2020年は新型コロナウイルスの影響もあり株式市場は低迷しています。
収束時期や経済の見通しが不透明なことから、今後も不安定な動きが予想されます。
秋~冬にかけて“第二波”の想定もあるので、年間を通して油断はできませんね。
一時的に市場が回復してきても油断は禁物です。
さて、 今回のコロナショックで無傷というのは難しいと思うのですが、運用のダメージ(マイナス額)に関しては人それぞれです。
残念ながら、投資商品の選択ミスで下落が直撃したケースもあります。
投資本やネット情報を見ると、資産運用の考え方が“スタートから間違っている”というパターンも目立ちます。
今回は FP の立場から、投資商品を選ぶ時の基本的な考え方を紹介します。
資産運用について不安を感じてる人は、目を通してみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
リターン期待が高い商品が良いとは限りません
投資信託やETF,外国株式(米国株)など、資産運用で利用できる魅力的な商品が増えてきました。
一方で、それを選択する方法については情報が広がっていないのが現実。
初心者用の本には、 「インデックス」「低コスト」といった言葉を並べているだけ のものもあります。
その結果として資産運用に関しても「リターン」「コスト」だけで選択するケースが目立ってきました。
あるいは、配当利回りだけで飛びつく極端な人も少なくありません。
こういった方法の全てが悪いわけではないのですが、FPが将来に向けての資産運用を考える時にはアプローチが全く違います。
ゴール地点を考えてた商品選択ができていますか?
資産運用の相談を受けた時に、商品を決めていく手順を具体的に説明していきます。
最重要なのは 「いつまでに、いくら欲しいのか」 です。
これを中心に組み立てれば、大失敗することはありません。
例えば、老後資金の準備だと65歳をゴールにしている人が多いですね。
ここでは、世間的な常識となりつつある“2000万円”としておきます。
仮に現在が45歳であれば、20年間で2000万円を用意するということになります。
ここまでは多くの人が出来ています。
しかし、残念ながらここで止まってしまうパターンがほとんどです。
大切なのは、目標金額から“自分に合った運用方法”を導くことです。
その時に大切なのが、投資に回せる金額を確認。
当然ですが、その人によって状況が変わります。
Aさんは、資産形成の初期投資は500万円、さらに毎月3万円の積立が可能。
Bさんは、資産形成の初期投資は資金0円、 ただし毎月5万円の積立が可能。
このように資産状況はバラバラですね。
こういった数値をもとに、20年で2000万円を達成するのに何%の利回りが必要かを考えていきます。
現在は、ネット検索をすれば数字を入れるだけで簡単に計算できるものが多数存在します。
モーニングスターの金融電卓などは、利用しやすのでオススメです。
この金融電卓でAさんとBさんの情報を入力した結果が以下です。
Aさんが2000万円を達成するのには3.4%の運用利回りが必要。
Bさんが2000万円を達成するのには4.8%の運用利回りが必要。
これで、商品選択の土台ができました。
リターンが分かれば、 それに見合った商品を探すだけ!
計算上で言えば、 Aさんは3.4%, Bさんは4.8%の利回りで2000万円の目標が達成できることになります。
ここで考えて欲しいのが、「リスクをとって高い利回りの商品を選択する必要性があるのか?」という点。
8%~9%の利回りがあれば大きく資産を増やせますが、そのぶんだけリスクも覚悟する必要性があります。
例えばですが、NYダウのリターンは9%弱と好成績!
それに対して私が積立しているセゾン投信は 5.5%です。
※年率リターン(10年)は3月末の急落があった時を基準にしています。
資産が大きくなる可能性だけで考えたら、NYダウに全力投資した方が良いですね。
しかし、コロナショック(2月~4月)の3か月チャートを見てみましょう。
※データ:みんかぶ投信 チャート比較
株式と債券が50:50になっているセゾン投信の方がコロナショックに対する値下がりがNYダウの1/3程度となっています。
下げてはいますが、我慢できる範囲ですね。
一方でNYダウは約36%もダウンしていますの強烈です。
1000万円を保有していれば640万円まで下がった事 になります。
もしも保有が1億円ならば・・家一軒くらいの損失額・・
普通の心理でいるのは難しいですね。
気が弱い人であれば、気になって毎日のようにNYダウを見てしまうと思います。
(仕事も手がつかなくなりそう・・)
私自身は、資産目標を達成する過程は、リスクが小さい方がいいという考えです。
仕事でやるべき事も多いですし生活も楽しみたいので、投資について考える時間は可能な限り少なくしたいと思っています。
先ほどの例にあげたAさんは3.4%のリターンでOKですから、セゾン投信よりもさらに堅い商品(リスクヘッジ有など)でも達成できそうですね。
あるいは、積立額を減らして生活で楽しみを増やすという選択も可能。
目標が達成できるのであれば、投資を削ることは全く問題ありません。
周囲と比べてしまう人は、漠然と運用しているケースが多い
資産運用で失敗したり挫折したりするパターンでは“高いリターンを狙い過ぎている” “他人の運用状況と自分を比較してしまう”というケースが目立ちます。
ペースが乱れてしまうと、ミスが出やすくなります。
しかし「いつまでに、いくら欲しいのか」という視点で利回りを計算すれば、高いリターンは必要ないことがわかります。
そして、目標とする利回りは人によって違うわけですから、周囲との成績比較なんて意味がありません。
投資商品がコロコロ変わる人を見ると、「高いリターン」「低いコスト」だけに目が向いている人が目立ちます。
しかし、商品を選ぶときに 最優先はそこではありません。
目標に対して効率的な運用 を実行する事です。
全てを堅い商品で運用する必要性はありませんが、老後資金などの将来で必要としている部分においては“安定感”を中心に考えた方がいいと思います。
「株価が半分になっても、保有できる銘柄がいい」なんて話がありますが、「半分になるような資産運用は、最初っからNG」 というのが私の考えです。
老後の不安を解消したければ行動あるのみ!
今回は【投資商品の選択ミスが続出!専門家が考える個人の資産運用とは?】について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
ちなみに、老後資金の準備で最有力候補といえばiDeCoですね。
現在のiDeCoは限度額が月単位から年単位に変わったので、柔軟な積立が可能!
毎月5千円でボーナス時(年2回)は3万円 という方法もできます。
あるいは、ボーナス時だけという方法も可能!
掛け金についても1年に1回の見直しが可能ですから、生活リズムに合わせて変更することもできます。
過去の税制優遇制度を見てもこれだけの好条件が揃っているものはありませんので、積極的に活用してみてください。
また、私はFPだけでなく社会福祉士としての仕事もしていたので、老後生活の相談も数多く受けてきました。
その中で感じたのは、『お金があるからといって、幸せになるとは限らない。ただし、お金があれば選択肢が増える』という事です。
「質素な生活を心がけている」と「質素な生活しか出来ない」では、結果が同じでも精神的なユトリが全く違います。
iDeCoという将来に向けて非常に良い制度があるのですから、活用しなければ勿体ないというのが私の考えです。
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