FPへの相談では老後資金に関する内容が年々増えています。
生命保険文化センターが行った調査によると老後生活に「不安感あり」とした人の割合は8割を超えたそうです。
情報元:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/令和元年度
そして、この老後不安の内容でダントツ1位だったのが「公的年金だけでは不十分」という項目。
つまり、老後のお金に関する不安ですね。
この不安については預金が少ない人に限った話ではありません。
もちろん1億円を超えるような人だと不安を持つ人は少ないのですが、数千万円の資産を持っている人でも将来を心配している人が多いです。
そこで、今回は老後の必要額について大雑把に掴む方法について書いていきます。
この記事の目次
将来の必要額が分からない!漠然と資産運用をしている人が多い
近年は『老後資金』を目的に運用する人が増えてきました。
しかし、この中で『将来の必要額』が分かっている人は少数派。
ほとんどの人は具体的な目標がない状態で運用を行っています。
“ゴールが見えない”のですから不安が消えないのは当然の話ですね。
その結果、他人の資産状況が気になったり、リスクが高い投資を選択してしまったりするケースも少なくありません。
『収入の○○%を預金(投資)にまわしたらいいですか?』なんて質問も多いのですが、これもゴールが見えていなければ数字の出しようがありません。
『収入の2割が理想です』みたいなテキトウな答えを真に受けて、過度な節約を長期で継続してしまう人も多いです。
不安解消の第一歩は、老後資金の必要額を知る事が大切です。
理想としてはファイナンシャルプランナー(FP)にアドバイスを貰うのが良いのですが、ここでは自力で大雑把な金額を掴む方法を説明していきます。
老後不安が消えない最大の理由は、金額に関して全く見当がつかない人が多いからです。
ここでは、細かい事は抜きにして大雑把な必要額を求める事を目的に説明していきます。
凄く簡単な事なので、老後資金の目標額が分からない人は確認してみてください。
現在の生活費はいくら?そこから老後の生活費を予想する
毎月の支出額については、皆さん何となく把握できていると思います。
あるいは、1年の支出額でも構いません。
ザックリと年間支出は250万円とか400万円みたい分かっていれば充分です。
さて、これを元に老後生活でどれくらいの金額が必要かを考えていきます。
結論から言うと、シニア世代の支出は現役時代よりも大きく下がります。
だいたい7割~8割くらいで考えておけば大丈夫です。
以外かもしれませんが、これで計算して問題ありません。
私は社会福祉士として高齢者のお金に関する相談は普通のFPよりも経験は多いです。
実体験から話していますので大丈夫です。
つまり、現在250万円で生活している人ならば年間200万円くらい。
400万円の人ならば、300万円くらいが老後支出のイメージですね。
医療費などはシニア世代の方が大きくなりますが、普段の生活費は大きく減るので支出は小さくなります。
ここで大切なのは、老後の生活費(年間の支出額)を大雑把にイメージする事です。
年金がいくら貰えるか知ってますか?ここが最重要です!
日本人の老後不安について、最大の原因は年金だと私は考えています。
将来に向かって目減りするかも?といった話ではありません。
老後収入の柱になる部分ですが、どれくらい貰えるか知らない人が非常に多いのです。
私の経験だと将来の年金額を把握している人は2割くらいですね。
しかし、この年金額の予想がたっていれば、シニア生活での支出予想額から差し引くだけで不足額が見えてきます。
貰える年金額が将来的には目減りする可能性はありますが、年金の強みは生きている限りは半永久的に支払われる点です。
ここさえシッカリ把握できれば、老後資金の計算は半分以上は完了!
