「つみたてNISA」や「iDeCo」の出現により、資産運用を長期で行う考え方が浸透してきました。
現在は、月に数百円~数千円という小さな金額から投資ができるので、将来の老後資金等に不安がある人は積極的に検討してみてください。
さて、長期分散投資が広がってきたのは嬉しいのですが、“長期=積立”というイメージが強くなりすぎて運用のミスも目立ってきました。
もっとも多いのが、積立を中止すると即売却してしまうケースです。
また、積立額を減らすことに対して罪悪感を感じる人も多い・・
最初に結論を言っておきます。
“積立”は長期分散投資においては、必須ではありません。
この記事の目次
資産形成で重要なのは「対象分散」と「長期運用」です。
月1回などの一定リズムで購入していく積立投資ならば値動きに神経を尖らせる必要も無いので、初心者でもスムーズに取引が開始できますね。
ただし、注意して欲しいのは長期分散投資の“分散”は、本来は“時間(積立)”よりも「地域や商品(株・債券など)」に対して使われてきた言葉です。
つまり、資産を増やすのに重要なのは“購入対象&長期運用”です。
時間分散の積立に関する優先順位は、それよりも後になります。
積立の中止や減額はOK!重要なのは運用を継続する事
運用を長期で継続することのメリットは、複利効果があることです。
例えば1年で10%増える商品に100万円を投資したら1年後には110万です(プラス10万円)。
2年目は121万(110万×1.1)なので、1年目よりも増加分が1万円多くなりますね。
そして、重要な点は複利効果は長期で運用することで高い効果が得られる点です。
積立投資だけに限った話ではなく、一括投資でも長期で運用することで効果が期待できます。
つまり、積立投資を途中で止めても、そのまま売却せずに運用を継続するという選択肢があるという事です。
当然ですが、積立額を減らすことも何も問題ありません。複利の効果は長期で運用することが重要です。
3~4年で運用を中止して売却すると、この複利効果はほとんど実感できずに終わってしまうという事は頭に入れておいてください。
商品の変更した時は、全額再投資が基本です。
複利効果は継続することで得られるメリットです。
この点をシッカリと頭に入れておいて欲しいと思います。
例えば、100万円を一括投資をして5%の利回りで30年間の継続運用をすると432万円になります。
では、100万円を6%の利回りで運用して、5年ごとに一旦利益確定して元本だけ再投資を繰り返した場合を考えてみましょう。
この場合は合計で5年で約34万の利益ですので、30年だと元本100万+利益204万で304万ですね(5%の商品に利益額で負ける)。
運用リターンが良いのに、資産が増えないという見掛け倒しパターンです。
このミスに陥っている人はかなり多いので注意してください。
投資は自己責任ですから、途中売却も利益確定も自由!
ただし、長期投資では複利の効果を味方にできないと、投資成績がイマイチで終わってしまう可能性があります。
私は昨年に資産が1億円の大台に乗りましたが、単年ベースでは誇れるような運用成績は残していません。
ただし、どんな状況でもマーケットに居座り続けたので、小さいリターンでも利益金額が大きくなったという点だけは良かったと思っています。
複利効果を得らえるようなリターンは続くのか?
資産が雪だるま式に増えていく複利効果は魅力ですが、それはプラスリターンが継続しなくては意味がありません。
この点が良く分からない不安から、積立中止⇒売却(利益確定)ということを短期間で繰り返す人が多いとも言えます。
残念ながら、投資ですから未来は確約されいませんので分かりません。
ただし、私自身は今後も成長が続くと予想しているので投資を継続しています。
例えば、IMFの出している全世界にGDP成長率(予想含む)を見てみましょう。
2020年 | ※2021年 | ※2022年 | |
世界 | ▲3.1% | 5.9% | 4.9% |
先進国 | ▲4.5% | 5.2% | 4.5% |
米国 | ▲3.4% | 6.0% | 5.2% |
ユーロ圏 | ▲6.3% | 5.0% | 4.3% |
日本 | ▲4.6% | 2.4% | 3.2% |
新興国 | ▲2.1% | 6.4% | 5.1% |
中国 | 2.3% | 8.0% | 5.6% |
インド | ▲7.3% | 9.5% | 8.5% |
※2021年・2022年はIMF予想(2021年10月12日)
※前回7月より21年の世界経済見通しは0.1%の下方修正。
最近は米中貿易摩擦や欧州問題など様々な懸念から株価が変動しています。
そして、少し株価が下がると「景気後退入り」みたいな話になります。
確かに諸問題を要因に成長率も下方修正されることも予想されますね?
ただし、世界のGDP成長率は3%前後で安定した予想となっており、鈍化はあってもマイナスに転じるような事は想像できません。
株価を決めるのはGDP成長率だけではありませんから、短期的な値動きの参考にはなりませんが、10年単位で投資をしていけば近い水準になると考えています。
私の資産を直近で大きく押し上げたのは米国株が大きいのですが、そういった状態の中にあっても常にメインは世界分散投資としてるのはこれが理由です。
長期分散投資の“分散”とは、地域や商品について指しているのが本来の意味という事です。
ちなみにこのデータは、1970年~2015年の45年間から15年間を随時抜き出した結果。
もちろん、投資ですから今後を100%保証するものではありません。
ただし、ITバブル崩壊やリーマンショックといった荒波を乗り越えた結果という点では、参考になる数値だと思います。
投資信託は現在よりも将来性!
今回は「積立投資は中止してもOKって本当?長期分散に対する勘違いを修正せよ」について書きました。
市場が動くと日々の基準価格は気になると思いますが、大切なのは現在よりも10年・・20年後にです。
積立投資は10年以上の長い運用ですので、現在の価格に一喜一憂する必要はありません。
また、積立の中止や減額をしても運用を継続していけば長期投資のメリット(複利効果)は期待できます。
ただし、ホッタラカシにする場合は地域や商品(株や債券など)されている商品を選択する方が良いでしょう。
過去5年間を振り返ると、各資産(株、債券、REIT、地域)の成績の優劣は毎年変化しており不動の1位という絶対的な資産はありません。
分散の組合せをしたファンドに関しては、中間くらいの成績を常に残していることからホッタラカシ投資には向いていると考えられます。
私の資産運用は『セゾン投信』 コツコツ投資の代表的な商品
私自身の運用方針は、「セゾン・グローバルバランスファンド」の積立がメインです。
世界分散投資を専門家に丸投げできるので、ズボラな私にはピッタリでした。
資産配分の修正も行ってくれますので手間はありません。
私は積立設定だけして、ホッタラカシている状態です。
私の資産は年々増えているので「凄い!」と言われる事もあるのですが、実際は投信に丸投げしてるだけというのが本当の話。
資産運用の王道的な資産配分ですので、興味がある人は確認してみてください。
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