年初から株式相場が低調ですね。
これは、不動産投資信託のJ-REITにも言えます。
株式以上に下落していうので、リート投資について書いていこうと思います。
さて、私がJ-REITに本格参入したのは2020年のコロナショックからでした。
最初は数か月でパンデミックは収束すると思っていたので、下落率が大きかったホテル特化型に資金を投入。
しかし、その希望は無残に散ってしまい、この戦略は崩壊・・・
神経をすり減らしたにも関わらず、小さな利益しか得ることができませんでした。
その後は業績が安定している物流・住宅REITを中心に再投資を実行。
上昇してからの投資となりましたが、満足できる結果となっています。
さて、J-REITの投資は、個別銘柄と東証REIT指数(投信・ETF)の2つに分けられます。
一般的には東証REIT指数へのインデックス投資が推奨されていますが、私は個別銘柄を選択すべきだと考えています。
今回は、J-REIT投資の勘所、2022年の仕掛けタイミングについて書いていきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
J-REITはインデックス投資のメリットが小さい
投信やETFならば、簡単に低リスク運用が可能となります。
個別銘柄の情報収集といった面倒な作業もありません。
この考え方は正しいのですが、これは株式投資の話です。
実際にJ-REITに投資をしている人は分かると思いますが、この理屈は当て嵌まりません。
そもそもですが、J-REITの規模は先進国株と比較すれば0.5%未満です。
機関投資家や外国人が売ってくれば、東証REIT指数はガッツリと下がります。
インデックス投資だとリスクが小さいというわけではありません。
また、J-REITの約60銘柄で保有している物件数は約4500もあります。
単純計算すれば1銘柄あたり70件以上の不動産を抱えていることになりますね。
個別銘柄でも充分に分散投資ができていますので、投信やETFで手数料を払ってまで運用するメリットは小さいと考えています。
これならば、J-REITの中から堅い銘柄を選んだ方がいいと思います。
また、私はJ-REITは投資経験が浅くても優良銘柄を探しやすい商品だと考えています。
この点は次の項目で説明します。
J-REITの銘柄選びで大切なことは何ですか?
2021年の東証REIT指数は、1年で約20%上昇しました。
リート投信やETFを購入した人は、これに近い数字が獲得できていると思います。
しかし、中身を見ると銘柄によって大きな差があります。
★上昇率 上位3銘柄
・CREロジスティクスファンド(3487):+48.8%
・SOSiLA物流リート(2979):+44.1%
・伊藤忠アドバンス・ロジスティクス(3493):+42.6%
上昇率トップ3は全て物流施設特化型です。
ちなみに4位 大和ハウスリート(8984)は総合型ですが、用途の半分は物流です。
私は上昇率の上位4銘柄を全て保有していたので全体資産の引き上げに貢献してくれました。
★上昇率 下位3銘柄
・アクティビア・プロパティーズ(3279):-0.6%
・大江戸温泉リート投資法人(3472):+7.8%
・ジャパンエクセレント(9872):+8.3%
リターン率が低かった銘柄は、ホテル特化型やオフィスを含む銘柄です。
さて、リートは物流施設が好調という結論になりそうですが、投資の本質を見た方がチャンスが広がります。
私がJ-REITで大切にしているのは分配金を軸に考えること。
今回の上位3銘柄はコロナショック前よりも分配金が増えている銘柄です。
下位の銘柄は反対で、以前よりも分配金が減った銘柄です。
(分配金が減っていく予想になっていく銘柄も含む)
J-REITへの投資する人は、分配金を重視する人がほとんどです。
分配金が右肩上がりの銘柄が買われるのは自然な事。
そして、分配金予想は各銘柄とも提示しています。
大きなヒントを誰でも簡単に知ることができるのです。
私がコロナショック直後の投資で失敗した原因は、「価額が下がってる銘柄がチャンス」という考え方をしたからです。
ある意味では、株式投資の感覚で手を出したとも言えます。
株式では値上がり期待で買う人もいれば、配当の人もいます。
しかし、J-REITを買う人の大多数は分配金が目的です。
それならば、そこにフォーカスをして銘柄を選択していくのが王道。
短期的には低迷銘柄の反発などもあり、J-REITの主役銘柄は分かりません。
しかし、ある程度の期間で見ていけば分配金が増えていく銘柄が上昇しています!
