今回はFPの独立や資格活用に関しての記事です。
さて「FP資格は使えない」ということを耳にすることもありますね。
私はこの件について、半分は正解で半分は間違っていると思います。
FP(ファイナンシャルプランナー)という仕事で求人があるとかと言えば、ほとんどありません。これが「使えない」と言われる大きな理由。
ただし、FPの知名度は以前と比べて格段に大きくなっています。
さらに「老後2000万円」の話をキッカケにして、将来のお金に関して真剣に考える人が飛躍的に増えました。
独立を考えている人にとっては追い風ですね。
『どうしたら独立できますか(資格を活かせますか)?』という受身の姿勢だとFP資格の活用は難しいです。
ただし、 『○○をしたいから独立する(資格を活用する)』 であれば、今はチャンスが広がっていると考えています。
現在の社会情勢から、FP資格の可能性と考え方について個人的にまとめてみました。
この記事の目次
相談内容に変化!FPに相談したい人は増えている
以前はFP相談の主流は、保険の見直しでした。
しかし、現在は非常に少ないので、この分野に特化して独立するのは大変だと思います。
次に盛り上がったのが不動産関連に絡めた相談です。
住宅販売の会社とタイアップで相談を行うケースなどですね。
この分野も広く浸透してしまったので、競争率は厳しいかな?
ただし個人相談でも、マイホーム取得に関する話は多いので、FP知識としては今後も持っておく方が良いでしょう。
そして、最近になって増えてきたのが『家計診断』です。
家計診断をした結果として、保険や不動産、運用などにも話は広がっていくので、相談としては変わらないとも言えます。
しかし、相談の入り口が従来とは大きく違ってきました。
以前は、保険や不動産、運用という単体(専門)の相談が多かったのですが、現在は『家計相談』という総合的な話が中心となってきています。
これは、 FPがもっとも特徴を活かせる分野 なのでチャンスは広がってきていると言えます。
このような雰囲気に変わったキッカケは、やはり『老後2000万円』という問題が出て来てからです。
「平均寿命が延びていく中で、資産が途中で尽きないだろうか?」
この不安に対して真剣に考える人が増えてきたという背景があります。
次に今後の顧客層について考えていきます。
FP相談の対象は、富裕層から普通の世帯へ変化していく?
FP業務だけで年間1千万円以上の収入がある人は、富裕層を顧客に持つケースがほとんどです。
普通世帯の相談は一回限りで終了というケースが多いので、ここを中心にすると収入が不安定で苦しいのが実情。
しかし、この流れに少し変化が出てきました。
スポット相談であることは変わらないですが、家計診断だけで終わらずに資産寿命を延ばすための 具体的なプラン提案を希望する人 が増えてきたのです。
相談のみでは数千円で終わるので赤字状態ですが、具体的なプランを作成して提案だと3万~5万円になるので事業として充分に成り立ちます。
ただし、ここで重要な点があります。
それは数万円のお金をいただく以上は、それだけの効果がある提案をしなくてはいけないという事です。
事業として継続する上で大切なのは、世間の評判であったり相談者からの紹介です。
FPは『中立な立場で・・』という事を耳にすることはありますが、私が知る限りでは成功している人の多くは“100%相談者より”という考えです。
資産運用は後回し?生活設計をシッカリ提案
私の記事は資産運用の話が多いので、FPは“投資の話をすれば良い”と勘違いしている人がいるので明確に否定しておきます。
確かに富裕層を対象に考える場合は、資産運用の効果が大きいので間違いではありません。
ただし、一般家庭を対象とするならば最優先となるのは生活設計。
支出が適正かをシッカリ確認して、余剰資金を捻出する方法を提案します。
生活改善だけで資産寿命が充分だと判断できれば、投資を無理強いする必要なんてありません。
最初は運用をしない前提で、将来生活のデザインを提案すべきだと思います。
この理由は単純で、これが多くの人がFPに求めている事だからです。
資産運用に関しても「〇%リターン」という話になりがちですが、その人が運用に回せる適正金額をアドバイスすることの方が重要です。
補足!スマホの料金体系に強いのも武器になる
余剰資金を増やす方法として、もっとも効果的なのが固定費の見直しです。
この定番として、ローンや保険などがあがりますね。
ただし、最近は通信費の割合がどんどん大きくなっています。
ここを改善すると、固定費が大きく削減できる可能性がありますね。
もっともスマホなどの料金プランは複雑なので、この点について詳しいFPは少ないのが実情です。
せいぜい「格安SIMという方法もありますよ」ぐらいしか言えません。
生活スタイルによっては単純に安ければ良いという話ではありませんので、この点に詳しいと 強みになる可能性 があります。
ちなみに、私は通信系は機械音痴でサッパリの状態ですね。
FPで私のようなタイプは少なくないので、この点が詳しいと差別化が図れます。
また、住宅ローンについての借り換えも変化の兆しがあります。
現状は低金利が長く続いているので借り換えのメリットも小さくなってきました(手数料の方が高いことも)。
ただし、同じ銀行内で借り換えを受けてくれるケースも増えてきたので、これが可能な場合は手数料が小さいので数十万の削減効果も期待できます。
固定費を下げるのは、相談者の生活リズムを変わらないので理想的な提案です。
ダメもとで金融機関に確認してみるのも良いと思います。
FPのニーズは無限にあると考えよう!
個人的にFPの相談として期待できる分野として、定年した時のフォローがあると思っています。
老後は2000万円が必要というイメージが広がったのですが、現実として60歳~70歳でこの金額を持っている人は3割以下です。
また、一般的に退職金を貰った時が資産のピークとなって、そこからは目減りしていく事になります。
ただし、この時に生活設計をシッカリ行えば、安心して老後を過ごせますね。
つまりFPへのニーズが眠っていまです。
尚、ここでFPが最優先すべきことは、現状の資産で安心して暮らせる方法を考える事です。
資産1000万円や500万円だとしても、 その資産で生活していく為の知恵を絞る のがFPの役割。
※2000万円なんて話は無視です。
その上で、もっと生活の質を上げる方法として、仕事の継続や資産運用という選択肢が出てくるという事になります。
退職金のように一度にまとまったお金が入ってくると、どうしていいか迷ってしまう人も多いです。(その結果として、騙されてしまうケースも・・)
FPは「預金でキープしておく金額」や「運用に回せる金額」といった疑問を解決する手助けができます。
“FPの仕事が分からない”という疑問を持っている人がいるのですが、仕事は与えられるものではなく“自分で見つけて作っていくもの”だと思います。
今回は『FP独立に追い風が吹いてきた!顧客ターゲットと差別化のヒント』について書きました。
参考になる点があれば、ヒントにしてみてください。
自己投資:ファイナンシャル・プランナー資格
「お金に関する知識や判断力をつけたい人」「FP業務に関心がある人」は、FP資格を目指してみてください。
2級FP技能士/AFPは名刺に記載するなど、仕事への好影響も期待できます。
人生100年時代!今後の有望資格だと思います。
生活でもお金の知識を持っておくことは重要!
尚、資格がなくてもFP業務はできますが、ある・なし では信用度は全然違います。
FP技能士は国家資格と言う点も魅力!
更新も無いので、一生資格になります。
興味がある人は是非チャレンジしてみてください。