海外ETFはコストが安く選択肢も豊富です。
また、ETFは複数銘柄が一つにパッケージになっている金融商品なので、個別銘柄よりも選択が簡単!
個人投資家からの人気も年々高まっています。
大手ネット証券等で気軽に売買できるようになったので、海外投資のスタンダードとして定着した感じですね。
ただし、投資は必ず儲かるわけではありません。
人気ETFであっても、ズルズルと下がり続けるケースも・・。
今回は、日本の投資家から人気が高い海外ETをランキング形式で紹介。
更にリターンやリスクも調査しました。
尚、個別銘柄についても同様に調査していますので興味がある人は確認してみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
★人気の海外ETFランキングTOP10 保有者が多い銘柄
ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。
売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期保有している投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。
では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2023年12月4日~2023年12月8日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | ティッカー | ETF名 | 特徴 |
1位 | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF | 米国高配当株 |
2位 | VTI | バンガード トータル・ストック・マーケットETF | 米国株市場 |
3位 | VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF | 米国高配当株 |
4位 | VOO | バンガード・S&P500ETF | 米国株市場 |
5位 | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF | 米国高配当株 |
6位 | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 世界株式 |
7位 | QQQ | インベスコQQQトラスト・シリーズ1 | 大型成長株 |
8位 | SOXL | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF | 半導体×3 |
9位 | EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド | インド株 |
10位 | VIG | バンガード・米国増配株式ETF | 米国連続増配 |
海外ETF人気ランキングは、個別株と比べてランキングの変動が小さいのが特徴。
上位銘柄は、ほぼ固定しています。
今月のトップ10銘柄は、前月から変更なし。
全体的に見ると配当株のETFが強いですね。
人気上位5銘柄のうち3つが米国配当株という状況です。
株式市場は10月までは3ヶ月連続の下落でしたが、11月からは金利引き上げの打ち止めの思惑が広がり株価は急反発しています。
特に成長株の上昇が著しいですね。
10月後半には、S&P500指数が一時的に長期トレンドの200日移動平均線を下回りましたが、11月からは再び200日線・50日線を上回りました。
今までと同様に、この移動線に前後で仕掛けた人は、リターンが取れている状況です。
ただし、足元の上昇でS&P500のPER(株価収益率)は20倍超!
再び過熱感がでてきました。
高値圏とも言えるので、要注意ですね。
海外ETFランキングでは保守的な銘柄が中心!
長期目線で投資している人が多い印象です。
TOP10のうち4銘柄が配当系のETFです。
市場全体(VT・VOO・VTI)に投資する銘柄も、トップ10に完全定着している状況ですね。
また、ランキング外ですが、11位~15位の中には米国債に関連するETFが4つあります。
トータル的に堅い運用が好まれている状況です。
次の項目では、人気ETFをリターン順に並び替えてみます。
(人気ランキングとの違いにも注目)
10月末までは成長株にブレーキが掛っていましたが、11月に入り急反発しています。
リターンランキング!成長株が反発、バリュー系は停滞。
人気の10銘柄を直近5年間のリターン順に並べかえました。
また、23年になってからトレンドの変化が見えるので年初来リターンも合わせて紹介します。
順位は分配金を含めたトータルリターンで決めています。
市場平均(VOO)を超えている数値は赤字にしていますので、注目してください。
●リターン調査の基準日:2023年12月8日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
順位 | ティッカー | ETF名 | 5年 | 年初来 |
1位(1) | SOXL | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF | 32.4% | 146.3% |
2位(2) | QQQ | インベスコQQQトラスト・シリーズ1 | 20.0% | 47.9% |
3位(5) | EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド | 14.4% | 21.3% |
4位(3) | VOO | バンガード・S&P500ETF | 13.7% | 21.8% |
