米国株人気ランキング、2024年5月版です。
前月(4月)はNYダウが6カ月ぶりの下落、日経平均も4ヵ月ぶりに下落という結果となりました。
過去データから言えば、3月~5月は1年の中でもリターンが良好なことが多い時期です。
この時期の下落は、ちょっと嫌ですね。
そして、ここから6月~9月の相場が弱い時期へと進んでいきます。
今年は「Sell in May(5 月に売れ)」のアノマリーが意識される展開になるかも・・
昨年まで市場を引っ張ってきたナスダック100を見ても、24年に入ってからのリータンは6.3%で勢いが鈍ってきました。
尚、S&P500の7.5%なので、それよりも見劣りしている状態。
(゚∇゚ ;)エッ!?
最近の米国市場は、ネガティブ材料への反応(下落)が大きく出るようになってきた印象。
これは、過去と比べて株価が割高水準の点が関係していると思います。
行き過ぎた株価の修正(下落)が起こる可能性があるので要注意。
また、急速に進んだドル高円安ですが、日本の為替介入が行われ(?)円が急伸しました。
「円安に振れればいつ何時介入するか分からない」という警戒感が広がったことで、円安の流れが変わる可能性もあります。
今まで海外投資の資産を押し上げていた為替ですが、円高へ向かえばマイナス材料になる点は要注意。
ただし、米国株については長期的ではポジティブという方向は変わっていません。
短期的な値動きに振り回されてないで、ジックリと運用したいですね。
今回は米国株人気ランキングを中心にして、その成績等を確認していきます。
相場変動が強くなってきたこともあり、ランキングの変動が大きくなってきた印象です。
また、後半部分にインデックス指数(NYダウ・S&P500・ナスダック100)についても年初来リターンやPERの比較を行っています。
銘柄選定の参考にしてみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
人気の米国株ランキングTOP10 保有者が多い銘柄
ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。
売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期でガッツリと握っている投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。
では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2024年4月29日~2024年5月3日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | 銘柄 | ティッカー | 特徴 |
1位 | アップル NYダウ | AAPL | IT通販等/iPhone |
2位 | エヌビディア | NVDA | 半導体・GPU |
3位 | テスラ | TSLA | 電気自動車 |
4位 | マイクロソフト NYダウ | MSFT | ソフトウェア |
5位 | コカ・コーラ NYダウ | KO | 清涼飲料メーカー |
6位 | アマゾンドットコム NYダウ | AMZN | ネット通販/IT関連 |
7位 | AT&T | T | 携帯電話事業など |
8位 | ベライゾン NYダウ | VZ | 無線通信 |
9位 | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 製薬、医療機器等 |
10位 | アルファベットA | GOOGL | 検索最大手/IT関連 |
前回(4月)は エヌビディア がついに人気ランキング1位へと躍り出ました。
しかし、今月に入り再び アップルが首位を奪還!
アップルの1-3月決算は売上高が減少しましたが、4-6月には再び増収に転じるとアナウンスしています。
株主への利益還元が好感されました。
また、IT関連の大手企業では、アルファベット(GOOGL)が初の配当支払いの発表したことがホットな話題。
一方で、エヌビディアについては業績は良好ですが、海外の半導体製造関連企業で冴えない業績見通しが発表されたことが重しになった印象。
半導体株については、経済や地政学リスクといった不透明感から手放した投資家も多いような気がします。
数年前は成長株については短期保有が中心でしたが、ここ数年はAI・IT関連銘柄を長期ホールドする人が急増!
人気ランキングを見てもハイテク大手が上位を占めており、投資家の成長株への選好が鮮明です。
以前の主役であった高配当銘柄は、コカ・コーラの5位が最高位。
配当王のP&Gはトップ10から陥落しています。
高配当株は一定のファンはいるのですが、今は成長(株価上昇)に興味を持つ投資家が多いようです。
ETFではS&P500に連動するVOO、高配当のVYMやSPYDが人気上位ですが、個別銘柄については成長株が強い。
コア商品は堅いETFにして、サテライトで成長株(個別株)という投資家が増えているのかもしれません。
次の項目では、上記の人気10銘柄を配当利回り順に並べ替えてみます。
人気10銘柄の配当利回りランキング!
