2018年1月13日に「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2017」が発表されました。
この賞は、運用を行っている個人ブロガー達の投票によって決定するのが特徴!
販売会社や運用会社の思惑が及ばない、ガチンコ決戦です。
そして、有力ファンドを抑えて第一位に選ばれたのが表題の「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」。
このファンドは2017年9月末から販売開始ですので、僅か2ヶ月程度で投資信託ファンの心を鷲掴みにしたことになります。※投票:2017年11月1~11月30日
今回は「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」が個人投資家から高く評価される秘密について詳しく紹介していきます。
この記事の目次
商品概要 ~究極の株式分散が魅力~
最初に「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の概要を紹介します。
以下の表にまとめましたが重要点は後で詳しく説明しますので、サラッと目を通すだけで大丈夫です。
運用方法 | 全世界株式 |
運用会社 | 楽天投信投資顧問株式会社 |
ファンド形式 | ファミリーファンド形式 |
設定日 | 2017年9月29日 |
決算・分配金 | 7月※分配金は確定後に追記 |
買付け手数料 | 無料 |
信託報酬 | 0.2196%程度(税込み)※税抜0.23% |
信託財産留保額 | なし |
さて、ここからが本題!「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」で、注目すべき3点をクローズアップしていきます。
簡単に言うと『世界株を丸ごと・最安コスト・積立可能』という長期投資にとって魅力の要素が揃っている商品。それぞれの特徴について詳しく説明していきます。
魅力1.世界究極分散と呼ばれるVTを買う事ができる
投資の格言で「卵は一つのカゴに盛るな」と言う有名な言葉があります。
これは、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、一つのカゴを落としてその卵が割れてしまっても、他のカゴの卵は割れないという意味で、銘柄分散投資が良いとする教えです。
そして、株式分散投資の究極体系と言われているのが、海外ETFのバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(通称:VT)。
今回の「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は、このVTを投資対象としているので、事実上はVTを購入しているのと同じと言っても良いでしょう。
以下に簡単にVTの特徴をまとめました。
思わず息んでしまうほどの凄い内容です。
資産 | 特徴 |
インデックス | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース) |
銘柄数 | 先進国から新興国まで47カ国 約8,000銘柄 |
時価総額 | 全世界で投資可能な市場時価総額の98%以上をカバー |
銘柄規模 | 大型株・中型株・小型株をカバー |
8000銘柄・・・、世界市場の時価総額98%カバー・・・、
ちょっと信じられない言葉が並びます。
もしも、これを個人で行えば・・1銘柄が1万円と小さく見積もっても8000万円が必要。こんな投資は大富豪でも難しいですね!
こんな凄い事が1銘柄だけで可能なわけですから注目が集まるのは当然と言えます。
次に「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の業種や国の分散状況を確認してみましょう。(2017年11月末)
順位 | 業種 | 比率 |
1位 | 金融 | 22.9% |
2位 | 資本財 | 14.1% |
3位 | テクノロジー | 13.3% |
4位 | 消費財 | 12.4% |
5位 | 消費者サービス | 10.5% |
6位 | ヘルスケア | 10.0% |
7位 | 石油・ガス | 5.8% |
8位 | 素材 | 5.1% |
9位 | 公益 | 3.2% |
10位 | 通信サービス | 2.7% |
順位 | 国 | 比率 |
1位 | 米国 | 52.6% |
2位 | 日本 | 8.4% |
3位 | 英国 | 5.8% |
4位 | フランス | 3.1% |
5位 | ドイツ | 3.1% |
6位 | カナダ | 3.1% |
7位 | スイス | 2.6% |
8位 | 中国 | 2.6% |
9位 | オーストラリア | 2.3% |
10位 | 韓国 | 1.8% |
業種は広く分散されているので、どこかの分野が不調であっても別の分野が補ってくれる可能性が高いので安心感があります。
米国の比率が約5割と高いのすが、現在の世界経済は米国主導ですのでリターン期待を高める効果があると推察できます。
尚、米国エリアだけに限定投資をするならば、「iFree S&P500インデックス」が注目です。
【参考】iFree S&P500インデックス 最強系と呼ばれる3つの理由
