米国株人気ランキング、2024年4月版です。
年初来リターンを見ると、1位は日経平均株価、それに続くのがS&P500などの米国株です。
ただし、足元の米国株は、ちょっと不穏な雰囲気。
直近1年の米国株はAIブームと利下げの思惑から上昇を続けていました。
ナスダック100は、1年リターンが40%を超える脅威的な数字!
ただし、24年に入ってからのリータンは7.6%で、S&P500の9.1%よりも見劣りしています。
(゚∇゚ ;)エッ!?
最近の米国市場は、ネガティブ材料への反応(下落)が大きく出るようになってきた印象。
これは、過去と比べて株価が割高水準の点が関係していると思います。
行き過ぎた株価の修正(下落)が起こる可能性があるので要注意。
4月5日に発表された雇用統計は、予想よりも強い内容でした。
経済の強さは確認できましたが、利下げ期待は後退する結果。
米国株は既に利下げを織り込んだ水準に到達?
利下げ開始の時期を巡って、株価が乱高下する可能性あり。
それ以外にも、円相場(ドル円)が152円台に近づき、財務相から市場に対して強い牽制が発信されています。
為替介入も含めてドル円の転換点になる可能性も考えなくてはいけません。
(日本はこれ以上の円安は望まない姿勢)
今まで海外投資の資産を押し上げていた為替ですが、方向が変わればマイナス材料となります。
短期だと不透明感が強いので相場に振り回されないことが重要!
米国株については長期的ではポジティブという方向は変わっていませんので、ジックリと運用したいですね。
今回は米国株人気ランキングを中心にして、その成績等を確認していきます。
3月(前回)は、連続増配を67年継続する配当王の「P&G」が人気ベスト10から脱落。
そして、今月は人気ランキングの首位が入れ替わりが発生!
Σ( ̄ロ ̄|||)なんと!?
ランキングの変動が大きくなってきた印象です。
また、後半部分にインデックス指数(NYダウ・S&P500・ナスダック100)についても年初来リターンやPERの比較を行っています。
銘柄選定の参考にしてみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
人気の米国株ランキングTOP10 保有者が多い銘柄
ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。
売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期でガッツリと握っている投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。
では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2024年4月1日~2024年4月5日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | 銘柄 | ティッカー | 特徴 |
1位 | エヌビディア | NVDA | 半導体・GPU |
2位 | アップル NYダウ | AAPL | IT通販等/iPhone |
3位 | テスラ | TSLA | 電気自動車 |
4位 | マイクロソフト NYダウ | MSFT | ソフトウェア |
5位 | コカ・コーラ NYダウ | KO | 清涼飲料メーカー |
6位 | アマゾンドットコム NYダウ | AMZN | ネット通販/IT関連 |
7位 | AT&T | T | 携帯電話事業など |
8位 | ベライゾン NYダウ | VZ | 無線通信 |
9位 | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 製薬、医療機器等 |
10位 | アルファベットA NEW | GOOGL | 検索最大手/IT関連 |
ベスト10の顔ぶれは変わらない状況が長く続いていたのですが、前回は米国株の定番的な存在だった配当王「P&G」がベスト10から転落!
そして、サプライズは今月も続きました。
エヌビディアが人気ランキング1位。
話題性が高い銘柄なので売買代金や約定件数では1位になるのは必然でした。
しかし、この人気ランキングは保有人数を基準にしているので、短期売買が中心の銘柄は首位になるのは難しい・・・。
エヌビディアを長期保有する人が増えてきたという事だと思います。
ここ数ケ月でAI・IT関連銘柄へのシフトが明確です。
順位を見るとハイテク大手が上位を占める状態!
投資家の成長株への選好が鮮明です。
一方で、配当株はコカ・コーラの5位が最高位。
高配当株は一定のファンはいるのですが、今は成長(株価上昇)に興味を持つ投資家が多いようです。
個人的には、これは新NISAの影響(投資初心者の増加)もあるような気がしています。
最初は話題性が高い銘柄を選ぶ傾向がありますからね。
(知っている銘柄が少ないので、こうなります)
ETFではS&P500に連動するVOO、高配当のVYMやSPYDが人気上位ですが、個別銘柄については成長株が強い。
コア商品は堅いETFにして、サテライトで成長株(個別株)という投資家が増えているのかもしれません。
次の項目では、上記の人気10銘柄を配当利回り順に並べ替えてみます。
人気10銘柄の配当利回りランキング!