配当利回りは、直近四半期の配当をもとに算出しているので、今後の業績等によってズレが生じる可能性があります。
目安程度の確認でお願いします。
また、前月の順位を( )内に記載しています。
1ヶ月の変化を確認してみてください。
●配当利回り調査の基準日:2024年5月4日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
※参考:S&P500の配当利回りは1.4%です。
※S&P500よりも利回りが良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
1位(2) | ベライゾン NYダウ | VZ | 6.8% |
2位(1) | AT&T | T | 6.6% |
3位(4) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 3.3% |
4位(3) | コカ・コーラ NYダウ | KO | 3.1% |
5位(5) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 0.7% |
6位(6) | アップル NYダウ | AAPL | 0.6% |
7位(-) | アルファベット | GOOGL | 0.5% |
8位(7) | エヌビディア | NVDA | 0.0% |
ー(-) | テスラ | TSLA | ー |
ー(-) | アマゾンドットコム NYダウ | AMZN | ー |
10銘柄の平均は約2.1%でした。
先月から0.1%上昇しましたが、これは米国株が全体的に弱かったことが理由。
(株価下落による利回り上昇)
ちなみに、S&P500は1.4%です。
1年前は1.7%でしたのでダウンしていますが、こちらは株価上昇による利回り低下なのでポジティブな話。
さて、配当は魅力的ですが、永久に続く保証はありません。
業績(決算等)は定期的にチェックする必要がありますね。
尚、NYダウ銘柄に高配当株が多く含まれている点は注目。
財務健全性が優良であることから長期的に配当が維持される可能性が高いです。
ちなみに、米国株の場合は基本的に年4回配当です。
高配当株では利回り約9%のアルトリア(MO)が人気上昇中!
5月のランキングは11位、トップ10が目前です。
もっとも、配当が良くても株価がズルズル下がってしまっては意味がありません。
次の項目ではリターンを記載しましたので、確認してみてください。
リターンランキング!大型テック株に利益確定の動きあり
人気の10銘柄を直近1年間のリターン順に並べかえました。
※年初来の数値も併記。
順位は、株価の上昇率に分配金(インカムゲイン)を加えた数値で決めています。
また、前月の順位を( )内に記載。
1ヶ月の変化を確認してみてください。
●リターン調査の基準日:2023年5月4日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
※参考:S&P500の1年リターンは27.3%です。
※参考:S&P500の年初来リターンは7.5%です。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 1年リターン | 年初来 |
1位(1) | エヌビディア | NVDA | 219.5% | 79.3% |
2位(2) | アマゾンドットコム NYダウ | AMZN | 79.7% | 22.6% |
3位(4) | アルファベット | GOOGL | 58.7% | 19.8% |
4位(3) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 34.7% | 8.1% |
5位(10) | テスラ | TSLA | 12.8% | -27.1% |
6位(6) | アップル NYダウ | AAPL | 10.1% | -4.8% |
7位(5) | ベライゾン NYダウ | VZ | 10.1% | 3.2% |
8位(9) | AT&T | T | 5.7% | 0.4% |
9位(7) | コカ・コーラ NYダウ | KO | 0.8% | 5.5% |
10位(8) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | -5.5% | -4.8% |
米国株のリターン成績は、分かりやす状況となっています。
1年リターンでS&P500を上回ったのは4銘柄ですが、いずれも大型の成長株です。
この成績を見ると、AIやIT関連株が人気が高いのも納得。
それに対して高配当株は市場平均に全て劣後しています。
ただし、足元は状況は少し変わってきました。
株価が割高水準であることや経済の不透明感もあり、全てのIT関連株が上昇する状況では無くなりつつあります。
高配当のディフェンシブ系は弱い状況が続いていますが、割安となっている銘柄も多いので買戻しも期待できそうです。
PERが高い株(主にIT関連)の決算では、小さいマイナス材料でも株価が大きく反応(下落)することが目立ってきました。
ナスダック100のPERは約30倍なので、この点は注意が必要です。
株価の期待値が高くなりすぎている可能性あり。
Sell in May には注意が必要です。
しばらくは、米国株も引き続き金融政策に一喜一憂する展開が続くと予想。
夏場に向けて相場基調が弱くなる事が多い点は頭に入れておきたいですね。
さらに年後半には大統領選が控えている点も注意が必要。
相場の行方は不透明感が継続と考えた方がよいでしょう。
個人的には大型優良株を中心に投資をしたほうが無難だと考えています。
参考までに、2024年5月3日時点の米国を代表する人気3指数の状況を表にまとめましたので確認してみてください。
米国の人気指数 | 配当 | 実績PER(予想PER) | 1年成績 |
NYダウ工業株30種 | 2.2% | 26.9倍(18.4倍) | 18.2% |
S&P500種 | 1.4% | 22.6倍(20.7倍) | 27.3% |
ナスダック100指数 | 0.9% | 29.4倍(26.0倍) | 38.5% |
どの指数もリターンはプラスとなっています。
ただし、PERが過去平均よりもかなり高いので注意。
米国市場は金融政策の変更等もあり、今後の株価がどのように動くかは予想できません。
個別株で大きなマイナスを抱えると、元の水準に回復するのには相当な時間が必要にります。
私は不透明相場では、損切りルールを決めて取り組むのは必須と考えています。
今回は【今年は「Sell in May(5月に売れ)」の予感?24年5月 米国株 人気ランキング】について書きました。
銘柄選びのヒントにしてみてください。
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今後は、これでバフェットの保有株をチェックしていく予定です。
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※以下はバフェット(バークシャー・ハサウェイ)の保有株、個別株(コカ・コーラ)のアナリスト情報。
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