。
しかし、経済成長が為替に対して影響があるのは間違いないのですが、これは複数材料の一つにすぎません。
新興国のように成長パワーが大きい国を見ても『成長=通貨高』になっていないケースもありますね。
株式投資と比べて厄介なのは、ドル円を動かす要因が複数あることに加えて、その時々で注目される要素が変わる点です。
2021年前半、ドル高円安が進んだ理由は何?
為替を決める要素の一つに金利差があります。
一般的には金利が高くなった国の通貨は上昇、金利が低くなった国の通貨は下落する傾向があります。
米国は経済回復の期待もあり、年初の長期金利は0.9%程度でしたが3月末には1.77%後半まで跳ね上がりました。
確かに米国の経済回復は凄いのですが、この水準は市場が1年後に予想していた数値よりも高いのでちょっと行き過ぎですね。
足元は1.5~1.7%程度に落ち着ているので、日米金利差が拡大していく状況は予想しずらくなってきました。
つまり、米国株(海外投資)運用での円安という追い風はストップする可能性があります。
米国のワクチン接種率が高い点が材料視されているので、すぐに円高になるとは考えていません。
しかし、日本の接種率が上がってくれば、そのアドバンテージは薄れていきます。
※現状の各国の株式や為替は接種率の影響が大きいように見えます。
そして気になるのが、ドル安・円高になりそうな要素がどんどん大きくなってきている点です。
その点については、次の項目で説明していきます。
日本は物価が上昇しない?米国は双子の赤字に苦しむ
金融緩和と過剰な財政支出でマネーが溢れかえっている状態です。
普通に考えればインフレ方向ですね。
しかし、日本の物価上昇が進むようには見えません。
それに対して、米国は雇用を優先する姿勢ですので、ある程度のインフレが許容すると想像されています。
これは、ユックリお金の価値が目減りしていくという事でもあります。
一般論としてインフレになっている国の方が通貨安になる傾向。
この視点に立てば、ドル安円高という事です。
さらに、米国は双子の赤字という問題があります。
ウイルスの感染拡大の影響によって大規模な財政を出動した結果、米国の財政赤字は過去最大・・。
そして、2020年の貿易赤字は2008年金融危機以来の大きさとなっています。
現在は経済回復が投資家の注目視点となっており、こういった部分はあまり話題になっていません。
しかし、経済正常化が進んでいけば、遅かれ早かれ注目されていくと考えています。
経済回復のスピードが鈍化してきたら厳重経過ですね。
相場全体の空気が急に変わる可能性があるので注意してください。
そもそもの問題として、バイデン大統領やイエレン財務長官が米国のドル高を望んでいるようには見えません。
むしろ、ドル安を容認しているように感じます。
中期的な視点で考えると【ドル高・円安】と【ドル安・円高】の要素としてどちらが多いかといえば、私は後者の方が大きいと思っています。
年末までにドル円相場が100円割れであっても、何も驚くような状況ではないという事。
参考までに、4月18日の日本経済新聞には『ドル、実力より14円高』という記事が掲載されました。
経済の実体から算出する理論値「日経均衡為替レート」は94円というショッキングな内容。
これも為替を決める複数材料の一つにすぎない話なのですが、もしも市場の関心がこの点に移っていった場合は急速に円高の方向になります。
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為替の追い風を期待しすぎてはいけない
株式については経済成長が続けば、米国株と日本株の両方が上昇していく未来があります。
しかし、為替についてはドル高になれば円安、ドル安になれば円高になるというシーソーの関係です。
米国株(海外投資)にとって為替は、今日はプラス要因でも明日にはマイナス要因になる可能性があります。
海外投資をする上では、為替のプラス要素を考えるのは最後の売却時だけでいいと思います。
現在の株式評価額が大くなっていても、為替の要素を差し引いて見ていくことが大切だと思います。
尚、円高対策に関しては以前に記事に書いていますので、興味がある人はそれを確認してみてください。
為替に対するリスクについて書いてきましたが、米国の財政政策は景気刺激策としては有効、そして金融政策も株高に追い風です。
仮に円高になったとしても、米国株の上昇パワーの方が強いと考えています。
マイナス要因があってもトータルではプラス予想です。
今回は『米国株(海外投資)は円高に警戒!年内100円割れの可能性あり』について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください
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