海外ETFのウソ・ホント!過去データから考える銘柄選びの勘所

日本経済が将来に向かって低成長が予想されていることから、米国株など海外投資に目を向ける人が増えてきました。

その中でも人気急上昇中なのが海外ETFです。

数十~数千の銘柄が一つにパッケージされているので、投資経験が浅い人でも気楽に投資ができるのが魅力。

大手ネット証券が積極的に取り組んでおり、日本株に近い感覚で取引できるようになったことも参加者が増えた理由です。

ただし、「○○さんが、良いと言っていた」「投資本に書いてあった」といった曖昧な理由で購入を決めてしまうと思ったようなリターンが得られない事も・・

今回は注目度が高い海外ETFを客観的なデータから徹底検証!
購入時の判断に役立つ実践的な内容を中心に紹介していきます。

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人気が高い海外ETFから5銘柄を選択して実力を検証

海外ETFの検証で利用するのは以下の5銘柄。
いずれも注目度が高く、個人投資家の間でも度々会話に出てくる商品です。

ETF名 ティッカー 特徴
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF VT 全世界の株式
バンガード・S&P500ETF VOO S&P500
SPDR ダウ工業平均 ETF DIA NYダウ銘柄
バンガード トータル・ストック・マーケットETF VTI 全米の株式
インベスコQQQトラスト・シリーズ1 QQQ ナスダック100

※銘柄詳細についてはETF名をクリックして確認してください。

VTは世界時価総額の98%をカバーする究極の分散ができるETF。
VOOが連動するS&P500は“神様バフェット”も推奨しています。

DIAはニュースでも頻繁に耳にするNYダウ、 VTIはロボアドにも採用される全米株式、QQQはハイテク関連の勝ち組企業が中心となっています。

海外投資をしている投資家ならば誰もが知っている錚々たる顔ぶれですね。
5銘柄の中で一つくらいは“購入もしくは検討”した経験があるのではないでしょうか?

いずれも長期ではプラスリターンが期待できる銘柄だと思います。
ただし、世間の評価と実績が一致しているかと言えば「やや疑問」を感じます。

ここからは、これらの ETF について過去の成績やリスク、投資効率を確認していき実力を検証していきます。

過去5年の成績はハイテク関連が中心のQQQが他を圧倒!

投資で気になるところといえば、やはり“儲け”の部分だと思います。
各ETFの過去5年リターンは以下のよう状況です。

順番はリターンが大きい順に並べ替えています。

期間:2014年7月15日~2019年7月14日

ETF名 ティッカー 年率リターン 5年リターン
インベスコQQQトラスト・シリーズ1 QQQ 6.6% 112.8%
SPDR ダウ工業平均 ETF DIA 12.5% 79.7%
バンガード・S&P500ETF VOO 11.1% 68.9%
バンガード トータル・ストック・マーケットETF VTI 10.7% 65.9%
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF VT 6.6% 37.7%

ハイテク関連株が多いQQQが過去5年で最も値上がりしています。
この点については予想通りだと思います。

結果を見て驚くのはNYダウ(DIA)の強さですね。
優良指数と言われるS&P500(VOO)を圧倒しています。

残念ながら人気NO.1のVTは最下位ですね。
ただし、こちらは値上がりよりも分散でリスクを下げることを目的にしているので、仕方ない部分があります。

参考までに過去5年の値動き比較は以下のようになります。

リターンについてはある程度の予想通りなのですが、次の値動きの安定感を見るリスク(標準偏差)についは意外な結果になりました。

投資の理論とは異なる結果になっていますので注目してみてください。

分散したほうがリスクが高い!理論とは違うのが投資の世界

投資をするにあたって重要なのはリターンだけではありません。

いくら価格が上昇するような銘柄でも、値動きの乱高下が激しすぎれば継続保有は難しくなってきます。

次は値動き大きさの目安となる標準偏差から、リスクを検証してみました。
数値が小さいほど安定感があると考えてください。

期間が短すぎると分散効果が見えずらいので、ここでは10年間で確認しています。

期間:2019年6月30日を基準に過去10年

ETF名 ティッカー 分散銘柄数 10年リスク
SPDR ダウ工業平均 ETF DIA 約30 12.37
バンガード・S&P500ETF VOO 約500 12.73
バンガード トータル・ストック・マーケットETF VTI 約3500 13.17
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF VT 約8000 13.67
インベスコQQQトラスト・シリーズ1 QQQ 約100 15.31

