2023年6月版、米国株人気ランキングです。
投資先として米国株を選択する個人投資家が増えてきました。
過去の長期リターンが日本株よりも優秀なので当然とも言えます。
ただし、米国株であれば必ず儲かるというわけではありません。
人気銘柄だと思って買ったら、ズルズルと下がり続けることも・・。
今回は、日本の投資家から人気が高い米国株と成績の実態を合わせて確認。
配当利回りや1年・年初来リターンの実績を調査しました。
米国株の人気銘柄が、どんな成績を残しているか確認してみてください。
また、後半部分にインデックス指数(NYダウ・S&P500・ナスダック100)についても1年リターンやPERの比較を行っています。
個別銘柄と合わせて確認してみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
人気の米国株ランキングTOP10 保有者が多い銘柄
ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。
売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期でガッツリと握っている投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。
では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2023年5月29日~2023年6月2日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | 銘柄 | ティッカー | 特徴 |
1位 | アップル NYダウ | AAPL | IT通販等/iPhone |
2位 | テスラ | TSLA | 電気自動車 |
3位 | マイクロソフト NYダウ | MSFT | ソフトウェア |
4位 | コカ・コーラ NYダウ | KO | 清涼飲料メーカー |
5位 | エヌビディア | NVDA | 半導体・GPU |
6位 | アマゾンドットコム | AMZN | ネット通販/IT関連 |
7位 | AT&T | T | 携帯電話事業など |
8位 | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 製薬、医療機器等 |
9位 | ベライゾン NYダウ | VZ | 無線通信 |
10位 | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 日用消費財 |
日本でも日常的に耳にする企業名がズラリと並びましたね。
ベスト10の全体的な顔ぶれは「前月から変化なし」。
順位についても全く同じでした。
保有残高で見ると好決算のエヌビディアが1位なのですが、保有人数については前月と変わりません。
個人投資家の好みは、配当銘柄とテック銘柄の2極化が鮮明。
インカム(安定収益)とキャピタル(値上がり益)ではっきり分かれている状態です。
足元は成長株が好調ですが、全体としてはNYダウ銘柄が6割を占める状態!
これらは順位がほとんど動かないので、長期保有している投資家が多いと推察されます。
次の項目では、上記の人気10銘柄を配当利回り順に並べ替えてみます。
人気10銘柄の配当利回りランキング!
配当利回りは、直近四半期の配当をもとに算出しているので、今後の業績等によってズレが生じる可能性があります。
目安程度の確認でお願いします。
●配当利回り調査の基準日:2023年6月2日
※順位横の( )数字は、人気ランキングの順位です。
※参考:S&P500の配当利回りは1.7%です。
※S&P500よりも利回りが良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
1位(9) | ベライゾン NYダウ | VZ | 7.6% |
2位(7) | AT&T | T | 7.3% |
3位(4) | コカ・コーラ NYダウ | KO | 3.0% |
3位(8) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 3.0% |
5位(10) | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 2.6% |
6位(3) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 0.8% |
7位(1) | アップル NYダウ | AAPL | 0.5% |
8位(5) | エヌビディア | NVDA | 0.0% |
ー(2) | テスラ | TSLA | ー |
ー(6) | アマゾンドットコム | AMZN | ー |
10銘柄の平均は約2.5%でした。
先月から0.2ポイントアップしましたが、通信株(VZ・T)の下落による利回り上昇が要因です。
足元でも「アマゾンの米国のプライム会員向けに携帯電話サービスを検討」のニュースがあり下落が加速しています。
この通信2銘柄は配当利回り1位・2位ですが、1年リータンが配当込みでも20%を超えるマイナスとなっている点は頭に入れておいてください。
S&P500は現状1.7%ですが、昨年同時期は1.5%強でした。
配当利回りという点では魅力が増しています。
ただし、配当が永久に続く保証はありません。
業績(決算等)の確認は定期的にチェックする必要がありますね。
尚、高配当株はNYダウ銘柄が多い点は注目。
財務健全性が優良であることから長期的に配当が維持される可能性が高いです。
ちなみに、米国株の場合は基本的に年4回配当です。
配当は保有しているだけで利益が得られるのが魅力!
