2023年5月版、米国株人気ランキングです。
投資先として米国株を選択する個人投資家が増えてきました。
過去の長期リターンが日本株よりも優秀なので当然とも言えます。
ただし、米国株であれば必ず儲かるというわけではありません。
人気銘柄だと思って買ったら、ズルズルと下がり続けることも・・。
今回は、日本の投資家から人気が高い米国株と成績の実態を合わせて確認。
配当利回りや1年・年初来リターンの実績を調査しました。
米国株の人気銘柄が、どんな成績を残しているか確認してみてください。
また、後半部分にインデックス指数(NYダウ・S&P500・ナスダック100)についても1年リターンやPERの比較を行っています。
個別銘柄と合わせて確認してみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
人気の米国株ランキングTOP10 保有者が多い銘柄
ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。
売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期でガッツリと握っている投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。
では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2023年5月1日~2023年5月5日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | 銘柄 | ティッカー | 特徴 |
1位 | アップル NYダウ | AAPL | IT通販等/iPhone |
2位 | テスラ | TSLA | 電気自動車 |
3位 | マイクロソフト NYダウ | MSFT | ソフトウェア |
4位 | コカ・コーラ NYダウ | KO | 清涼飲料メーカー |
5位 | エヌビディア | NVDA | 半導体・GPU |
6位 | アマゾンドットコム | AMZN | ネット通販/IT関連 |
7位 | AT&T | T | 携帯電話事業など |
8位 | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 製薬、医療機器等 |
9位 | ベライゾン NYダウ | VZ | 無線通信 |
10位 | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 日用消費財 |
日本でも日常的に耳にする企業名がズラリと並びましたね。
ベスト10の全体的な顔ぶれは「前月から変化なし」。
順位についても全く同じでした。
個別銘柄の順位はそこそこ変動するのですが、先行き不透明感が大きい状況もあり投資家も様子見ムードですね。
人気銘柄の傾向は配当銘柄とテック銘柄の2極化が鮮明。
投資家の保有目的が、インカム(安定収益)とキャピタル(値上がり益)ではっきり分かれている状態です。
さて、全体としてはNYダウ銘柄が6割を占める状態!
この部分はランキングの常連となっており、長期保有している投資家が多い印象です。
次の項目では、上記の人気10銘柄を配当利回り順に並べ替えてみます。
人気10銘柄の配当利回りランキング!
配当利回りは、直近四半期の配当をもとに算出しているので、今後の業績等によってズレが生じる可能性があります。
目安程度の確認でお願いします。
●配当利回り調査の基準日:2023年5月5日
※順位横の( )数字は、人気ランキングの順位です。
※参考:S&P500の配当利回りは1.7%です。
※S&P500よりも利回りが良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
1位(9) | ベライゾン NYダウ | VZ | 6.9% |
2位(7) | AT&T | T | 6.5% |
3位(4) | コカ・コーラ NYダウ | KO | 2.9% |
4位(8) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 2.9% |
5位(10) | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 2.4% |
6位(3) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 0.9% |
7位(1) | アップル NYダウ | AAPL | 0.6% |
8位(5) | エヌビディア | NVDA | 0.1% |
ー(2) | テスラ | TSLA | ー |
ー(6) | アマゾンドットコム | AMZN | ー |
10銘柄の平均は約2.3%でした。
先月から0.1ポイントアップしましたが、通信株(VZ・T)の下落による利回り上昇が要因です。
この通信2銘柄は配当利回り1位・2位ですが、1年リータンが配当込みでもマイナスとなっている点は頭に入れておいてください。
S&P500は現状1.7%ですが、昨年同時期は1.5%程度でした。
配当利回りという点では魅力が増しています。
ただし、配当が永久に続く保証はありません。
業績(決算等)の確認は定期的にチェックする必要がありますね。
尚、高配当株はNYダウ銘柄が多い点は注目。
財務健全性が優良であることから長期的に配当が維持される可能性が高いです。
ちなみに、米国株の場合は基本的に年4回配当です。
配当は保有しているだけで利益が得られるのが魅力!
