米国株は年初から下落が続いており、浮上するキッカケがなかなか見つけられません。
この理由としては、スタグフレーション(物価上昇をともなう景気減速)への不安が払拭されない点があります。
アメリカの労働力不足による賃金上昇、エネルギーや穀物価格の上昇、サプライチェーンの混乱など物価上昇の圧力が強い状態です。
ただでさえ問題がある中で、ロシアのウクライナ侵攻が追い打ちとなりました。
止まらない物価上昇に「利上げはどこまで続くの?」と投資家も疑心暗鬼になっています。
さらに、米国経済の先行きへの不安も台頭。
基本的には強気なのですが、成長予想がどんどん下方修正されています。
「インフレ懸念」と「経済が失速する不安」の2つは株式投資にとっては大きなマイナス材料。
休むも相場という投資格言があるように、こういった時は何もしないというのも戦略です。
ただし、私は米国株への投資を休むことは考えていません。
今回は「米国株への投資を継続する理由」について書いていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
投資家の不安心理が、株価の上昇を阻んでいる
米国株が低迷と乱高下を繰り返している理由の一つに、投資家心理が弱気に傾いている点があります。
全米個人投資家協会が実施した6ヶ月先の相場に対する個人投資家の心理調査では、弱気派がが強気派を圧倒しました。
数値はリーマンショックの時よりも弱気派が強いので、かなりネガティブな状態と言えます。
その結果として、経済指標や企業決算が出るたびにマーケット全体が上下に激しく揺れるような状態・・。
しかし、経済指標は時系列で確認すべきもので、単発の数値で一喜一憂しても意味がありません。
企業決算はS&P500採用企業の75%以上が事前予想よりも良好な結果。
そのような状況にも関わらず、一つの有名企業が決算ミスしただけで市場全体が下落することが繰り返されています。
投資家心理がネガティブに傾いた結果、無意識に悪い情報だけを追いかけてしまっているように見えますね。
冷静に見れば、米国投資をストップする状況ではない
S&P500採用企業の75%以上が事前予想よりも良好という点から考えれば、不安になるような状況ではありません。
仮に本格的に不況に突入したとしても、現在の企業と家計の状況は良好。
住宅バブルやITバブルの時のように過剰債務となっていません。
更に貯蓄もコロナ前よりも多い状態なので、経済が大きく低迷することは無いと私は考えています。
つまり、米国株が低迷しているのは事実ですが、ネガティブ心理から過剰に下振れしている可能性があるという事。
足元は投資家心理で株価を動かす要因となっているので、いつの時点で反転上昇するのかは分かりません。
こういった時に短期予想をしても疲れれるだけです。
そして、株価は低迷です。
中長期視点でコツコツ買っていけば良いというのが私の結論になります。
中長期投資に対しては強気!ただし割高株はNGです
米国株に対して従来通り買付していけば自然と良い結果になると考えています。
しかし、注意点があります。
それが「割高株には手を出さない」という事。
現在の相場で苦しんでいる人を見ると、成長株が中心の人が目立ちます。
正確にはPERが高い銘柄で勝負していた投資家ですね。
そういった投資が悪いという事ではありません。
単純に中長期投資では割安株を選択するのが王道というだけの話。
尚、基本通りの投資をしている人は、為替の追い風もあり年初来はプラスというケースも多い状況です。
そう言えば、最近は「ディフェンシブ株も売られている」という話も聞きますね。
私はこれも、成長株の下落と同じ理由だと考えています。
過去平均よりもPERが高くなったディフェンシブ株が売られているだけの話。
PERが低い割安銘柄については、大きく下落しているようには見えません。
繰り返しますが、中長期投資の基本は「割高株には手を出さない」です。
これをシッカリ守っていれば、米国株投資をストップする理由はありません。
私は年末までにNYダウやS&P500は、年初来高値を達成できると予想しています。
今回は「米国株に投資をするのは危険なのか?私の投資スタンスは変化なし」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
尚、先行きが不透明なので、私は安定成長が期待できるクオリティ株に注目しています(海外ETFのDGRWに投資)。
景気の良し悪しや相場の流行の影響が小さく、どのような状況でも一定以上の成績を残してきた点が気に入っています。
米国株についてはクオリティ株を中心に投資をしていく予定です。
私はDGRW(クオリティ株)の定期買付を実施しています
米国株の長期投資戦略として海外ETFの積立を実施しています。
現在のメイン対象は【DGRW】米国株クオリティ配当成長ファンド。
配当を実施している米国の大型株約300社で構成されるETFです。
ROA・ROEの収益性等の指標から、利益(配当)成長が期待できる銘柄を投資対象としています。
「長期的には利益成長と株価は連動する」という私の方針と合致したことが決定理由です。
先行きが不透明な時にはピッタリなETFだと考えています。
長期運用に向いている設計ですので、10年単位の定期積立で大きなリターンを目指していこうと思います。
尚、私はマネックス証券を米国株のメインにしています。
米国株の為替手数料(買付時)無料と時間外取引に対応してる点が魅力。