配当利回りは、直近四半期の配当をもとに算出しているので、今後の業績等によってズレが生じる可能性があります。
目安程度の確認でお願いします。
また、前月の順位を( )内に記載しています。
1ヶ月の変化を確認してみてください。
●配当利回り調査の基準日:2024年4月5日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
※参考:S&P500の配当利回りは1.4%です。
※S&P500よりも利回りが良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
1位(2) | AT&T | T | 6.4% |
2位(1) | ベライゾン NYダウ | VZ | 6.3% |
3位(3) | コカ・コーラ NYダウ | KO | 3.3% |
4位(4) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 3.1% |
5位(6) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 0.7% |
6位(7) | アップル NYダウ | AAPL | 0.6% |
7位(8) | エヌビディア | NVDA | 0.0% |
ー(-) | テスラ | TSLA | ー |
ー(-) | アマゾンドットコム NYダウ | AMZN | ー |
ー(-) | アルファベット | GOOGL | ー |
10銘柄の平均は約2.0%でした。
先月から0.1%低下しましたが、これは「VZ」の株価が上昇して利回りが低下したのが理由(利回りランキングも2位に後退)
ちなみに、S&P500は1.4%です。
昨年の同時期は1.7%でしたが、こちらも株価上昇による利回り低下なので悪い話ではありません。
さて、配当は魅力的ですが、永久に続く保証はありません。
業績(決算等)は定期的にチェックする必要がありますね。
尚、NYダウ銘柄に高配当株が多く含まれている点は注目。
財務健全性が優良であることから長期的に配当が維持される可能性が高いです。
ちなみに、米国株の場合は基本的に年4回配当です。
利回り9%超のアルトリア(MO)が人気ランキングで急上昇!
4月は11位、トップ10が目前です。
もっとも、配当が良くても株価がズルズル下がってしまっては意味がありません。
次の項目ではリターンを記載しましたので、確認してみてください。
リターンランキング!大型テック株に利益確定の動きあり
人気の10銘柄を直近1年間のリターン順に並べかえました。
※年初来の数値も併記。
順位は、株価の上昇率に分配金(インカムゲイン)を加えた数値で決めています。
また、前月の順位を( )内に記載。
1ヶ月の変化を確認してみてください。
●リターン調査の基準日:2023年4月5日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
※参考:S&P500の1年リターンは29.2%です。
※参考:S&P500の年初来リターンは9.1%です。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 1年リターン | 年初来 |
1位(1) | エヌビディア | NVDA | 227.5% | 77.7% |
2位(2) | アマゾンドットコム NYダウ | AMZN | 83.1% | 21.8% |
3位(3) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 50.8% | 13.2% |
4位(4) | アルファベット | GOOGL | 46.0% | 9.2% |
5位(5) | ベライゾン NYダウ | VZ | 12.9% | 11.7% |
6位(6) | アップル NYダウ | AAPL | 4.1% | -11.9% |
7位(8) | コカ・コーラ NYダウ | KO | -2.2% | 1.0% |
8位(7) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | -5.2% | -2.8% |
9位(9) | AT&T | T | -6.3% | 3.8% |
10位(8) | テスラ | TSLA | -11.1% | -33.6% |
米国株のリターン成績は、分かりやす状況となっています。
1年リターンでS&P500を上回ったのは4銘柄ですが、いずれも大型の成長株です。
この成績を見ると、エヌビディアが人気ランキングで1位となったのも納得。
それに対して高配当株は市場平均に全て劣後しています。
ただし、足元は状況は少し変わってきました。
年初来リータンを見ると、アップル・テスラといった近年の市場を牽引してきた銘柄がマイナスになっています。
株価が行き過ぎの懸念があり、全てのIT関連株が上昇する状況では無くなりつつあります。
株価水準や為替に対して、市場の見方が変化がしたきたように感じています。
高配当のディフェンシブ系は昨年から弱い状況が続いていますが、割安となっている銘柄も多いので買戻しも期待できそうです。
★関連:ダウの犬投資法(24年版)
PERが高い株(主にIT関連)の決算では、小さいマイナス材料でも株価が大きく反応(下落)することが目立ってきました。
ナスダック100のPERは30倍を超えているので、この点は注意が必要です。
株価の期待値が高くなりすぎている可能性あり。
4月中旬からの決算発表は要警戒?
今年の米国株も引き続き金融政策に一喜一憂する展開が続くと予想。
夏場に向けて相場基調が弱くなる事が多い点は頭に入れておきたいですね。
さらに年後半には大統領選が控えている点も注意が必要。
相場の行方は不透明感が継続と考えた方がよいでしょう。
個人的には大型優良株を中心に投資をしたほうが無難だと考えています。
参考までに、2024年4月5日時点の米国を代表する人気3指数の状況を表にまとめましたので確認してみてください。
米国の人気指数 | 配当 | 実績PER(予想PER) | 1年成績 |
NYダウ工業株30種 | 2.2% | 27.0倍(18.7倍) | 18.7% |
S&P500種 | 1.4% | 23.1倍(21.1倍) | 29.2% |
ナスダック100指数 | 0.9% | 30.2倍(26.8倍) | 40.8% |
どの指数もリターンはプラスとなっています。
ただし、S&P500やNASDAQ100のPERが過去平均よりもかなり高いので注意。
米国市場は金融政策の変更等もあり、今後の株価がどのように動くかは予想できません。
個別株で大きなマイナスを抱えると、元の水準に回復するのには相当な時間が必要にります。
私は不透明相場では、損切りルールを決めて取り組むのは必須と考えています。
今回は「ついに、エヌビディアが1位を奪取!24年4月 米国株 人気ランキング」について書きました。
銘柄選びのヒントにしてみてください。
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バフェット(バークシャー・ハサウェイ)やARKなど機関投資家の保有株なども、このアプリあれば簡単に分かります。
今後は、これでバフェットの保有株をチェックしていく予定です。
個別銘柄のアナリスト評価情報も分かりやすくていいですね。
※以下はバフェット(バークシャー・ハサウェイ)の保有株、個別株(コカ・コーラ)のアナリスト情報。
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