今年の米国株は、NYダウ・S&P500・ナスダックなどの主要指数が軒並みマイナスとなっています。
経済新聞やテレビ、ネットなどを見ても、あまり良いニュースは見ません。
米国株ブログなどを見ても、低調な人が多いイメージですね。
ただし、SBI証券が公開している口座保有者の人気ランキングを確認するとちょっと違う状況が見えてきます。
売買代金や出来高のランキングを見ると、派手な成長株が多いので世間のニュースのイメージと一致しています。
一方で保有人数ランキングになると、堅い銘柄(NYダウ銘柄)が主役。
ETFについても同様で、保有者数は米国市場全体に投資するタイプや高配当株ETFが目立ちます。
今回は米国株と海外ETFの人気ランキングについて、投資家の保有状況について紹介していきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
米国株:保有人数ランキングのトップ10のうち半数がNYダウ銘柄
米国株の保有人数ランキングについて、SBI証券のデータをもとに紹介します。
●ランキング調査期間(2022年6月27日~2021年7月1日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | 銘柄 | ティッカー | 年初来リターン |
1位 | アップル NYダウ | AAPL | IT通販等/iPhone |
2位 | マイクロソフト NYダウ | MSFT | ソフトウェア |
3位 | テスラ | TSLA | 電気自動車 |
4位 | コカ・コーラ NYダウ | KO | 清涼飲料メーカー |
5位 | エヌビディア | NVDA | 半導体・GPU |
6位 | AT&T | T | 携帯電話事業など |
7位 | アマゾンドットコム | AMZN | ネット通販/IT関連 |
8位 | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 製薬、医療機器等 |
9位 | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 日用消費財 |
10位 | メタ・プラットフォームズ | META | SNS/IT関連 |
日常的に耳にする企業名がズラリと並びました。
ブログや投資ニュースでは値動きが大きい成長株の話が多いのですが、実際の投資家が保有している銘柄は少し違います。
コカ・コーラやジョンソン&ジョンソン、P&G のような地味な銘柄もシッカリとランキングに入っていますね。
全体の半分はNYダウ銘柄ですので、米国株投資家の多くはイメージよりも堅実な人が多いと言えそうです。
さて、注目して欲しいのが10銘柄で1年リターンが良いトップ3です。
以下がその結果(22年7月1日時点)
1位、コカ・コーラ(KO)+22%
2位、プロクター&ギャンブル(PG)+10%
3位、ジョンソン&ジョンソン(JNJ)+9%
何と!地味な3銘柄が上位を独占しました。
参考までに、GAFAMについては全ての銘柄が 1年リターン・年初来リターンともマイナス です。
こういった事実を頭にいれた上で世間の情報を見てくことが大切ですね。
尚、米国株ランキングについては別ページで詳しく紹介していますので興味がある人は覗いてみてください。
海外ETF:市場全体・高配当を対象とする銘柄が中心
海外ETFの保有人数ランキングについても確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2022年6月27日~2022年7月1日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | ティッカー | ETF名 | 特徴 |
1位 | VTI | バンガード トータル・ストック・マーケットETF | 米国全体株 |
2位 | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF | 米国高配当株 |
3位 | VOO | バンガード・S&P500ETF | 米国大型株 |
4位 | VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF | 米国高配当株 |
5位 | QQQ | インベスコQQQトラスト・シリーズ1 | 大型成長株 |
6位 | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF | 米国高配当株 |
7位 | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 世界株式 |
8位 | SOXL | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF | 半導体×3 |
9位 | VIG | バンガード・米国増配株式ETF | 米国連続増配 |
10位 | QYLD | グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF | 配当(変則) |
海外ETF人気ランキングは、個別株よりも更に堅い銘柄が多くなります。
例えば、成長株ETFで人気が高いQQQ(ナスダック100)は、実際には5位という結果です。
今年になってから成長株が低迷しているのが理由と考える人もいるかもしれませんね。
私はこのランキングをずっと追っかけてきています。
QQQについては2020年・2021年とも5位が定位置でほとんど変化していません。
思ったほど注力している人が少ないのが現実ということですね。
話題のレバレッジ銘柄についても、昨年末の下落時からランクインした状態。
それまでの絶好調時期は圏外でした。
多くの人は基本形の堅いETFを中心に運用しているという事です。
尚、私はランキング圏外ですがDGRW(クオリティ株ETF)を積立買付しています。
ベスト10銘柄のリスク・リターン等については別記事にまとめていますので興味がある人は覗いてみてください。
多くの投資家は堅い戦略!私はそれでいいと思います
投資情報やブログ、ツイッターなどを見ると、成長株や中小型株といった大きなリターンを狙った銘柄が目立ちます。
しかしランキングを見ると、保有人数では堅い銘柄で運用している人が主流です。
派手な銘柄の話が目立つのは、少数派だからという一面もあります。
皆が保有していたら、大きな興味を引けませんからね。
また、今期は米国株は厳しい状況に見えますが、ドル円が年初来で17%プラスです(22年7月1日)
円換算で考えるとプラスの人が案外多いと予想しています。
マイナスの人も堅い銘柄ならば数%のマイナス程度という状況。
つまり損失を出ているのは、大きなリスクを取っている人が中心です。
世間では「爆益」「今がチャンス」なんて魅力的な言葉が目立ちますが、そういった言葉は無視していいと思います。
もっと言えば、現在の相場環境でそれを言う人は、私ならば距離を置きます。
尚、レバレッジ投資などでも5年リターンでは良い数値に見えたりしますが、これは5年前にスポット買いした場合の話です。
積立投資だと大きく上昇してから急降下した場合は、ボロボロになるパターンですので注意してください。
数千万円くらいの目標ならば、堅い銘柄だけで充分に達成可能。
大きなリスクと取る必要なんてありませんね!
今回は「投資家が保有する米国株・海外ETF!人気が高いのは地味系です」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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