資産運用の相談では、退職金や相続金に関するものが年々増えています。
『投資なら何を買えばいいですか?』『安定的に運用したいです』
こんな要望が多いですね。
大きな資金の一括投資はその後の人生設計にも影響するので慎重に検討しなくてはいけません。
安全性重視ならば預金や債券ですが、事実上のゼロ金利ですから増やすという点では魅力がありません。
分散投資についても、最近は株式・債券といった異なる資産でも同一方向に動く事があるので注意が必要。
積立投資は有効ですが、大きな資金だと時間が掛るので半分くらいは一括投資をしたいのが本音です。
今回は一括投資の選択肢として有力な【投資のソムリエ】について紹介します。
過去の急落や暴落でも資産の目減りが非常に小さく抑えらており、タイミングに対して神経質にならなくて良いのが魅力。
退職金など大きな資金を運用したいときに有力候補になるので、憶えておきたい商品です。
この記事の目次
【投資のソムリエ】株価暴落時で見せた驚愕の実力
【投資のソムリエ】の中身を説明する前に、この投信がどれくらい安定性があるかを提示したいと思います。
直近の急落といえばコロナショックですね。
その時は株式・債券・REITなど全ての資産が下落する緊急事態でした。
コロナショック時期を含むチャートを【S&P500(米国株)】と比較しましたので確認してみてください。
S&P500と比較すると、非常に安定している事がわかると思います。
これは、たまたまという話ではなく、それ以前の急落でも同じような結果でした。
株式のような強烈な上昇はありませんが、とにかく下がらないのです。
そして過去のデータをみると緩やかですがシッカリと上昇しています。
次の項目では、このような実績を残せている理由について説明していきます。
機動的な動きが秀逸!守りを重視したアクティブファンド
アクティブファンドに関しては『市場平均を上回る成績を目指す運用』なのでリターンに注目する人が多いです。
しかし、市場平均はリターンだけではありません。
平均よりもリスクを抑えるという考え方のアクティブファンドもあります。
【投資のソムリエ】はその代表ともいえる存在。
資産を減らさないという点にフォーカスしているのが特徴の投資信託で、基準価額の変動リスクを年率4%程度に抑える事を目標にしています。
投資対象としては、国内債券と為替ヘッジ先進国債券を安定資産のメインとして、株式やREITといった複数の資産を組合わせています。
出典元:アセットマネジメントOne
しかし、この比率は一つの例にすぎません。
強靭な安定性を実現している理由は、資産配分を細かく調整している事です。
値動きが違う商品を組みわせば安定的になるかというと、そんな簡単な話ではありません。
実際には金利や為替の動きでも商品の状況が変わります。
こういった細かい事にも神経をつかいながら、毎月1回の配分修正が継続的に行われ組合せ資産が同じ方向に動かないように配慮しているのです。
ただし、それだけで急落から資産を守れるかというと、難しいですね。
この【投資のソムリエ】が凄いのは、こういった突発的な動きにも対応している点です。
具体的に説明すると、株式やREITといったリスク資産が下落局面では安定資産の比率を高めます。
そして、特徴的なのは次です。
急激な変動で危険を判断した時は、リスク資産を全て売却して安定資産と現金比率を上げる事で資産を守ります。
こういった決断を躊躇なく実行できる投資家は、ごく一部しかいません。
まさにプロの運用です。
出典元:アセットマネジメントOne
これだけ日ごと月ごとで調整を徹底してくれる投信はなかなかありませんね。
尚、リターンについては設定来(2012年末)からで年率3.2%です。
毎年だいたい2%~4%と言った感じですね。
※基準:2020年12月末の段階での考察
株式投資と比べればリターンは低いのですが、これだけリスクを抑えていながら安定的に成長しているのは凄いですね。
退職金などの大きな金額を投資した場合には、3%でも充分なリターン金額になると思います。
ちなみに、私はこの投信を買うならば「証券会社は一択」だと考えています。
この点について、商品の概要を含めて説明します。
投資のソムリエを1000万円で、毎年4万円が現金バックって本当?
【投資のソムリエ】について商品の概要を紹介します。
確認してみてください。
運用方法 | 資産バランス・債券主体の安定型 |
運用会社 | アセットマネジメントOne |
ファンド形式 | ファミリーファンド形式 |
設定日 | 2012年12月29日 |
分配金 | 年2回(1月11日・7月11日) |
買付け手数料 | 主要ネット証券は無料 ※注記 |
信託報酬 | 年1.54%(税込み) |
信託財産留保額 | なし |
※金融機関(店頭販売など)では【最大3.3%】まであり
さて、気になる点と言えば信託報酬だと思います。
インデックスファンドと比較すると高く感じますね。
ただし、これだけ細かい対応をしていて実績も残している事を考えると高いとは言えません。
年率リターンもコストを差し引いた後の数字ですので、シッカリ仕事をしてくれています。
実はこの投信については、ダントツでオススメの証券会社があります。
それが松井証券です。
この会社は投信保有額に応じて現金を毎月還元してくれる凄いサービスを実践しています。
投資のソムリエについては、年間0.4%還元です。
仮に1000万円の保有額だったら、毎月3333円が口座に入金される計算です。
年間にすると4万円ですので非常に大きいです。
この投信は守りを重視しているので、大きなマイナスになる可能性は小さい商品。
更に0.4%の現金還元を受け取りながら運用にすると、トータルがマイナスになる確率は相当に低くなると思います。
個人的な考えとしては、この商品を買付するなら松井証券の一択ですね。
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尚、この還元サービスは松井証券で投信を買うと自動的に付帯するサービスですので特別な設定は不要です。
勿論、他のネット証券からも購入可能です。
※現金還元サービスはありません。
●マネックス証券 毎日積立が簡単
●SBI証券 毎日積立が簡単
●楽天証券 楽天カードで積立
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岡三オンラインは口座開設+5万円以上の入金で2000円が貰えます。
週末に発信される“岡三グローバルウイークリー”は私の情報源です。
退職金等のまとまった資金の運用は安定性が重要です。
運用資産が大きければ成功した時の利益額は非常に大きくなります。
逆にいうと、失敗した時のダメージも相当な金額になるという事です。
特に退職金などのように運用年数がそれほど長くない場合は、値下がりすると回復する前に現金が必要になってしまうことも考えられます。
リスクをとって強気に運用をする場合でも、半分くらいは今回の【投資のソムリエ】みたいな堅い商品を組込んだ方が良いと思います。
尚、もう少しリターンが欲しいという場合は【野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型】なども面白いと思います。
こちらは若干リスクがありますが安定性とリターンのバランスが良い投信で私も保有しています。
【投資のソムリエ】と組合わて保有するのも選択肢になりますね。
今回は『退職金の運用はどうする?『投資のソムリエ』は一括投資に向いている貴重な投信』について書きました。
記事の中で参考になる点があれば、運用にヒントにしてみてください。