海外ETF【SPYD】に対する誤解!ダウの犬投資法とは別物です

少し前に「高配当ETFのSPYDて本当にいいの?投資家を惑わす人気商品の罠」という記事を書いたところ大きな反響がありました。

どうやら、私が想像するよりもずっと注目度が高いETFのようです。

実際にマネックス証券の保有口座数(ETF)のランキングを調べるとベスト10に入っています。

関連海外ETFランキング!人気ベスト10の実力は?

4ヵ月前まではランク外だったので、急速に人気が高まったといって良いでしょう。
※2019年7月末時点ではベスト10にありませんでした。

配当利回り(分配金)が4%以上なので、そこを重視する人にとっては確かに魅力的ですね。

SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF(SPYD)

ただし、個人的に心配している点もあります。

それはSPYDに対して「S&P500版の“ダウの犬 投資法”」といった捉え方をしている人が多い点です。

ダウの犬戦略を実践したことがある人ならば、“これは似て非なるもの・・”とすぐに気が付くと思います。

今回はSPYDと“ダウの犬戦略”の違いについて書いていきます。

※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。

ダウの犬戦略をS&P500で実施する別物になる?

最初に“ダウの犬戦略”について、簡単に説明します。
この手法は「ダウ10」「ダウの負け犬」なんて呼ばれることもあります。

目的としては、NYダウやS&P500といった 市場平均よりも高パフォーマンスを目指す事。 

実際に長期では良好なパフォーマンスで目的が達成できています。
(単年だとNYダウ等に負けることもあり、完全ではありません)

