FP業務をしていて以前よりも多くなってきたのが、離婚に関する話。
『もしも離婚した場合に、金銭的に生活していけるでしょうか?』といった女性からの相談が増えています。
ちなみに、離婚動機として最も多いのは【性格が合わない】 。
性格の不一致が男女とも理由の1位となっています。
※ 平成29年 司法統計年報 家事編より
FPにとっては専門外の話なので、相談する人も離婚を完全に決めているというよりも悩み中のパターンが多いです。
すぐに別れたいというよりも、『将来的に考えている・・』といったものや『一人で生活できるなら・・』といったケースですね。
今回は離婚に関するお金の事について私の知識の範囲で書いていきます。
※離婚相談は弁護士や行政行政書士の分野になります。
※FPは専門外の分野なので、基本的には実務に対応できません。
この記事の目次
マジ?実は離婚する人は減少傾向です。
厚生労働省のデータでは、 婚姻件数は年間で約60万組で離婚件数は21万組となっています。
※平成 29 年(2017)人口動態統計の年間推計
これに対して3組に1組が離婚しているという話も耳にしますね!
でも、これはデータの読み違えです。
離婚件数の中身は何年(何十年)も前に結婚している人達がほとんどですので、現在の結婚件数と比較しても意味がありません。
確かに離婚件数は40年前と比較すれば1.5倍ぐらいで増えていますが、2002年の29万組をピークとして現在は減少傾向。
人口1000人あたりの離婚件数を表す離婚率は0.17%ですから、1000人中1.7人しかいないのが現実。
『離婚をした』といったことをオープンに話せる時代に変わったので、増えているような印象になるのだと思います。
ここからは、離婚での金銭面について書いていきます。
相談は主婦が中心なので、女性を中心にした内容となります。
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貰えるお金はイメージより少ない?離婚の決断は慎重にすべし
芸能人の離婚報道を見ると、非常に大きな金額を貰っているケースがあります。
しかし、あれは特例中の特例ですから参考になりません。
また、ワイドショーなどでは離婚時に慰謝料という話が出てくるのですが、これは正確に言うと財産分与のケースがほとんどです。
慰謝料というのは不貞行為や暴力行為など苦痛に対する賠償金の意味合いですので、性格の不一致などでは原則として認められません。
また、金額に関しても平均は200万円前後で、数千万円というケースは無いに等しいです。
つまり、 報道の多くは結婚後に築いた資産を夫婦で分ける財産分与の金額をさしています。
そして、ここで重要なのは『結婚後に築いた資産 』という点です。
資産家と離婚しても、財産分与がないって本当?
分割財産の割合に関しては話し合いで決められることが多いのですが、原則は半分ずつです。
毎日働きづめだった男性には、ちょっとかわいそうな部分もありますね。
結婚後に得た収入というのは、専業主婦や共働きといったことは関係なく夫婦の共有財産という考えがあるからです。
そして、ここで注意したいのが『結婚後に得た収入』という点。
結婚前にコツコツ貯めた預金や所有していたものは対象外となります。
つまり、 大金持ちと結婚しても婚姻期間中に全く収入がなければ財産分与が0円になる可能性もあるのです。
養育費に関しても話し合いの取り決めで金額が変わりますが、目安としては月に5万円程度を想定しておくと良いでしょう。
離婚をして生活が楽になるというケースは少ないことは頭に入れておくべきです。
養育費に関しては、強制執行認諾文言付の公正証書にすることが大切。
この事により金銭が支払われないときは、相手方の給与や預貯金などを差し押さえる手続きがスムーズに行えます。
※詳しくは弁護士など専門家に確認してください。
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独り言:離婚の備えにはiDeCoが凄い!
一般論として専業主婦は収入自体がないのでiDeCo(個人型確定拠出年金) を行っても、所得控除のメリットがありません。
ただし、 離婚の時には大活躍します。
実はiDeCoの場合、個人の財産と認定されるので財産分与の対象にはなりません。
ご主人から貰ったお金でiDeCoを実施していたとしても、奥様の財産です。
個人的には年金分割に期待するよりも、iDeCoで自分年金を準備する方法をお勧めします。
ちなみに、年金分割は婚姻期間中の厚生年金の部分を分けることです。
(国民年金は対象外)
テレビなどでも以前に取りあげられて話題になりましたが、計算すると予想よりも遥かに少ないケースが多いです。
関連:《iDeCo》個人型確定拠出年金のメリット・デメリットをFPが解説
生活費や老後資金をシッカリ考えから決断!
今回は「離婚に関するウソ・ホント?決断する前に知っておくべきこと」について書きました。
離婚に関していうと『離婚をして気持ちがスッキリした。毎日が楽しい』というポジティブな意見もよく耳にします。
ただし、本当のところは金銭面で苦労している人が非常に多いのが実情。
人生設計をシッカリと作ってからでないと『こんなはずじゃ・・』という結果になりかねませんので注意してください。
最後に離婚対策という事に関係なくiDeCo(個人型確定拠出年金)はオススメです。
過去の税制優遇制度を見てもこれだけの好条件が揃っているものはありませんので、積極的に活用することをお勧めします。
また、私はFPだけでなく社会福祉士としての仕事もしていたので、老後生活の相談も数多く受けてきました。
その中で感じたのは、『お金があるからといって、幸せになるとは限らない。ただし、お金があれば選択肢が増える』という事です。
「質素な生活を心がけている」と「質素な生活しか出来ない」では、結果が同じでも精神的なユトリが全く違います。
iDeCoという将来に向けて非常に良い制度があるのですから、活用しなければ勿体ないというのが私の考えです。
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