米国株(S&P500)は8月・9月と2ヶ月連続でマイナスとなりました。
インフレ高止まり・FRBの追加利上げの思惑などが交錯したことがマーケットの重しになったようです。
来年以降は利下げが予想されていますが、そのペースは非常にユックリしたものになりそうです。
一般的に金利上昇は株価の重しになります。
実際、現在の債券利回りから考えると株式は割高という考えもあります。
米10年国債利回りが4.5%~5%で推移しているので「リスクが高い株式を選択する必要があるの?」と考える投資家も少なくありません。
また、米国内総生産(GDP)の7割を占める個人消費についても、コロナ禍に積み上がった過剰貯蓄は解消へと向かっています。
ネガティブ要素が多いので、例年のような年末相場の盛り上がりは難しいかもしれませんね。
ただし、こういった話は短期視点の投資を想定した場合になります。
中長期投資として考えると、明るい要素も多いです。
今回は少し長めの視点で米国投資を考えていこうと思います。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
米経済の減速は短期的、来年後半に向けて上昇軌道を描くと予想される
米経済については年末から来年に向けて景気減速の可能性が高まっており、株価の頭を抑える要因となっています。
24年米GDPの成長率は1%台前半と予想されており、23年と比べれば半分程度という弱い数値となっています。
この部分だけを抜き出したら、株式投資という気持ちになりませんね。
ただし、重要なのはその中身です。
年後半に向けて成長率は徐々に上向くと考えられています。
投資は将来に向けて行うものなので、経済成長の方向は重要です。
来年は過去と比較して低い成長率という予想ですが、年前半で底をうち後半へ向けて上昇していく見通しです。
株価は今後の期待に対して買われることが多いので、中長期視点であれば買っていく方が有利だと私は考えています。
また、S&P500のEPS(1株当たり純利益)についても、短期と中長期では見方が変わります。
現在のEPSから考えると米国株は割高水準です。
企業の状況を見ると、22年10-12月期から3四半期連続でEPS成長率が前年同期比でマイナスでした。
この中で株価が上昇していったのですから、割高なのは当然と言えます。
ただし、このマイナスは23年7-9月期で終了!
10-12月期からはEPS成長率は上昇へと転換していく見通しです。
割高感は解消へと向かっていくと予想しています。
米国株には強気ですが、ビッグ・セブンには注意したい
米国株については短期的には弱気材料が多いのですが、1年後を見据えると状況は大きく改善すると考えています。
金利が高い状態が続くのはマイナスですが、それもピークアウトが確認できれば投資家心理はガラリと変わると思います。
中長期視点で考えれば「買っていく」のが私の基本ベースです。
ただし、米国市場には注意点もあります。
それが、S&P500に対して『ビッグ・セブン(主要テクノロジー企業7社)』の時価総額が占める割合が大きい点。
アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドットコム、メタ・プラットフォームズと呼ばれる主要5銘柄(GAFAM)に、エヌビディアとテスラを加えた7銘柄。
10月初めには、ビッグセブン比率は約3割までに上昇。
米国経済が上向いても、ビッグセブンの株価が下落したら市場全体も低迷してしまう可能性が高い・・
年初と比べて米国株は大きく上昇していますが、実はビッグセブンを除けば株価は横ばい状態です。
現状は米国市場全体に投資をしても、ビッグセブンの影響が大きいので銘柄分散の効果は小さくなっています。
一部の企業に集中することの不安面もありますが、この7社が強いことが追い風になっている部分もあります。
それが、財務状況が良いキャッシュリッチ企業が多い点。
別の言い方をすれば、金利高の悪影響を受けずらいということ。
将来的には一部企業の影響が大きい点は解消して欲しいのですが、現在の高金利を考えると悪い話ではありません。
ある意味では、ビッグセブンを分析するのが米国株の攻略法とも言えます。
米国全体については足元はマイナス材料が多いのですが、半年・1年後を考えるとプラス材料が多くなります。
短期的な動きに一喜一憂せずに、長期視点の投資をしていくのが私の方針。
細かい事は気にせずに淡々と買っていこうと思います。
今回は「米国株の投資環境は良好?1年後を見据えると今は買っておきたい」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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