個人投資家から人気が高いのが高配当を狙った投資です。
ただし、銘柄によっては無配や大きな減配となるケースがあるので注意が必要。
長期的に安定配当を継続する企業を見つけるのは思ったよりも難しい作業です。
このような状況にあって、注目が高まっているのが インフラファンド(主に太陽光発電) への投資です。
不動産投資信託のJ-REITに似た仕組みの商品。
大きな値上がり期待はできませんが、安定して配当が得られるのが特徴です。
配当金(分配金)の利回りが5~6%と高く、それが10年程度は維持される可能性が高い点が魅力。
今回はこのインフラファンドの売買のタイミングについて、私が実践している方法を紹介します。
過去のデータでは、勝率が非常に高い方法なので、この投資を検討している人は注目してください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
インフラファンドの値動きはシンプル!公募増資を狙う
インフラファンドはJ-REITと似た仕組みの投資です。
商品の特性については、以前に記事で紹介していますので確認してみてください。
配当金(分配金)を狙う投資で大事なのは“安く買う”ことです。
低い価格の方が利回りが高くなるので当然ですね。
問題は安くなるタイミングが分からない点・・・。
しかし、インフラファンドについては大きく下がったタイミングがほぼ共通しています。
それが、公募増資(PO)です。
だいたい数年に1~2回程度のペースで実施されてきましたが、ほとんどの銘柄がこの時に大きく値下がりしました。
実は私がスポットで大きく買付けているのは、公募増資が実施されるタイミングがほとんどです。
この点については、データを見てもらった方が分かりやすいので次の項目を確認してください。
公募増資の前後が安値となる可能性が高い
直近半年でインフラファンド4銘柄に対してスポット買付しています。
その理由は公募増資があったからです。
買付けのは以下のインフラファンドです。
※利回りは2021年3月末現在
コード:銘柄 | 分配金利回り | 決算月 | 保有 |
9281:タカラレーベン・インフラ投資法人 | 5.5% | 5月・11月 | 〇 |
9283:日本再生可能エネルギーインフラ投資法人 | 5.9% | 1月・7月 | 〇 |
9286:エネクス・インフラ投資法人 | 6.3% | 11月 | 〇 |
9287:ジャパン・インフラファンド投資法人 | 5.8% | 5月・11月 | 〇 |
では、これらの銘柄が公募増資の後にどうなったかを見ていきましょう。
●タカラレーベンインフラ投資法人
2020年11月9日に「新投資口発行及び投資口売出し(公募増資)」を発表して、12月2日が受渡日です。
公募増資の発表後から株価が下がり12月2日の受渡日あたりが底になっているのが分かると思います。
●日本再生可能エネルギーインフラ投資法人
2021年1月15日に「新投資口発行及び投資口売出し(公募増資)」を発表して、2月2日が受渡日です。
公募増資の発表後から株価が下がり2月2日の受渡日あたりが底になっているのが分かると思います。
●エネクス・インフラ投資法人
2020年11月10日に「新投資口発行及び投資口売出し(公募増資)」を発表して、12月2日が受渡日です。
公募増資の発表後から株価が下がり12月2日の受渡日あたりが底になっているのが分かると思います。
他の銘柄よりも上昇が鈍い理由は次の項目で説明します。
●ジャパン・インフラファンド投資法人
2020年12月7日に「新投資口発行及び投資口売出し(公募増資)」を発表して、12月29日が受渡日です。
公募増資の発表後から株価が下がり12月29日の受渡日あたりが底になっているのが分かると思います。
4銘柄とも公募増資が実施日あたりが底値付近ですね。
この周辺で買い付けるのがインフラファンド投資では面白いというのが私の結論です。
でも、これって偶然という可能性もありますよね?
投資で100%はありませんので、今後は違うパターンになるかもしれません。
ただし、私は今後も同様になる可能性が高いと想像しています。
その理由について、次の項目で説明します。
配当金(分配金)の権利日に向けて上昇する傾向がある
利回り商品の楽しみは、配当金(分配金)です。
インフラファンドに投資をする人の多くは、それを目的にしています。
公募増資で価格は下落しても、配当(分配)権利日が近くなってくると高利回りが注目されて買いが集まってきます。
つまり、次の権利日が近い銘柄ほど上昇パワーが強くなる傾向があります。
私が公募増資の時に強気に攻めるのは、その事が頭にあるからです。
さて、先ほどの4銘柄をみると、エネクス・インフラ投資法人だけが上昇が鈍いですね。
実は、他の3銘柄は年2配当ですが、エネクス・インフラ投資法人は配当が年1回となっています。
権利月が11月なので本格的に上昇するのは、もう少し先だと予想されます。
ちなみに、インフラファンドが値動きが分かりやすい理由ですが、市場が小さいので機関投資家は少ない点があります。
日銀の買いつけもありませんので、値動きに歪みがありません。
簡単に言うと、個人等投資家の心理が値動きに表れやすいという事です。
例えば、コロナショックでは株式やJ-REITは機関投資家が投げ売りしましたが、個人投資家が主役のインフラファンドは他の商品よりも下落が小さい結果となりました。
今回の記事で紹介している戦略は値動きの歪みが少ないインフラファンドだからこそ有効だということですね。
応用編:配当権利日の前に売って値上がり益を狙う
最後に私が実践している売却についての応用編を紹介しておきます。
公募増資で下がった時を狙って購入、そのまま高い利回りで長期保有というのが基本です。
しかし、インフラファンドのような高利回り商品は配当権利を獲得した後に一定数の人が売却する傾向があります。
値下がりがあるという事です。
そこで、私は権利日が近づくと半分程度は売却して値上がり益を獲得することも多いです。
配当権利日に向かって上昇するならば、そこに高値があるという考え方ですね。
これに関しても勝率が高いので短中期で利益をとっていく考えの人は面白いと思います。
高い利回りを狙って長期保有するにせよ、値上がり益を狙うにせよ安く仕込む事が大切なのは共通です。
インフラファンドは現在7銘柄あり、今後も継続的にいずれかの銘柄は増資を実施していくと想像しています。
買いの目安として「公募増資を狙う」ということは憶えておくとタイミングを見つけやすいと思います。
インフラファンドはスポット購入は、金額買付が便利です!
インフラファンドは1口10万円程度となっています。
一括購入するにはちょっとハードルが高いと感じる人もいると思います。
確かに通常の証券会社だと金額がネックとなりますが、例外の証券会社があります。
それが、SMBC日興証券です。
この会社はキンカブというサービスがあり、これを利用すると株数でなく金額指定の買付ができます。
たとえば、タカラレーベン・インフラ投資法人を400円分だけ購入したい場合は、以下のようになります。
これは少額買いのパターンですが、公募増資などでガッツリとまとめて買いする時も便利です。
仮に30万円が手元にあれば、金額買付なら全て投資できます。
(単元未満の株も保有に応じて配当が貰えます)
また、このサービスではスポット買いだけに限らず積立設定もできます。
※私はJ-REITや金ETFに関しては積立で購入しています。
金額指定で購入できるので投信の積立設定と同じです。
買付価格を平準化できるのがメリットですね。
※1回の買付は100円から対応しています。
買付け設定も月5回まで可能なので小分けに少額設定というのも面白いですね。
例:2000円×5回=月1万円
こういった感じの方が、価格のブレが抑えられるメリットがあります。
SMBC日興証券のキンカブは凄く魅力的なサービスなのですが、口座を持っている人でも知らない人が多いですね。
これは、本当に利用価値が高いので積極的に利用することをオススメします。
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記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。