日本市場の先行きが不透明であることから米国株への関心が高まっています。
NYダウは過去100年以上も右肩上がりを続けているので注目する投資家が多いのも納得ですね。
ただし、個別株は情報面などのハードルが高いと感じている人も多いと思います。
そんな情報収集の悩みから解放してくれるのが、米国株全体に連動する指数に投資する方法(インデックス投資)。
有名なのはNYダウやS&P500(米大型の優良企業500社)への投資です。
さらに最近は、米国株市場の99%以上をカバーするVTI(バンガード トータル・ストック・マーケットETF)も人気があります。
今回は米国株市場の全体に投資するS&P500とVTIという2つの人気商品について比較していきます。
この記事の目次
S&P500とVTIはどっちがいいの?
S&P500は米国株市場全体の時価総額の約80%を占める指数。この指数への投資はウォーレン・バフェットも推奨しています。
この指数に連動する商品は複数あるのですが、人気が高いのはVOO(バンガード・S&P500ETF)です。
そして、更に分散が凄いのがVTI(バンガード トータル・ストック・マーケットETF)。市場全体の99%以上を占めており銘柄数は3000を超えます。
銘柄 | 銘柄数 | コスト |
VOO | 約500(優良大型株を厳選) | 0.03% |
VTI | 約3600(米国市場の全て) | 0.03% |
この2銘柄については、「どっちがいいの?」と迷っている人も多いようです。
最初に結論を言うと、値動きが類似していてコストも同水準ということから“どっちでもOK”といういのが私の考えです。
ただし、これでは話が終わってしまうので、過去のデータや私自身の選択について紹介していきます。
直近データの優劣はどうなってるの?
VOO(S&P500)とVTIについて、過去5年の実績を比較してみました。
基準:2018年6月末
銘柄 | 年率リターン | 標準偏差 | シャープレシオ |
VOO | 15.95% | 9.81 | 1.29 |
VTI | 15.81% | 9.95 | 1.26 |
※年率リターンは円ベースです。
値動きの安定感を見る標準偏差もVOO(数値が低い方が良い)。
投資効率の良さを示すシャープレオもVOOの方が優位です。
過去5年においては、VOOの方が全体的に好調という結果になりました。
ちなみに、過去3年間のデータをもとに分析するモーニングスターの総合評価は、VOOが★5つでVTIが★4つです。
直近はVOOの方が魅力的に見えますが、私の経験から言うと“この程度の数値差は誤差の範囲内”。
計測タイミングが変われば、ひっくり返る可能性もあるので“成績は同じ”という認識で問題ありません。
むしろ注意したいのは、VTIが約3600銘柄でVOOの約7倍に分散されていますが、値動きの安定感に差が無い点です。
「銘柄数が多い方が安定している(下落に強い)」という発想でVTIを選択した場合は、期待通りにならない可能性があります。
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私はS&P500を選択しています。
VOOとVTIに関しては、成績とコストの両方が同水準ですので、どちらでも良いというのが私の結論。
選択は個人の好みとなりますが、私自身はS&P500の方を選択しています。
参考までにその理由を記載しておきます。
投資信託やETFは複数の銘柄に分散できるメリットがあるのですが、同時にデメリットも発生します。
それが、残念な企業も買わなくてはいけない・・
市場全体を丸ごと購入するので、大失態で倒産寸前のような企業であっても買付対象になってしまいます。
その点で言うと、S&P500は基準をクリアする企業しか指数に採用されませんので、残念な企業が混じる可能性は低くなります。
S&P500の基準はいくつかあるのですが、その一つには「4四半期連続で黒字を維持している」事があります。
銘柄の入れ替えも時代の情勢に合わせて実施されるので、いつでもピカピカ!
私は“優良企業だけを保有したい”という気持ちが強いので、VTIよりもVOO(S&P500)の方が好きですね。
優良企業で構成されている事が頭にあれば、株価が下落しても「ジックリ待ってれば大丈夫」という気持ちになれるので精神面にもメリットがあると考えています。
また、S&P500に限らない話ですが、私は保有期間中は逆指値を徹底しています。
これを実施すると下落への不安は大幅に解消できるのでオススメです。
個人的に超オススメなのがトレールストップという逆指値が自動修正される神機能!私はこれを利用するようになってから負け知らずです。
詳細: 米国株は簡単!「売却タイミング」の悩みを1秒で解決する方法
米国株の証券会社は機能で選ばないと損をする?
今回は「今さら聞けない米国株!S&P500とVTIはどっちがいいの?」について書きました。投資のヒントになる点があれば参考にしてください。
補足ですが、証券会社を選択する時に手数料ばかりに気を取られている人がいるのですが、これは基本的にデイトレダ―の発想です。
米国株は中長期投資ですので、情報と取引条件の方が遥かにリターンに対する影響が大きくなります。
手数料については、せいぜい数百~数千円の差しかありません。しかし、取引条件の良し悪しで利益が数万~数百万の差になる可能性がある点はシッカリ認識して欲しいと思います。
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私は米国株・海外ETFの取引では、マネックス証券をメインにしています。
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