値動きがもっとも激しいハイリスク銘柄は、ハイテク関連で構成されるQQQとなりました。
この点については、予想通りです。

投資理論と全く異なっているのは、銘柄数が少ないNYダウが最も値動きが安定している点。

そして、8000銘柄に分散することでリスク低減が期待されていたVTは、ハイテク関連を除けば最も値動きが不安定という結果となりました。

★ETFを探すと時のポイント
重要なのは銘柄数よりも『どういった企業で分散されているのか?』という中身です。

リスクが低かったNYダウは、僅か30銘柄の構成ですが中身は米国経済を代表する強靭な企業です。

2番目にリスクが低いS&P500は、時価総額や財務健全性に対する厳しい基準をクリアしたピカピカの銘柄で構成されています。

常識的に考えて、このような堅い銘柄で構成されているETFが安定感があるのは当たり前の話です。

分散する理由の目的は“リスクを下げること”であって、銘柄数が多いものを選択すればOKという話ではありません。

関連米国株で迷った時はNYダウ?100万円を躊躇なく投資する理由

リスクに対するリターンを確認してみよう

ここまでリターンとリスクを見てきたので、最後に運用の効率性を確認しておきましょう。

最も多く使われるのはシャープレシオです。
一般論として数値が大きいほど効率的に運用ができていると言えます。

『リスクが低いのにリターンが大きい』という銘柄ほど、数字が大きくなります。

ただし、本来は投資対象が同じカテゴリーでの比較で使うので、今回の数値は参考程度で捉えておいてください。

期間:2019年6月30日を基準に過去10年

ETF名 ティッカー シャープレシオ
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF VT 0.76
バンガード・S&P500ETF VOO 1.10
SPDR ダウ工業平均 ETF DIA 1.15
バンガード トータル・ストック・マーケットETF VTI 1.08
インベスコQQQトラスト・シリーズ1 QQQ 1.19

NYダウ(DIA)とS&P500(VOO)、米国市場全部(VTI)に関しては、値動きが似ているので数値を比較しても差し支えないと思います。

3銘柄の効率性に関しては、数値がもっとも高いのはNYダウ(DIA)ですね。

また、カテゴリーが違うので一概には判断できませんが、VTの数値はちょっと弱い印象です。

今回はリターン・リスク・投資効率で人気のETFを 比較してみたのですが、 今まで描いていたイメージとはだいぶ違うという人もいると思います。

投資では投資理論や周囲の意見はヒントになるのですが、 絶対に正しいというものはありませんので、実際のデータを確認してから最終判断をした方が良いでしょう。

まとめ:投資の参考(ヒント)


今回は「海外ETFのウソ・ホント!過去データから考える銘柄選びの勘所」について書きました。

最後にリターン・リスク・投資効率の順位をまとめた表を添付しておきます。

尚、上から保有口座数が多い順に上から並べています(人気順)。
人気と実際の成績を見比べてみるとデータを確認する重要性がわかると思います。

※保有口座数に関しては、マネックス証券のデータを使用。
※他の証券では若干口座数の順位が異なる可能性があります。

ETF名 リターン リスク 投資効率
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT) 5位 4位 5位
バンガード トータル・ストック・マーケットETF(VTI) 4位 3位 4位
バンガード・S&P500ETF(VOO) 3位 2位 3位
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ) 1位 5位 1位
SPDR ダウ工業平均 ETF(DIA) 2位 1位 2位

※計測期間が違うの目安程度としてください。

ちなみに、別ページでも人気ETFの比較を行っています。
興味がある人は覗いてみてください。

関連海外ETFランキング!人気ベスト10の実力は?

私自身は今回の比較銘柄の中だと、QQQとDIA、VOOに投資をしています。

今回のデータは過去のものですから今後を保証するものではありません。

ただし、投資でプロと呼ばれる人達はデータを頭に入れた上で銘柄を選定することがほとんどですから、過去の実績は大きなヒントになります。

尚、私の米国株に対する投資方針としは、しばらくは個別株よりも海外ETFを重視していく予定。

トランプ大統領は、個別企業にも影響が出るような発言をするので、複数の銘柄から構成されるETFの方が安心感があるというのが理由です。

関連海外ETF 注目の15銘柄

補足ですが、証券会社を選択する時に手数料ばかりに気を取られている人がいるのですが、これは基本的にデイトレダ―の発想です。

米国株は中長期投資ですので、情報と取引条件の方が遥かにリターンに対する影響が大きくなります。

例えば私はマネックス証券の指値(90日間)と時間外取引をフル活用することで資産が大幅に増えました。

米国株取引 ネット証券を徹底比較(マネックス証券、SBI証券、楽天証券)

手数料については、せいぜい数百~数千円の差しかありません。しかし、取引条件の良し悪しで利益が数万~数百万の差になる可能性がある点はシッカリ認識して欲しいと思います。

ちなみに、私は購入した個別銘柄やETFには逆指値を設定することを徹底!
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急落時でも、逆指値をしておけば利益が残せることが多いので超オススメ。
私の資産が大きく増えた理由の一つです(必勝パターン)。

この方法については以下のページで紹介していますので、興味がある人は覗いてみてください。

私のオススメはマネックス証券

私は米国株・海外ETFの取引で、マネックス証券を利用しています。
理由は、大きなリターンを得る為の条件が揃っていたからです。

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