SPYD(米高配当株)中心の運用は危険!長期投資で確認すべき事とは?

海外ETFで人気が高い商品のひとつに【SPYD】SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETFがあります。

SBI証券では 一週間ごとに 海外ETFの約定件数や保有人数ランキングで発表されるのですが、この銘柄はトップ3の常連となっています。

高配当銘柄で構成されていることが人気の理由だと思います。
株価が大きく下がっている時に“仕込みチャンス”と考えている人が多いですね。

ただし、 FPの立場から言うと“SPYD”を運用のメインにする事には賛成できないというのが正直なところです。

今回は景気後退局面での投資で、専門家が最初にチェックする項目について書いていきます。

※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。

経済の先行きは不透明、市場の楽観姿勢には注意せよ!

米国では全50州が経済活動が再開され、株式市場はコロナ収束後を想定して底堅く推移しています。

しかし、米議会予算局では米国4-6月期の実質GDP成長率 は▲40%に落ち込むと予想しおり、実体経済は非常に厳しいのが現実。

ワクチン開発の報道で株価は上昇していますが、これについても開発の初期段階というのが実態です。

コロナ第2波への不安が高まってくれば、株価がネガティブな反応することが考えられます。

また、失業や収入減により家計が厳しくなっている点も注意。

ウイルスの恐怖が消え去ったとしても、個人消費が元の水準に戻るのには相当な時間が必要だと私は考えています。

つまり、株式市場の今後については不透明であることは変わっていません。

また、現在の米国市場(S&P500)のPERは20倍を大きく超えており数字上は割安水準に無い点は頭に入れておく必要があります。

SPYDのメイン運用は、新興国株に全力投資と同じ?

景気後退局面の投資においては、価格の変動が小さい銘柄を選択するというのが鉄則です。
これは冷静に考えれば当たり前の話ですね。

例えば、現在の状況で“新興国株に全力投資する”ような行為を堅い資産運用と考える人は少ないと思います。

では、 多くの人が取引をしてSPYDが安定感があるかと言えば、答えはNOです。

以下は直近3年のSPYDVWO(新興国株)、VOO(S&P500)の成績比較です。
基準日:2020年5月31日

商品名 リターン 標準偏差
SPYD:SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF ▲2.6%  22.3 
VWO:バンガード・FTSE・エマージング(新興国 ▲0.1% 18.2
VOO:バンガード・S&P500ETF(米国株・平均 10.2% 17.0

配当を含むリターン成績は残念ながらSPYDが最も悪くなっています。

ただし、この表で最も注目して欲しいのは、値動きの大きさを示す標準偏差
SPYDの数値が悪い(大きい)ですね・・。

単純に考えれば、『SPYDはハラハラドキドキする可能性が高い』という事になります。

SPYDに対して“高配当株を買っている”という視点になりがちですが、違う角度から見れば“新興国株よりもリスクが高い投資をしている”と言えます。

投資する商品を探す時に『リターンと合わせてリスクも確認しよう』と言われますね。
この理由は、リスク(標準偏差)が大きい商品ほど先行き予想が難しいからです。

将来の為に資産運用する場合は大きな失敗を避けなくてはいけません。

FPとしては、先行きの不透明性が強い商品をメインにするのは、避けたいのが本音です。

関連海外ETF 注目の15銘柄

景気の先行きが不透明!私は連続増配株を買っています。

海外ETFの週間ランキングを見ると、値動きの大きな銘柄が目立ちます。

私は景気後退期では、財務体質が良い銘柄を選択するように心がけています。
こういった銘柄は、値動きが安定的なものが多いのが魅力!

例えば、私が先月末に購入した ETF は連続増配銘柄が集めたVIGです。

この銘柄の直近3年成績をVOO(S&P500)と 比較してみましょう
基準日:2020年5月31日

商品名 リターン 標準偏差
VIG:バンガード・米国増配株式ETF(米国・連続増配 10.3% 15.0
VOO:バンガード・S&P500ETF(米国株・平均 10.2% 17.0

標準偏差を見ると、VOO(米国株平均)よりも小さくなっていますね。
さらに、リターン成績もよいので理想的です。

VIGは過去データを見ると非常に優良なのですが、不思議なことにランキングに入ってきません

現在のような相場状況では人気化しても不思議ではないのですが、正当な評価が追い付いていない印象・・。

景気低迷の時期でも販売会社や投資情報誌が、値動きが大きい銘柄を紹介するのはちょっと違和感がありますね。

ちなみに、私は外国株口座で保有しているのはVIG以外にはDGRWPFFがあります。

これらに共通するのは、いずれもVOO(米国株平均)よりも標準偏差が小さいという点。

守りを重視した現在のスタイルを維持していけば、今後についても私が資産運用で不安に感じる事は無いと思っています。

先行き不透明の相場では、安定性を重視する

SPYDに対して暗い内容になってしまいましたが、このETFがダメと言うは話ではありません。

景気回復局面であればSPYDのようなバリュー投資は有利になります。
単純に今はその時期では無いという話です。

私は投資のメインにするならばVOOVIGといった堅い銘柄(様々な環境に対応できる銘柄)が向いていると考えています。

SPYDに関してはリスクが高いのでコア商品よりもサテライト(全体の10%程度)に向いている印象。

米国株は堅調に見えますが、経済の先行きは不透明感が漂っています。
小さなネガティブニュースで、相場の流れが大きく変化する可能性があるので注意してください。

不透明時期は“負けない投資”を意識した方が良い結果になるのが私の経験則。

ETFであれば値動きの安定感があるものを選択、個別株であれば急落に備えて逆指値をする。

こういった当たり前のことをしていけば、怖い相場なんてありません。

購入する時にドキドキするような時は、ちょと背伸びをした投資になっている事が多いので注意してください。

今回は『SPYD(米高配当株)中心の運用は危険!長期投資で確認すべき事とは?』について書きました。

記事の中でヒントになる点があれば、投資の参考にしてみてください。

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