手法としては極めてシンプルです。
知らない人は以下の手順を確認してみてください。

【ダウの犬戦略】
1、年末にNYダウ銘柄を配当利回りの高い順に並べ、上位10銘柄を選び均等に買付けます。

2、翌年末に、再び配当利回り上位10社を確認して、上位10社から外れた銘柄を売却。新たに上位10社に入った銘柄を買います。

負け犬と呼ばれるのは、配当が高い銘柄は“株価低迷(不人気)で利回りが上昇している”と考えられるからです。

“ダウの犬戦略”の本質はバリュー投資という事ですね。

では、SPYDの商品コンセプトを説明します。
ダウの犬戦略を頭に入れながら、確認してみてください。

【SPYDの内容】

1、S&P500のうち配当利回り上位80銘柄に対して均等割合で投資をします。

2、1月と7月に配分修正を実施。配当利回りが低い銘柄は対象から外され、利回りが高い銘柄と入れ替えとなります。

対象がNYダウとS&P500という違いはありますが、配当上位の銘柄で運用する点は似ていますね。

また、修正は年1回と2回で違いはありますが、定期的に実施されている点も同じです。

SPYDを「S&P500版の“ダウの犬戦略”」と考えても良い気がしますね。

ただし、これは手法理論から考えた場合の話。
ダウの犬戦略の本質から考えていけば、別物だと気が付くはずです。

この理由について、3つの視点から説明していきます。

ダウ10とは違う①:目的を達成できていない

ダウの犬戦略の目的が何かと言えば「NYダウよりも良好な結果を残す事」です。

「S&P500版の“ダウの犬戦略”」というならば、S&P500を上回る結果を残さなくてはいけません。

S&P500に連動するVOOとSPYDの年率リターンを比較してみましょう。
基準日:2019年12月11日

商品 1年 3年
VOO(S&P500) 21.55% 13.78%
SPYD(高配当80銘柄) 10.37% 7.15%

リターンは配当を含む数値になります。

ダウの犬戦略でもNYダウに負ける 年は当然あるので一概には言えませんが・・ここまで差があると長期でもマイナスになる可能性が高いと思います。

【日本人は“理論で投資する”】と言われます。

シッカリと商品内容を確認する良い面もあるのですが、株価推移のデータ確認が甘くなっては意味がありません。

外国人はリターン・リスクから選択する人が多いので、この結果を見れば「“ダウの犬戦略”とは別物」と即判断すると想像しています。

投資をする上で頭に入れておいて欲しいのですが、「重要なのは目的(資産アップ)であって、手法では無い」という事です。

目的が達成できていない事実がわかれば、「S&P500版の“ダウの犬戦略”」とは違う理由は冷静に判断できるようになります。

この理由について私の考えを具体的に書いていきます。

ダウ10とは違う②:銘柄数が少なすぎることへの心配

ダウの犬戦略では配当が高い10銘柄を選出しますがSPYDは80銘柄です。

数字だけ見ればSPYDの方が多いですね。
しかし、割合で見ると結果は反対になります。

NYダウは30銘柄しかないので10銘柄でも1/3をカバーします。

S&P500は約500銘柄もあるのでSPYDの80銘柄だと約1/6。

あくまでも個人的な意見ですが、ダウの犬戦略は1/3をカバーしている点は安心感につながります。

普通に考えて、NYダウの1/3がボロボロ企業なんてありえません。
大失敗の可能性が大きく低下すると予想できます。

S&P500も優良大型株なのですが、全体の1/6しかないうえに不人気株の集合ですから大負けする年があっても不思議ではありません。

ダウの犬戦略を想定するならば、 最低でも2倍の160銘柄は欲しい ですね。

もっとも、2倍にすればダウの犬と同じ効果を期待ができるかと言えば、それにも疑問符がつきます。

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ダウ10とは違う③:見直し買いが入りずらいという不安

ダウ10とは違う②では、下支えの弱さに対する不安を書きましたが、リターンに関しても不安があります。

それはNYダウと比べて 銘柄の知名度が低いものが多い という点。

記事の途中で“ダウの犬戦略”の本質はバリュー投資と書きました。
ここをシッカリと思い出してください。

NYダウの30銘柄は世界中の投資家に知られており常に注目されています。
(全銘柄が米国株の人気企業)

つまり、見直し買いが入りやすいのです。

これこそが、ダウの犬戦略の真骨頂と言っても良いと思います。

現在低迷していても、ちょっとした好材料で反転するので1年間という短いスパンでも結果が出る可能性が高い。

SPYDの対象となるS&P500も大型株なので流動性は高いのですが、売買代金がNYダウ銘柄と比べて10分の1以下という企業も少なくありません。

見直し買いが入るまでに3年・・5年・・10年・・とかかる銘柄もあるはずです。
※永久に放置される可能性もあります。

バリュー投資であるならば、見直し買いが入るストーリーも描いた上で投資するのが基本だと思います。

私はSPYDに対して、このストーリーが描きづらい印象を持っています。

高配当ETFで比較すると VYM や DLN の方が魅力!

今回は「高配当ETFのSPYDに対する誤解!ダウの犬投資法とは別物です」について書きました。

SPYDを単純に配当利回りを目的として購入ならば良いと思います。

配当が高いことで気持ちに余裕が生まれたり、長期保有のモチベーションになる人には有力な選択肢となります。

ただし「S&P500版の“ダウの犬戦略”」みたいな期待で購入すると、将来的にガッカリしてしまう可能性が高いです。

単純に高配当株のETFとして評価した場合は、VYMDLNの方が良いですね。
※DLNはもっと注目れるべきETFだと思います。

そもそも、本来であればSPYDのような特殊なETFは、最低でも5年は運用状況を確認したい商品。

ETFですからインデックス投資の仲間なのですが、 投資手法としては事実上のアクティブ運用 という点はシッカリ認識すべきです!

また、現状は高配当ETF(同グループ)の比較でも平均以下の成績なので、買付は慎重に考えるべき商品だと思います。

今回の記事で投資の参考になる点があれば、運用のヒントにしてみてください。

尚、ダウの犬投資法については、別記事にまとめています。
興味がある人は覗てい見てください。

今回は私もチャレンジします!

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