長期保有が成功のカギです。
もっとも、配当が良くても株価がズルズル下がってしまっては意味がありません。
次の項目ではリターンを記載しましたので、確認してみてください。
10銘柄のリターンランキング!大型テック株が強い
人気の10銘柄を直近1年間のリターン順に並べかえました。
年初から米国株が好調なので、年初来の数値も併記しています。
順位は、株価の上昇率に分配金(インカムゲイン)を加えた数値で決めています。
全体的には、成長株が年初来で急上昇しています。
●リターン調査の基準日:2023年6月2日
※順位横の( )数字は、人気ランキングの順位です。
※参考:S&P500の1年リターンは4.3%です。
※参考:S&P500の年初来リターンは11.5%です。
※S&P500よりも良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 1年リターン | 年初来 |
1位(5) | エヌビディア | NVDA | 100.9% | 169.1% |
2位(3) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 23.3% | 39.9% |
3位(1) | アップル NYダウ | AAPL | 20.4% | 39.3% |
4位(10) | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 2.2% | 2.6% |
5位(6) | アマゾンドットコム | AMZN | -1.0% | 47.9% |
6位(4) | コカ・コーラ NYダウ | KO | -1.2% | -3.9% |
7位(8) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | -8.9% | -11.1% |
8位(2) | テスラ | TSLA | -17.2% | 73.7% |
9位(7) | AT&T | T | -23.8% | -17.4% |
10位(9) | ベライゾン NYダウ | VZ | -28.3% | -12.2% |
1年リターンでS&P500(4.3%)を上回ったのは3銘柄のみでした。
(年初来は5銘柄)
いずれも、テック企業の成長株です。
年初来で大型グロース株が強烈な上昇を見せています。
特に半導体のエヌビディアは年初来の株価から約2.7倍!
それ以外でも、マイクロソフト・アップル・テスラ・アマゾンといった時価総額上位の大型テック株が年初来で40~70%の上昇!
こういった銘柄を年初に仕込んでいた人は大勝利ですね。
私は成長株の上昇に対して懐疑的に見ていたので予想が完全にハズレました。
ただし、このまま上昇が継続するかは怪しい点もあります。
上昇銘柄の全ての企業が業績好調かというと、決してそうではありません。
一時的な、過剰反応による上昇という可能性あり。
米国株は6-9月に弱い傾向もあるので、注意が必要です。
先行き不透明な時は、財務健全&安定成長の銘柄が基本です。
大型テック株に割高感があるので要注意。
米国株については金融政策の動向・景気後退への警戒や地政学リスクなど不透明要素が点在しています。
当面は不安定な相場と考えた方がよいでしょう。
中小型株などは避けて大型優良株を中心に投資をしたほうが無難だと思います。
参考までに、2023年6月2日時点の米国を代表する人気3指数の状況を表にまとめましたので確認してみてください。
米国の人気指数 | 配当 | 予想PER | 1年リターン |
NYダウ工業株30種 | 2.1% | 17.5倍 | 3.8% |
S&P500種 | 1.7% | 18.9倍 | 4.3% |
ナスダック100指数 | 0.8% | 27.7倍 | 13.8% |
注意すべきは、3指数ともPERが高いこと。
特にナスダック100は年初来35%の急上昇で割高感が目立ちます。
決算を見ても株価上昇を裏付けるだけの業績ではありません。
短期売買であれば相場の流れに沿うのも良いのですが、長期保有であれば業績・財政基盤等がシッカリした銘柄を選択するのが有効だと考えています。
ネガティブ材料で下落がはじまると、業績に不安がある銘柄や割高銘柄はズルズルと下がり続けることが多いので注意してください。
個別株で大きなマイナスを抱えると、元の水準に回復するのには相当な時間が必要にります。
私は不透明相場では、損切りルールを決めて取り組むのは必須と考えています。
余談ですが、米国株のバイブル的な存在である「米国会社四季報」2023年版春夏号が4月17日より販売スタート。
個別銘柄732銘柄・米国ETF150本の情報に加えて、増収率、増益率、利回り、時価総額などのランキングも掲載されているので面白いですよ。
米国株投資を行う人は持っていて損は無いと思います。
今回は「エヌビディアの上昇が凄すぎる!23年6月 米国株 人気ランキング」について書きました。
銘柄選びのヒントにしてみてください。
米国株投資に役立つ金融情報アプリ【moomoo】
米国株の投資情報として話題の無料アプリ【moomoo】を登録しました。
こちらは、ナスダック上場のフィンテック企業が提供する米国生まれの金融情報アプリ。
銘柄の企業情報、ニュース、チャートなどはもちろん、他では入手が難しいプロ(機関投資家)の売買状況なども提供されています。
バフェット(バークシャー・ハサウェイ)やARKなど機関投資家の保有株なども、このアプリあれば簡単に分かります。
今後は、これでバフェットの保有株をチェックしていく予定です。
個別銘柄のアナリスト評価情報も分かりやすくていいですね。
※以下はバフェット(バークシャー・ハサウェイ)の保有株、個別株(コカ・コーラ)のアナリスト情報。
無料アプリなのに凄い充実ぶりです。
株式投資をする人ならば、スマホアプリに加えて損は無いと思います。
登録は携帯電話番号かメールアドレスを入力すればOK。
※名前や住所といった個人情報は不要です
興味がある人は、投資の情報源として活用してみてください。