ねんきん定期便に目を通してない人も多いと思いますが、これは老後資産の重要な手がかりとなります。
特に50代以上の人は、具体的に老後からもらえる見込み額が書いてあるんので必ず目を通してください。
また、『ねんきん定期便』を紛失してしまった人は、日本年金機構の『ねんきんネット』を利用すればネット上で将来の見込み額が試算できます。
尚、年収500万円(厚生年金・35年)であれば年金は約170万円、年収が300万円(厚生年金・35年)であれば約130万円くらいです。
つまり夫婦二人で共働きならば、年間300万以上の年金収入も期待できます。
これが毎年続くとすれば、年金だけでも生活できてしまいますね。
ただし、フリーランスなどで厚生年金加入が無ければ、基礎年金だけなので年収がどんなに多くても一人あたり80万円弱しかもらえません。
フリーランスや早期リタイアについて良い面ばかりが発信されていますが、老後資金については不安が大きい・・・。
単純に老後の年金収入だけで言えば夫婦共働きが最強ですね。
現在の資産を確認したうえで、不足額を計算する
年間の生活費から年金額を差し引きすれば年間不足が分かります。
その金額に対して30年間を掛ければ目標額は判明。
とても簡単ですね。
まとめると以下の通りです。
老後の年間支出額(現在の生活費×0.8)-年金予定額=年間の不足額
年間の不足額×30年間=目標金額
もっとも面倒なのは年金額の見通しを確認するところですね。
ここだけは頑張って確認してみてください。
最後に目標金額から預金などの保有金融資産を差し引けば、現在の不足額が分かります。
かなりザックリとした計算ではありますが、たったこれだけで目標設定ができます。
実際に計算してみれば、多くの人は“リスクが高い運用”なんてしなくても充分に達成できることが分かるはずです。
老後資金の準備だけならば大きなリターンは必要ありません。
むしろ失敗しないことが重要なので、堅い運用の方が向いています。
老後対策は普通のことだけで大丈夫!不安解消には行動あるのみ!
将来的には今よりも年金が目減りしていく可能性もあるので、計算上で余裕があっても何も準備にしないというのは賛成できません。
しかし、不安になりすぎて日々の生活を楽しまないというのも勿体ないですね。
そもそも老後資金だけが目的ならば、厳しい節約なんていりません。
身体が元気な時しかできない事もありますし、そういった経験はお金では買う事ができません。
今しか出来ないことには、我慢せずにお金の使っていった方が良いと私は考えています。
今回は「老後資金の不安はアッサリ解決!必要額なんて簡単に分かります。」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば、運用のヒントにしてみてください。
老後の準備として、もっともオススメなのがiDeCoです。
老後資金の準備で注目なのがiDeCoです。
関連《iDeCo》個人型確定拠出年金のメリット・デメリットをFPが解説過去の税制優遇制度を見てもこれだけの好条件が揃っているものはありませんので、積極的に活用することをお勧めします。
また、私はFPだけでなく社会福祉士としての仕事もしていたので、老後生活の相談も数多く受けてきました。
その中で感じたのは、『お金があるからといって、幸せになるとは限らない。ただし、お金があれば選択肢が増える』という事です。
「質素な生活を心がけている」と「質素な生活しか出来ない」では、結果が同じでも精神的なユトリが全く違います。
iDeCoという将来に向けて非常に良い制度があるのですから、活用しなければ勿体ないというのが私の考えです。
★運用管理手数料0円! 評判が良いiDeCo金融機関
証券会社&説明 | iDeCo資料請求 |
マネックス証券 総合バランスが良く人気が高い |
![]() |
松井証券 顧客を優先した厳選商品が注目 |
![]() ![]() |
大和証券 インド株など他社にない品揃え |
![]() ![]() |
楽天証券 簡単!証券口座と連携可能 |
![]() ![]() |
SBI証券 投信数は最多!選択肢が多い |
![]() |
注目マネックス証券は「iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス」を取扱う貴重な会社です。※主要ネット証券で初めて。
iDeCoの資料請求では勧誘等の電話はありませんので安心してください。
気になる会社はどんどん請求してOK!
我が家は夫婦別々でマネックス証券と楽天証券に加入しています。