魅力2.長期運用に嬉しい低コスト設計
長期投資をする上で注意したいのがコストです。
投資信託は専門家が代わりに運用・管理を行うので、保有期間中も資産に応じて費用(信託報酬)が発生します。イメージとしては年会費に近い感じです。
この信託報酬は年率0.2~2%程度で一見すると非常に小さい金額なのですが、5年・・10年・・と長期になるにしたがい大きな差になります。
100万円を5%の利回りで運用
信託報酬 | 運用10年 | 運用20年 | 運用30年 |
0.5% | 155万 | 241万 | 374万 |
1.0% | 148万 | 219万 | 324万 |
1.5% | 141万 | 199万 | 280万 |
たった1%の違いで100万の差になりました。投資信託を探す時には商品設計は勿論ですが、コストの確認も非常に重要です。
本題ですが「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」のコストと確認しましょう。
購入時に必要な買付け手数料は0円(ノーロード)なので、最初に余計な費用は一切発生しません。
次に上記で説明した信託報酬は約0.24%(税込)と非常に低水準。先進国だけにしか投資しないインデックスファンドの平均値と比較しても半分以下の水準。
全世界で投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーするほどの分散投資をしていて、この水準は驚愕としか言いようがありません。
補足:信託報酬の内訳
ここで説明する事は重要性は低いので、無視しても構いません。(細かい事に興味が無い人は読み飛ばしてください。)
このファンドはVTを買い付ける形式ですので、細かく説明するとVTと楽天・全世界株式インデックス・ファンドの合計が信託報酬となっています。
資産 | コスト(税込) |
VT:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 年0.09% |
楽天投信投資顧問(楽天の取り分) | 年0.1296% |
2商品の合計コスト(投資家の実質負担) | 年0.2196% |
説明するまでもありませんが、VTが超低コストという事に加えて楽天もギリギリまでコストを抑え込んでいます。
合計コストの中に含まれている販売会社の取り分も、税込0.054%しかないので売っても全く儲からない商品とも言えます。
つまり、購入する投資家にとっては、お買得な商品という事です。
魅力3.積立投資が可能だから長期でジックリ運用できる
ここまで読んで、ちょっと不思議に感じる事があると思います。
「楽天じゃなくて、直接“VT”を買った方がいいんじゃない?」という疑問です。
これは、ある意味で正解です。VTは海外ETFなので外国口座を開設しなくてはいけない面倒な点はありますが、コストは安くなります。
スポット投資であれば、私は海外口座で直接購入した方が良いと感じます。
ただし、海外ETFには長期投資において大きな欠点があります。それが積立投資ができない点です。
簡単に言うと海外ETFでは購入のタイミングを自分で考えなくてはいけません。ベテラン投資家であれば可能かもしれませんが、経験が浅い人であれば大きな負担です。
長期の資産形成をホッタラカシで行いたい人にとっては、積立投資に対応している「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の方が遥かに魅力的!
直接投資と比べると若干のコストアップになりますが、積立投資ができるメリットを考えれば、気にするような話では無い思います。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドの運用成績
最後に、この投信の期間別の騰落率を紹介します(2017年12月末)
まだ設定から期日が少ないので、VT(円換算ベース)の実績で代用します。
1年 | 3年 | 5年 |
19.94% | 7.59% | 17.17% |
直近は世界経済が堅調ということもあり、15%を超える凄いパフォーマンスです。
私の仕事上の経験では、将来に向けて投資信託を購入する人は、3~4%くらいで堅い運用を希望している人が目立ちます。
理論上ですが銘柄分散でリスクが抑えられる内容になっていますから、近年のパフォーマンスを見ると長期投資の商品として注目だと思います。
興味がある人は参考にしてみてください。
尚、楽天・バンガード・ファンドは楽天証券が発売・取扱いで先行する傾向があります。バンガードの低コストファンドが増えていくと予想されるので、このシリーズに興味がある人は楽天証券が注目です。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドの購入
この投資信託が購入できる証券会社、オススメの6選!
いずれも「手数料は無料」で「100円から積立可能」の好条件です。
1級FP/kaoru :実際に取引で利用している証券会社
私が500万以上の取引をしているのは以下の4社です。
SMBC日興証券(債券・REIT・ゴールド)とマネックス証券(米国株)の2社が取引額としては突出しています。
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