大きく下がっている銘柄は一時的には反発することはありますが、やはり中身(分配金)がシッカリしていないと長続きしません。
J-REIT投資は分配金を主軸にして、長期投資をしていくのが成功率の高い方法だと考えています。
リート銘柄の選択が個別株式よりも簡単だと思う理由は、注目すべき点が明確だからです。
連続増配株と同じように、分配金が増えていく銘柄を選ぶのが成功のポイントだと思います。
J-REITは割高?追加投資のタイミングを考えてみました。
2021年末の東証REIT指数は2066ポイントでした。
専門家の意見をみると今年は2200ポイントを目標とする人が多いですね。
年が明けてからは低調で1月19日の終値は約1900ポイントです。
有識者の意見をターゲットにすれば、割安と言えます・・
しかし、物流系を除けば分配金は低下傾向にあるので、上値を追うには材料が乏しいのが実情。
現在の水準は、緩和マネーの流入で底上げされている可能性が高いです。
足元では増資も乱発状態なので、下落圧力が高まっています。
更に米国の利上げで債券利回りが上昇していけば、J-REITから資金が逃げていくことも考えられますね。
個人的には、2000ポイントを超えると高すぎだと考えています。
追加投資の開始タイミングとしては1800台の前半ですね。
どこまで下がるかは分かりませんが、直近で注目しているのは3月です。
新年からJ-REITは低調なので、決算期末を控える機関投資家が損切り(利益確定)をする可能性があります。
個人投資家が年末に銘柄整理をするのと同じ理屈ですね。
J-REITは、市場が小さいのでプロが売ってきた場合は強烈に下がります。
例えばコロナショックが起きた2020年3月は、売りが売りを呼んで東証REIT指数は45%以上も下落する壊滅状態になるりました。
TOPIXが30%未満だったことを考えれば、この下落が本当に凄かったことが分かります。
3月に下落した時は、底なし状態になるリスクがあります。
しかし、ここで不安になる必要は無いと考えています。
機関投資家はポジション整理が完了すれば、4月から再び買ってくる可能性が高いからです。
あくまでも、3月に下落相場があった場合のパターンですが、スポット買いを計画している人は頭に入れておくと良いでしょう。
尚、同様の理由から半期決算となる9月も売られやすい時期になります。
昨年も9月初めがピークで、そこから売りが加速しました。
今年は変動が大きいと予想されるので、J-REIT購入のチャンスがありそうです。
尚、ネガティブなストーリーとしては、オフィス部門の減配が止まらないケースです。
この場合は東証REIT指数が1700ポイントを下回るシーンも想定されます。
ただし、そんな時こそ分配金が安定している銘柄を安く買うチャンス!
賃料収入は企業の業績と違って大きな変動はありません。
長期保有することで報われる可能性が極めて高い金融商品だと思います。
私は大きく下がった時は、1000万円を目安に買付する予定です。
J-REITの個別銘柄が100円から買付できる証券会社があります。
最後に私のJ-REIT投資の相棒であるSMBC日興証券について説明します。
J-REITの個別銘柄の最低買付は、5万円~80万円と幅があります。
少額投資ができないことを理由に投信やETFを選択している人もいると思います。
そんな中、例外的にJ-REIT銘柄が100円から買付できるのがSMBC日興証券です。
この証券会社はキンカブというサービスを実施していて、金額単位でJ-REITの個別銘柄を買付できます。
例えば、大和ハウスリート(8984)ですが、こちらに投資するには普通の証券会社では最低でも35万円程度の金額が必要です。
しかし、SMBC日興証券なら金額指定で買えるので、100円や1000円だけ買うといった方法が可能。
もちろん配当についても、割合に応じて支払われます。
買付手数料(スプレッド)も100万円まで無料なので利用価値が高いです。
金額買付は、チャンスの時に待機資金を丸々投じられるのがメリット。
しかもキンカブは積立設定まで可能な優れものです。
他社を条件面で圧倒しているので、J-REIT投資を行う上ではぜひ準備しておきたい証券会社だと思います。
今回は「2022年 J-REIT投資!シンプル戦略と仕掛けの勘所」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
★J-REITの投資に向いている証券会社(SMBC日興証券)