5位(4) | VTI | バンガード トータル・ストック・マーケットETF | 13.0% | 21.1% |
6位(6) | VIG | バンガード・米国増配株式ETF 配当 | 12.0% | 10.6% |
7位(7) | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 10.2% | 17.0% |
8位(8) | VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF 配当 | 8.9% | 1.7% |
9位(9) | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF 配当 | 6.2% | -1.1% |
10位(10) | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF 配当 | 5.4% | -1.2% |
11月~12月は株価が全体的に上昇しています。
注目はインド株ETF(EPI)の5年リターン(年率)がS&P500を上回ってきた点。
インドは2025年には世界人口ランキングで首位になると見込まれています。
また、15~64歳(生産年齢人口)の割合が高いので、生産・消費の拡大という点も期待きるのが魅力ですね。
人気が高い高配当株は絶不調の状況は抜け出しましたが、依然として全体からは出遅れています。
年初来マイナスの銘柄はいずれも高配当株ETF。
バリュー系の配当株ETFについては、軟調な展開が続いています。
代表的なバリュー戦略である「ダウの犬」に関してもブレーキ状態。
配当株・バリュー株が全体的に重いですね。
日本株はバリューが牽引していますが、米国は成長株が強い。
日米市場とは中身が異なっています。
尚、海外ETFは今年になって【SPYD】が人気NO.1に返り咲きましたが、年初来リターンはマイナスです。
ただし、足元は回復してきており年初プラスも見えてきました。
成長株と同じくらい動くので注意が必要です。
今年の米国株は、IT系の大幅上昇により全体はプラスですが、個別株ではマイナスも目立ちます。
投資家の保有銘柄を見ると、必ずしも全員が好調という感じではありません。
さて、ETFについてはリターンだけで良し悪しを判断するものではありません。
リターンは好成績でも、乱高下が激しくてストレスが大きい銘柄もあります。
次の項目では、価格変化が小さい順に並べ替えました。
安定性を重視する人に注目です。
人気10銘柄のリスクランキング!バリュー株の安定感が光る
人気の10銘柄を直近5年間のリスクが小さい順番に並べかえました。
●リスク調査の基準日:2023年12月8日
基本的に数値が低い方が価格変動が小さくて安定的であると考えてください。
尚、市場平均(VOO)よりも良好な数値は赤字にしていますので注目してください。
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
順位 | ティッカー | ETF名 | リスク |
1位(1) | VIG | バンガード・米国増配株式ETF 配当 | 19.4 |
2位(2) | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF 配当 | 19.5 |
3位(3) | VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF 配当 | 19.8 |
4位(4) | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 20.4 |
5位(5) | VOO | バンガード・S&P500ETF | 21.5 |
6位(6) | VTI | バンガード トータル・ストック・マーケットETF | 21.8 |
7位(7) | EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド | 23.3 |
8位(8) | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF 配当 | 25.0 |
9位(9) | QQQ | インベスコQQQトラスト・シリーズ1 | 25.0 |
10位(10) | SOXL | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF | 105.5 |
順位が前月と同じです。
VIGが単独1位を守っています。
米国市場平均よりも良好なのは、配当株の『HDV』『VYM』『VIG』。
そして世界株の『VT』ですね。
全部で4銘柄が市場平均よりも良好(安定感がある)という結果になりました。
配当株は安定感が高いと言われますが、その通りの結果ですね。
注目が高いインド株ETF(EPI)については、過去の値動きはやや大きめです。
ただし、今年に限って言えばS&P500よりも値動きは安定しています。
この安定感が継続するようだと、投資対象としてかなり魅力的になりますね。
銘柄選びでは、リスク・リターンの両方を確認するのが基本。
ETFは基本に長期投資でリターンを出すのが設計ですので、結果を急ぎ過ぎないことが大切。
また、ネット上の評判と実績が異なることも多いので、内容をしっかり確認してから購入することをオススメします。
今回は「23年12月 海外ETFランキング!注目が高いインド株ETFが好調」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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