安定的な運用を実現する上では、値動きが違う複数の資産を組合わせる分散投資が有効です。
基本は伝統的資産である株式と債券の組合せですね。
近年では、プラスαで 金(ゴールド)や不動産(REIT)といった代替資産(オルタナティブ)を加えるのが一般的になってきました。
私の投資方針でも、株式&債券をメインにして金と国内不動産(Jリート)を組合わています。
さて、私はJリートについては、23年は仕込み時期として面白いと考えています。
実際に積極的に追加投資を実施している状況。
一方で、米国リート(外国REIT)については買付をしていません。
以前と比べて価格が大きく下がっており「買いチャンス」と考える人も増えてきましたが、投資するのはもう少し先と考えています。
今回は米国不動産への投資と注意点について書いていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
米国オフィスは絶不調!更に下落する可能性もある?
東京都内のビル建築ラッシュがニュースでも度々取り上げられていますね。
この影響でオフイス空室率や賃料に影響が出て来ています。
オフィスビル仲介大手の三鬼商事が発表した3月の東京都心5区のオフィス空室率は6.41%でした。
空室率の適正目安と言われる5%を上回っており、借り手優位な状態。
実際に1坪あたり賃料はおよそ5年ぶりに2万円を割り込みました。
J-REITの上値が重い理由の一つですね。
一方で、米国オフィスですが、空室率は20%弱で日本よりも遥かに高水準!
単純に考えると空室率は日本の3倍ですね。
これだけでも大きなマイナスのですが、米銀の破綻で懸念材料が追加されました。
不動産への貸出しが更に厳しくなると予想されています。
借り換えが難しくなれば売却の動きも増えてくるので、不動産評価額や賃料の下落という負の連鎖も考えられますね。
そして、米国経済の景気減速の不安もあります。
不動産へのマイナス材料が複数あるので、米国REITから資金が逃げ出すことは充分に考えられます。
現水準よりも10%~20%下落ということがあっても不思議ではありません。
また、為替リスクにも注意!
ドル円の水準がコロナ前に戻れば、円ベースの評価額は大きく下がります。
J-REITはある程度の下値予想ができるのですが、米国リート(外国REIT)は底値の見通しが全く分かりません。
投資対象とするのは、もう少し不透明感が払拭されてからですね。
早くても年後半というイメージを持っています。
米国(外国)REITが、更に下げれば【お宝株】になる?
米国オフィスの状況だけで判断すると、投資対象とは考えられませんね。
しかし、ここに大きなチャンスが隠れているとも言えます。
実は、米国リートのオフィス比率は約5%と小さいというのが実態です。
オフィス絶不調の問題が大きくなっても、実際は影響が小さい。
しかも、REITのオフィスは都市部の好立地が多いので、空室率は市場全体と比べると6割~半分程度となっています。
米国リートの経営実態は、悪くありません。
また、REITの場合は長期的な債務が中心なので、銀行の融資厳格化もそれほど気にしなくていいのが実態。
投資家の不安心理が株価を押し下げているだけとも言えます。
「過少評価されている今が買い!」と言いたいところですが、そんな簡単な話ではありません。
REITは賃料収益がメインなので本来なら株価が安定するはずなのですが、株式よりも大きく下がった事が何度もあります。
この理由は、市場がとても小さいからです。
簡単にいうと、大きな売りが発生すると買い方を全て飲み込んで下げ止まらないのです。
これはJ-REITにも同様の傾向があります。
米国不動産市況はマイナス要素が多いのですが、米国リートの経営は安定しています。
しかし、融資厳格化や景気減速といった不安面があり、こういったニュースでREITから資金が逃げ出す確率も高い・・。
下がりだしたら、実態を無視した極端な下げが起きる可能性あり。
ただし、その後には適正水準に修正する動き(反発)が期待されます。
私が最大のチャンスと考えているのは、その時です。
安定的な運用を目指す人は、米国リート(外国REIT)についてはちょっと待った方が良いと思います。
現段階で慌てて米国リートを買う理由は小さいですね。
仕込むならJ-REIT(国内リート)の方が安心感があるというのが私の結論です。
今回は「投資の勘所!低迷する米国リート(外国REIT)は買いなのか?」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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投資の情報について『調べる方法が分からない・・』という相談が多いです。
私は週に1回、「グローバルウィークリー」という情報を確認するのを習慣にしています。
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ユックリ読んでも20分程度!
私は週の頭にこれを読んでスタートします。
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