高配当ETFのSPYDて本当にいいの?投資家を惑わす人気商品の罠

近年、投資家から急速に人気が高まっている海外ETF があります。
それが「※SPDR ポートフォリオ S&P500 高配当株式 ETF(SPYD)」。
※記事ではSPYDと表記

S&P500構成銘柄のうち、 高配当利回り上位80銘柄 にほぼ均等に投資する内容。

直近の分配利回りは4.5%を超えており、過去データでも安定して4%以上の利回りを維持しています。

しかも、 信託報酬(年率コスト) は0.07%という超低コスト。

【 均等配分・高配当・低コスト】と投資をする時の魅力キーワードがズラリと並んでいるので、興味をしめす投資家が増加中です。

SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF

ただし、私が最初にこの商品を見たときは第一印象としては「販売側は売りやすいだろうなぁ」というものでした。

設定日も2015年10月と新しいので、購入の判断は相当に慎重にならなくてはいけないETFです。

今回は、投資家から人気が高まっているSPYDについて、気になる点について書いていきます。

※個人的な投資のついての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。


耳より情報!投資のヒント

高配当のような“魅力的なキーワード”があったら注意せよ

【均等配分・高配当・低コスト】といった文句は、多くの投資家にとって心地よい響きです。

それは、販売する側にとっては“売りやすい商品”という側面もあります。

魅力キーワードを羅列すると、マイナス要素について深く考えなくなる人が多いからです。

この商品は2015年10月設定と日が浅く、指数も“S&P500高配当指数”というマニアックなものですから、本来であれば厳重チェックが必要な商品。

このETFの保有者は急速に伸びているので、一部には成績や詳細をノーチェックに近い状態で買っている人もいるような気がします。

実態を掴んだ上で投資をしないと後悔する可能性もありますね。

次の項目でSPYDについて個人的に気になる点について書いていきます。
参考にしてみてください。

SPYDの過去データは低調、今後についても不透明?

SPYDはS&P500のインデクスは、配当利回りが高い上位80銘柄をほぼ均等に買付けるという、非常に特殊な設計になっています。

ここで1点だけ憶えておいて欲しいのですが、均等配分というには販売者側からすると売りやすい商品です。

その理由としては 「無難で大きな失敗がなさそうだ」 という印象を持ってくれるケースが多いので、説明が簡単だからです(細かいデータへの関心が薄まる)。

では、実際にSPYDの過去データを確認してみましょう。

S&P500に連動する※バンガード・S&P500ETF(VOO)、高配当株に幅広く投資をする※バンガード 米国高配当株式 ETF(VYM)と比較していきます。
※ここより、VOO、VYMと表記します。

先ずは、過去3年のチャートを確認してみてください。

上記は配当(分配金)を含むトータルリターンですが、SPYDは冴えない結果となっています。

単純に3年前に投資をした場合は、VOOは1.46倍となりますがSPYDだと1.27倍となっています。

具体的に100万円を投資したと考えたならば、VOOならば約145万円でSPYDならば約125万円ですから、利益額の差は20万円となります。

バンガード・S&P500ETF(VOO)

これは、単純にリターンだけの話なので、もう少し堀り下げてみます。

SPYDは投資効率性や安定面もイマイチという結果・・

投資商品に関してはリターンだけに目が行きがちですが、これだけで良し悪しが決まるわけではありません。

リターンが大きくて気も値動きの乱高下が激しければ、現時点では好成績でも明日にはガッツリ下がってしまってう事もあります。

また、取ったリスクに対してリターンの良し悪しを判断する投資効率性も確認しておきたいですね。

SPYD、VOO、VYMの過去3年間を確認してみましょう。

リターンは配当込みで年率表示、安定性は標準偏差(数値が小さい方が安定的)、効率性はシャープレシオ(数字が高いほど良好)とします。

SPYD・VOO・VYM 過去3年間の成績
基準日:2019年9月末

商品名 リターン 安定性 効率性
SPYD 8.40% 12.38% 0.58
VOO 13.36% 12.18% 0.96
VYM 10.58% 11.40% 0.80

