投資信託では、「低コスト」「インデックス」といった商品に注目が集まります。
ただし、低コストがクローズアップされた結果、運用成績が後回しになっている傾向も否定できません。つまり、実力があるのに評価されない投資信託が存在するという事です。
今回の記事で紹介する「楽天資産形成ファンド」もそういった投信の一つ。
バランスファンドなのですが、アクティブファンドで構成されているので敬遠されている印象。
しかし、「R&Iファンド大賞 2017」ではNISA部門で優秀ファンド賞を獲得するほどの好成績で、“知る人ぞ知る優良投信”となっています。
この記事の目次
商品概要 ~資産運用で注目 3つの魅力~
最初に「楽天資産形成ファンド」の概要を紹介します。表にまとめましたが重要点は後で詳しく説明しますのでサラッと目を通すだけで大丈夫です。
運用方法 | 世界分散型(アクティブFが中心) |
運用会社 | 明治安田アセットマネジメント |
ファンド形式 | ファミリーファンド形式 |
設定日 | 2008年12月1日 |
分配金 | 有配 ※2012~年に20円の実績 |
買付け手数料 | 無料 |
信託報酬 | 0.55% |
信託財産留保額 | なし |
ここからが本題!「楽天資産形成ファンド」で注目すべき3点をクローズアップ。アクティブファンドの概念が変わるような、投資信託ですので注目してください。
魅力1.アクティブファンドで構成される世界分散型
1年後、5年後・・・地域や企業の好不調を予想するのは難しいことです。
結果として資産運用で効率的と言われるのが世界分散投資!
「楽天資産形成ファンド」も世界分散型の構成ですが、現在の主流バランスファンドとは大きく異なる点があります。
それが、投資構成の大部分がアクティブファンドになっている点です。
以下は「楽天資産形成ファンド」の基本配分比率ですが、全体の9割以上がアクティブファンドとなっています。
資産 | ファンドタイプ | 配分 | 比率 |
国内株式 | アクティブ | 27% | 52% |
米国株式 | アクティブ | 18% | |
欧州株式 | アクティブ | 6% | |
アジア株式 | アクティブ | 1% | |
国内債券 | アクティブ | 33% | 47% |
先進国債券 | インデックス | 12% | |
その他 | 金銭信託等 | 3% |
アクティブファンドが中心で不安を感じる人もいるかもしれませんが、株式と債券という値動きが違う資産を半分づつ持つことで安定感を追及する設計。
後ほど詳しく説明しますが、各アクティブファンドはインデックスファンドを上回る実績を残しており、リターンと安定感を両立する投資信託です。
魅力2.インデックスファンド以下の低コスト設計
長期投資をする上で注意したいのがコストです。
投資信託は専門家が代わりに運用・管理を行うので、保有期間中も資産に応じて費用(信託報酬)が発生します。イメージとしては年会費に近い感じです。
一般的に信託報酬は年率0.2~2%で一見すると非常に小さい金額。しかし、5年・・10年・・と長期になるにしたがい大きな差になります。
100万円を5%の利回りで運用
信託報酬 | 運用10年 | 運用20年 | 運用30年 |
0.5% | 155万 | 241万 | 374万 |
1.0% | 148万 | 219万 | 324万 |
1.5% | 141万 | 199万 | 280万 |
たった1%の違いで100万の差になりました。投資信託を探す時には商品設計は勿論ですが、コストの確認も非常に重要です。
では、本題ですが「楽天資産形成ファンド」のコストと確認しましょう。
購入時に必要な買付け手数料は0円(ノーロード)なので、最初に余計な費用は一切発生しません。
次に上記で説明した信託報酬は0.55%とアクティブファンドで構成されているとは思えない安さです。
ザックリですが、類似アクティブファンドの平均コストと比べて3分の1と圧倒的な水準。
さらに驚くのは低コストと言われるインデックスのバランスファンドの平均値よりも3~4割も安い点です。
「アクティブファンド=高コスト」というイメージを根本から引っ繰り返す内容!長期の資産運用として魅力的なコスト設計となっています。
魅力3.運用成績はインデックスよりも良好
インデックスファンドの運用を中心に行っている人には、もう一つ気になる点があると思います。
それが、「アクティブファンドの多くが、インデックスファンドに負けている」という事実!
いくらコストが安くても、運用成績が悪ければ全く意味がありません。
しかし「楽天資産形成ファンド」においては、無用な心配かもしれません?
以下に設定時からのインデックスファンドとの比較を表にしましたので確認してみてください。
基準:2008年12月~2020年12月末現在
カテゴリー(インデックス) | 楽天資産形成 | インデックス |
日本株(TOPIX) | 182.89% | 118.10% |
アメリカ株(S&P500) | 422.50% | 351.59% |
欧州株(MSCIヨーロッパ) | 154.89% | 92.61% |
アジア株(MSCIオールカントリーファーイーストフリー) | 476.31% | 242.00% |
日本債券(シティ日本国債) | 36.79% | 26.06% |
先進国債権(シティ世界国際) | 71.17% | 71.55% |
※上記表は明治安田アセットマネジメントの月次運用レポートを元に作成しています。
※先進国債券だけはインデックスファンドですので、優劣の評価はしていません。
表を見れば一目瞭然ですが、全てのアクティブ運用カテゴリーでインデックスよりも高パフォーマンスとなっています。
このファンドが「知る人ぞ知る」と言われる理由は、低コストという事は勿論ですが、インデックスを上回る好成績ことが最大の理由です。
また、アクティブファンドで構成されているからといって価格が乱高下しているわけではありません。
優良バランスファンドと言われる「世界経済インデックスファンド」と比べても、過去5年の値動きは「楽天資産形成ファンド」の方が安定しています(標準偏差からの比較)
⇒世界経済インデックスファンド 長期投資で最有力候補と言われる3つの理由
長期で資産運用を行う為の条件がシッカリ揃っており、非常に魅力的な投信というのが私の結論です。
楽天資産形ファンドの運用成績
今回は「楽天資産形成ファンド(楽天525) 必読!知られざる実力投信の魅力に迫る」について書きました。
最後に、この投信の期間別の騰落率を紹介します(2020年12月末)
6ヶ月 | 1年 | 3年 | 設定来 |
9.19% | 5.55% | 7.97% | 118.51% |
「R&Iファンド大賞 2017」の優秀ファンド賞(NISA部門)に相応しい堅実な成績です。ちなみに私は、このファンドは2017年入ってから積立を開始しました。
勿体ないのは、このファンドを購入できる金融機関は楽天証券だけという点。ある意味では、楽天証券だけの特権ですので、口座を持っている人は大注目です。
また、口座を保有していない人も、楽天証券は投資信託では国内でも屈指の品揃えに加えて他社には無いサービスもあるので、検討する価値は充分にあります。
【参考】楽天証券「特徴まるわかり」 手数料から口コミ・評判等を徹底解説!
【楽天証券 高評価の理由】
●つみたてNISAは100円から毎日積立
●楽天ポイントによる投信購入が可能
●楽天銀行との連携で普通預金の金利が大手の100倍
●ネット証券では貴重な「格付けA」で安心