資産運用の中で異彩を放つのが金(ゴールド)です。
一般的に投資は値上がり益や配当・金利などの“儲け”を期待して行われますが、 金(ゴールド)は保険に近い感覚です。
“世界共通の無国籍通貨”や“安心の実物資産”なんて呼ばれますね。
実際に外貨準備として金を保有する国は多いです。
日本は米国債が中心で金の割合は3%程度ですが、アメリカやドイツでは金(ゴールド)の占める割合は70%を超えています。
金(ゴールド)は地上在庫に限界があります。
紙幣のように簡単に増やせない点が重宝される理由。
実物資産ですので、紙幣と違って国家の破綻で無価値になることはか想像できません。
それゆえに、 世界の先行きに不安が起きた時には<金>の需要が高まります。
株や債券・不動産と多くの投資商品が低迷する時にこそ真価を発揮する商品。
今回は金投資について書いてきます。
この記事の目次
金(ゴールド)は長期運用が基本!普段は儲からなくて良い
まず最初に頭に入れておいて欲しいのが、金(ゴールド)は儲けを狙う商品では無いという事です。
“有事の金”と言われており、テロや金融不安などで上昇して注目されますが、こんな時に購入したら大損します。
この理由は、コツコツと平時に金を買付てきた人が高値のタイミングで売ってくるからです。
金(ゴールド)には配当や金利がつきませんので、株式などが好調な時は含み損となるケースも多いです。
しかし、この儲からない時期や含み損を抱える時期にコツコツと買付けることが、有事での活躍につながるのです。
金投資は、タイミングで儲けを狙うのは非常に難しい商品。
投資をしてることを忘れてしまうくらでちょうどいいですね。
金投資に関しては色々な方法があるので、誰でも簡単にできる方法について紹介します。
人気の純金積立:金初心者の入門編
金投資の入門編といえば純金積立です。
安全資産の金(ゴールド)は魅力的ですが、地金を購入するには大おきな資金が必要です。
純金積立は毎月一定額を積立して、その価格に応じた純金を購入していく方法です。
一定量の金が貯まれば、現物の金とも交換できるのも魅力!
※交換不可の会社もあり
証券会社ではSBI証券、マネックス証券、楽天証券が純金積立を実施しており毎月の積立額は1000円から可能です。
個人的に注目なのでは マネックス証券とSBI証券 です。
マネックス証券は純金積立ゴールドの引出しが100gから可能なので、金への現物転換を考えている人は注目です。
SBI証券のメリットは金(ゴールド)を【特定保管】をしている点です。
特定保管は、簡単に言うと会社が倒産しても買付けした 純金が100%保証 される仕組み。
純金積立をしている会社では「消費寄託」となっているケースが多いです。
この場合は、積立した金は会社の資産となっているので、倒産した時に完全に戻る保証はありません。
ただし、現物転換はマネックス証券の10倍となる1kg(500万?)からでハードルが高いのが難点です。
ネット大手3社では唯一の特定保管となっているので、ガッツリ金投資をしたい人は注目です。
尚、楽天証券は純金積立は実施していますが、残念ながら現物転換に非対応。
純金積立は金投資の初心者には“少額&積立”でピッタリだと思います。
ただし、買付手数料が2~3%と高い点がチョット気になりますね
一方で現物の金で必要な保管料が発生しないので、長期投資には向いています。
低コストが魅力の金ETF! 買付手数料が無料の証券会社もある
金投資でコストを可能な限り抑えたい場合は、金ETFを購入するのも良いと思います。
いくつか種類があるのですが、圧倒的に人気が高いのは「純金上場信託(金の果実):1540」で信託報酬は0.4%/年です。
また、 auカブコム証券、SBI証券、楽天証券では手数料無料ETFの対象 となっているので注目です。
このETFの人気の秘密は、国内で金現物をしっかり保管している点。
その為一部の証券会社では現物の金に交換可能。
ただし、最低でも1kg(500万?)からなので、金額的にはハードルが高いです。
この交換に対応は、ネット証券だとSBI証券があります。
ETFなので株式と同じように指値などもできるのはメリットです。
一方で買付タイミングを自分で考えなくてはいけないので、純金積立のようにホッタラカシにできないのが初心者には難点ですね。
SMBC日興証券のキンカブは金ETFで積立可能(kaoru実践)
純金積立はホッタラカシにできるメリットがあり、金ETFはコストダウンの魅力があります。
この2つを“いいとこ取りできるサービス”として注目なのが、 SMBC日興証証券の【キンカブ】 です。
このキンカブは、株式やETFに対して「金ETFを1000円分だけ買いたい」といった金額指定で購入できるサービスです。
金ETFで紹介した「純金上場信託:1540」はキンカブの対象銘柄になっており、積立設定(定期定額『買付』)も可能です。
ちなみに買付手数料は100万円以下ならば実質0円の好条件です。
(売却時は手数料が発生します)
感覚としては投資信託の積立と全く同じです。
SMBC日興証券のデメリットとしては、現物の金との交換に対応していない点。
金交換が目的の場合は、純金積立の方がいいですね。
私自身は有事が発生した時に(金価格が高騰した時に)売却する予定なのでキンカブを利用しています。
※以前は現物目的で純金積立をしていました。
キンカブは株式やJ-REITで積立ができるので非常に便利です。
SMBC日興証券の口座を持っている人は、積極的に活用すると良いと思います。
ちなみに、私はJ-REITもキンカブの定期定額買付を利用しています。
金投資は補助的な役割!資産の10%未満が基本
今回は「リスクに備えて金(ゴールド)投資!手堅い買付で未来の安心を買う」について書きました。
尚、 冒頭でも書いた通り金(ゴールド)は保険的な役割の商品で、資産を大きく増やすものではありません。
メイン投資は株式や債券・投資信託などにして、金投資は補助的な位置付けにすべきだと思います。
ちなみに私の最終目標としては全資産の5%としています。
金投資に関しては最大でも10%が上限ですね。
記事の中で参考になる点があれば、資産運用のヒントにしてみてください。