長期保有が成功のカギです。
もっとも、配当が良くても株価がズルズル下がってしまっては意味がありません。
次の項目ではリターンを記載しましたので、確認してみてください。
10銘柄のリターンランキング!大型テック株が強い
人気の10銘柄を直近1年間のリターン順に並べかえました。
年初から米国株が好調なので、年初来の数値も併記しています。
順位は、株価の上昇率に分配金(インカムゲイン)を加えた数値で決めています。
全体的には、前年に大きく下がった成長株が年初来で急上昇しています。
●リターン調査の基準日:2023年5月5日
※順位横の( )数字は、人気ランキングの順位です。
※参考:S&P500の1年リターンは1.5%です。
※参考:S&P500の年初来リターンは7.7%です。
※S&P500よりも良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 1年リターン | 年初来 |
1位(5) | エヌビディア | NVDA | 52.3% | 96.3% |
2位(3) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 13.1% | 29.5% |
3位(1) | アップル NYダウ | AAPL | 11.3% | 33.6% |
4位(10) | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 3.7% | 3.0% |
5位(4) | コカ・コーラ NYダウ | KO | 2.2% | 0.6% |
6位(8) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | -5.5% | -7.9% |
7位(7) | AT&T | T | -8.9% | -7.0% |
8位(6) | アマゾンドットコム | AMZN | -9.2% | 25.8% |
9位(9) | ベライゾン NYダウ | VZ | -15.9% | -4.0% |
10位(2) | テスラ | TSLA | -41.6% | 38.1% |
1年リターンでは半数の銘柄がS&P500(1.5%)を上回りました。
足元では大型グロース株が強烈な上昇を見せています。
特に半導体のエヌビディアは年初来で約2倍という凄まじい成績。
それ以外でも、マイクロソフト・アップル・テスラ・アマゾンといった時価総額上位の大型テック株が年初来で30%前後の上昇!
こういった銘柄を年初に仕込んでいた人は大勝利ですね。
私は成長株の上昇に対して懐疑的に見ていたので予想が完全にハズレました。
ただし、ここからの成長株への投資に対しては要注意!
年初から急上昇していますが、1年リターンでみると市場平均より見劣りするケースもあります。
アマゾン(AMZN)も年初は+26%ですが、1年リターンでは市場平均よりも約10%もマイナスとなっています。
また、上昇銘柄の業績が大幅改善しているかというと、以前の勢いと比べると程遠い内容に見えます。
年内利下げを織り込んだ、過剰反応の上昇という可能性あり。
また、下落に対する自律反発(一時的な反発)の要素もあるので継続性には疑問符があります。
米景気については、7-9月期にマイナス成長となる予想です。
金融引締めのマイナス作用は時間差でやってきますので警戒を緩めることはできません。
相場不透明な状況は継続したままです。
先行き不透明な時は、財務健全&安定成長の銘柄が基本です。
大型テック株に割高感があるので要注意。
米国株については金融政策の動向・景気後退への警戒や地政学リスクなど不透明要素が点在しています。
当面は不安定な相場と考えた方がよいでしょう。
中小型株などは避けて大型優良株を中心に投資をしたほうが無難だと思います。
参考までに、2023年5月5日時点の米国を代表する人気3指数の状況を表にまとめましたので確認してみてください。
米国の人気指数 | 配当 | 予想PER | 1年リターン |
NYダウ工業株30種 | 2.1% | 17.7倍 | 4.3% |
S&P500種 | 1.7% | 18.5倍 | 1.5% |
ナスダック100指数 | 0.8% | 25.8倍 | 4.1% |
注意すべきは、3指数ともPERに割安感が無いこと。
ナスダック100は年初来の上昇(約25%)で割高感が出てきました。
決算を見ても株価上昇を裏付けるだけの業績ではありません。
短期売買ではブーム的な銘柄が魅力ですが、長期保有であれば業績・財政基盤等がシッカリした銘柄を選択するのが有効だと考えています。
不透明相場で下落がはじまると、業績に不安がある銘柄や割高銘柄はズルズルと下がり続けることが多いので注意してください。
個別株で大きなマイナスを抱えると、元の水準に回復するのには相当な時間が必要にります。
私は不透明相場では、損切りルールを決めて取り組むのは必須と考えています。
余談ですが、米国株のバイブル的な存在である「米国会社四季報」2023年版春夏号が4月17日より販売スタート。
個別銘柄732銘柄・米国ETF150本の情報に加えて、増収率、増益率、利回り、時価総額などのランキングも掲載されているので面白いですよ。
米国株投資を行う人は持っていて損は無いと思います。
今回は「2023年5月 米国株 人気ランキング!大型テック株が年初来30%上昇」について書きました。
銘柄選びのヒントにしてみてください。
米国株投資に役立つ金融情報アプリ【moomoo】
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こちらは、ナスダック上場のフィンテック企業が提供する米国生まれの金融情報アプリ。
銘柄の企業情報、ニュース、チャートなどはもちろん、他では入手が難しいプロ(機関投資家)の売買状況なども提供されています。
バフェット(バークシャー・ハサウェイ)やARKなど機関投資家の保有株なども、このアプリあれば簡単に分かります。
今後は、これでバフェットの保有株をチェックしていく予定です。
個別銘柄のアナリスト評価情報も分かりやすくていいですね。
※以下はバフェット(バークシャー・ハサウェイ)の保有株、個別株(コカ・コーラ)のアナリスト情報。
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興味がある人は、投資の情報源として活用してみてください。