2020年の株式相場はコロナショックの急落に見舞われましたが、主要国が金融緩和を迅速に行ったこともあり短期間で回復しました。
ただし、世界経済の回復は元の水準には遠い状態で、株価とは大きく乖離しているのが実情です。
欧州などは再びウィルス感染が拡大しており、経済活動が再び妨げられる事態となっています。
ここから経済が株価に追いついていけば問題はありませんが、回復の歩みが予想よりも遅い場合は株価市場も再び混乱することも考えられます。
また、好調を続けてきたハイテク関連株にも不安があります。
このセクターは新型ウイルスの影響が小さかったことに加え、アフターコロナでは存在感が大きくなるという期待もあり大きく上昇しました。
有望セクターですが、期待を先取りしすぎているようにも見えます。
私は“負けない投資”を最優先にしているので、ハイテク株の比率を意識的に下げている状況です。
そして、売却した資金に関しては電力・ガス・水道などの公益企業を集めたETFである【VPU】に投資を開始しました。
今回は私が公益事業セクターに投資をした理由について書いていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
公益株はコロナの負け組!景気回復が遅れた時に主役になる?
電力・ガス・水道といった公益事業は、景気の良し悪しに左右されずないので本来であればコロナ禍で主役になっても不思議ではありませんでした。
しかし、実際に蓋を開けてみればハイテク株がぐんぐん上昇して、公益株は投資家から無視されているような状態です。
2019年10月1日~2020年10月1日の過去1年間で、ハイテクなどの成長株で構成されるQQQと公益事業のVPUを比較したので確認してみてください。
成長株はコロナ前の水準を大きく上回っていますが、公益株はようやく年初の水準に戻ってきたような状態です。
公益は完全な負け組セクターですね。
この結果に関しては、「ワクチンが出来れば・・」という明るい未来を描いた人が多かった為だと想像しています。
公益株などが買われるのは、先が見えない状態(明るい未来を想像できない)の時なので投資家の関心低くなりました。
しかし、これから経済の低迷が予想よりも長引くパターンになれば、公益株に注目が集まることは充分に考えられます。
また、成長株と公益株を両方持つことは、運用安定に繋がると考えています。
この点について次の項目で説明します。
負けない投資をする!成長株と公益株を併用するメリット
ハイテク株が将来性が高いのは間違いありませんので、不安があるからといって全売却というのは勿体ないと考えています。
現状のハイテク株は適正水準よりも高いと想像していますが、こういった予想を裏切って上昇を継続してきたのが成長株なのです。
しかし、ドキドキしながら成長株を持ち続けるのは辛いですね。
そこで面白いのが、公益株と合わせて持つ方法です。
QQQ(成長株)と公益株(VPU)のチャートを調べると、2015年10月~2016年10月の1年間が興味深い内容になっています。
この1年間だけを見れば公益株(VPU)の方が強かったですね。
その事に大きな意味はありません。
ここで注目して欲しいのは値動きの違いです。
反対傾向に見えますね。
公益株はディフェンシブの代表格ですので、成長株とは注目されるタイミングが違うということですね。
ここまでハッキリでるのは珍しいのですが、 成長株にブレーキがかかった時に公益株の活躍が期待できる点は伝わったと思います。
ちなみに私は【成長株:公益株=1:1】の割合で保有する計画です。
VPUは低迷しているけど、この先は大丈夫なの?
公益株と成長株の組合せが面白いのは理解できたと思います。
ただ、ずっと公益株が低迷状態だったら困りますね。
この点についてですが、私は心配していません。
確かに成長パワーは見劣りするのですが、過去のデータを見ると株価しっかり上昇しています。
2004年10月~2020年10月までの長期チャートを米国市場に連動する【SPY】SPDR S&P500 ETFと公益株の【VPU】と比較しましたので確認してみてください。
【VPU】が大きく負けてると思ったのですが、意外にも市場平均の【SPY】を上回っています。
尚、これは意図的に公益株が強い期間を抽出したわけではありません。
単純に【VPU】が設定されたのが2004年だったので、そこを基準にしたというだけの話です。
米国市場平均よりも上回っているのは偶然の可能性が高いのですが、そこはどうでもいい話です。
公益株が過去から上昇してきたというのが伝えたかった点ですね。
さて、ここでハイテク株との組合せはS&P500に連動するETF(SPYやVOO)の方が良いと感じる人もいると思います。
もちろんそれでもOKですが、私のように全体の安定性を重視するならばVPUの方が相性が良いと思います。
・・と言うのも、S&P500はハイテク比率が非常に高まっているのでQQQといった成長株ETFと値動きの傾向が近くなってきています。
公益株は別物ですので、違う値動きとの組み合わせという点ではQQQ+VPUの方がメリットがあると考えています。
私が目指すのは【どんな状況でも負けない】鉄壁の運用です。
投資は未来を保証するものではありません。
どんなに素晴らしい商品でも、資産が目減りするリスクがあります。
ただ、長期的には世界経済が右肩上であることを考えると、資産運用で失敗するのは相当に難しいことだと私は考えています。
しかし、それには 「背伸びした運用をしなければ」 という言葉が付きます。
今年は株価回復がユックリ進むと予想していたのですが、短期間で回復したことが気になっています。
株価が経済成長を先取りしすぎていると、来年の相場が想像していたよりも弱くなる事も充分に考えらえます。
基本的には上昇という考えなのですが、万一を考えるのが私のスタイルですので敢えて公益株を投資対象とすることに決めました。
尚、今年は利益確定が続いて現金比率が高まっていますが、これらは1年以内に全て市場に戻します。
私の資産が大きくなったのは相場に居座り続けた結果ですので、これからも【どんな状況でも負けないスタイル】を考えながら運用を継続していきたいと思います。
今回は『【VPU】公益株に投資!ハイテク株との併用で安定成長を目指す』について書きました。
記事の中でヒントになる点があれば、運用の参考にしてみてください。
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