予想通りですが、VOOが良いですね。

VYMもリターンでは劣りますが 値動きの安定感を考慮すれば及第点 です。

バンガード 米国高配当株式 ETF(VYM)

全体的に厳しい結果になったのがSPYDです。

4%以上の分配金利回りは注目ですが、債券のような安定感はありません。
一方でリターンに関しても弱い数字となっています。

現状としては投資するには少し勇気がいる状態ですね。

ちなみに、私がこの商品に対して警戒を持ったのは、もっと単純な話です。
次の項目で、その件について説明します。

保有銘柄を見た瞬間に、購入対象から外しました。

SPYDは基本的に銘柄に対して均等配分なので、保有銘柄の上位を確認しても大きな意味は無いですね。

ただし、実際には上位10銘柄程度で全体の約15%程度を占めます。

参考までのトップ5を書き出してみました。
基準日:2019年9月30日

銘柄 ティッカー 比率 5年比較
ニューウェル・ブランズ NWL 1.68% ×
ノードストローム JWN 1.57% ×
ウエスタンユニオン WU 1.48%
シーゲイト・テクノロジー STX 1.46% ×
リアリティ・インカム O 1.45%

※5年比較は2019年10月29日を基準、5年前より上昇なら〇/下落なら×

最初の印象は、「知らない企業が多いなぁ・・」といったものでした。
更に5年前の株価と比較をしても、低調な企業が目立ちます。

ここで考えて欲しいのですが、「自分が知らない企業ばかりのETFに投資をしていいのか?」という事です。

私がこのETFに投資をしない最大の理由は、知らない銘柄が多すぎて今後の予想が全くできないからです。

過去データが好調ならば、今後への期待シナリオも描けるのですが・・

例えば、今回の比較で紹介したVYMの構成銘柄は上位トップ10は、いずれも世界で名だたる企業です。

こちらも参考までのトップ5を書き出してみました。
基準日:2019年6月30日

銘柄 ティッカー 比率 5年比較
ジョンソン・エンド・ジョンソン JNJ 3.6%
JPモルガン・チェース JPM 3.5%
エクソン・モービル XOM 3.2% ×
P&G PG 2.7%
AT&T T 2.4%

※5年比較は2019年10月29日を基準

上位銘柄はメジャー企業ばかりですね。

エクソン・モービルだけ5年前よりも株価は弱いですが、潰れるような会社ではありませんので不安はありません。

もちろん全てをチェックすれば知らない企業は多いのですが、一定割合が大型優良企業となっているので安心感がありますね。

私は長期投資なので、こういった点は非常に重要視しています。
つまり、SPYDよりも VYMやVOOを選択する という結論です。

尚、SPYDの購入に関しては“商品内容を確認して納得できている”ならば問題ありません。

今回の記事は、あくまでも私の投資スタイルには合わないという話です。

投資で迷った時はシンプルに考えよう

私が投資で迷った時には、シンプルに考える事を意識しています。
ETFや株式などの銘柄選定も同じですね。

【均等配分・高配当・低コスト】というのは一見すると魅力的ですが、値上がり期待で考えれば最優先とはいえません。

これらの項目は、商品の中身があって輝くものなのです。

勿論、私も魅力的な言葉に誘われて勢いで購入することは多々あります。
ただし、想像と違う結果となっている時は一度立ち止まるようにしています。

過去のデータや構成銘柄を確認することで、自分の選択を再検証!

直近の成績が悪かった場合でも「失敗したかな?撤退しよう・・」「これは、買いのチャンスだぞ」といった判断を下せるようになります。

投資で不安がある時は、自分で判断できないような商品を購入して、 自分で難しくしてしまっている ことが多いです。

将来にむかって資産が増えると信じられる商品を選んでいけば、自然と結果がついてくると思います。

今回は「高配当ETFのSPYDて本当にいいの?投資家を惑わす人気商品の罠」について書きました。

参考になる点があれば、運用のヒントにしてみてください。

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