海外ETFはコストが安く選択肢も豊富です。
また、ETFは複数銘柄が一つにパッケージになっている金融商品なので、個別銘柄よりも選択が簡単!
個人投資家からの人気も年々高まっています。
大手ネット証券等で気軽に売買できるようになったので、海外投資のスタンダードとして定着した感じですね。
ただし、投資は必ず儲かるわけではありません。
人気ETFであっても、ズルズルと下がり続けるケースも・・。
今回は、日本の投資家から人気が高い海外ETをランキング形式で紹介。
更にリターンやリスクも調査しました。
尚、個別銘柄についても同様に調査していますので興味がある人は確認してみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
★人気の海外ETFランキングTOP10 保有者が多い銘柄
ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。
売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期保有している投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。
では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2023年10月2日~2023年10月6日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | ティッカー | ETF名 | 特徴 |
1位 | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF | 米国高配当株 |
2位 | VTI | バンガード トータル・ストック・マーケットETF | 米国株市場 |
3位 | VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF | 米国高配当株 |
4位 | VOO | バンガード・S&P500ETF | 米国株市場 |
5位 | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF | 米国高配当株 |
6位 | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 世界株式 |
7位 | QQQ | インベスコQQQトラスト・シリーズ1 | 大型成長株 |
8位 | SOXL | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF | 半導体×3 |
9位 | EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド | インド株 |
10位 | VIG | バンガード・米国増配株式ETF | 米国連続増配 |
海外ETF人気ランキングは、個別株と比べてランキングの変動が小さいのが特徴。
上位銘柄は、ほぼ固定しています。
今月のトップ10銘柄は、前月から変更なし。
tただし、順位については動きがありました。
米国高配当株のHDVがランクアップ。
これで、人気上位5銘柄のうち3つが米国配当株となりました。
株式市場は年初から大きく上昇していますが、足元は景気や金融政策の先行きが見通しにくい環境です。
やはり、こういった時は手堅い収益である配当に注目が集まりますね。
プラス材料としては、米国市場を代表するS&P500指数は長期トレンドの200日移動平均線を上回っています。
9月から10月にかけて全体的に下落基調ですが、この移動線に近づくと反発している状況です。
ただし、政策金利の高止まりが警戒されてる状況なので上値も限定的だと思います。
しばらくモタモタした状態が続くかもしれませんね。
海外ETFランキングでは保守的な銘柄が中心!
長期目線で投資している人が多い印象です。
TOP10のうち4銘柄が配当系のETFです。
市場全体(VT・VOO・VTI)に投資する銘柄も、トップ10に完全定着している状況ですね。
また、ランキング外ですが、11位~15位の中には米国債に関連するETFが4つあります。
トータル的に堅い運用が好まれている状況です。
次の項目では、人気ETFをリターン順に並び替えてみます。
(人気ランキングとの違いにも注目)
直近1ヵ月の動向としては、成長株ETFの勢いに陰りが見えてきました。
反対に出遅れていた配当株ETFに反転の兆しがあります。
リターンランキング!インド株ETFが大幅に躍進
人気の10銘柄を直近5年間のリターン順に並べかえました。
また、23年になってからトレンドの変化が見えるので年初来リターンも合わせて紹介します。
順位は分配金を含めたトータルリターンで決めています。
市場平均(VOO)を超えている数値は赤字にしていますので、注目してください。
●リターン調査の基準日:2023年10月6日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
順位 | ティッカー | ETF名 | 5年 | 年初来 |
1位(2) | SOXL | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF | 17.7% | 102.0% |
2位(1) | QQQ | インベスコQQQトラスト・シリーズ1 | 16.1% | 37.6% |
3位(6) | EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド | 13.0% | 13.8% |
4位(3) | VOO | バンガード・S&P500ETF | 10.2% | 13.6% |
5位(5) | VTI | バンガード トータル・ストック・マーケットETF | 9.4% | 12.7% |
6位(4) | VIG | バンガード・米国増配株式ETF 配当 | 9.2% | 3.6% |
7位(7) | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 6.9% | 9.5% |
8位(8) | VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF 配当 | 6.2% | -4.2% |
9位(9) | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF 配当 | 4.9% | -4.7% |
10位(10) | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF 配当 | 2.9% | -10.7% |
直近1ヶ月で順位については大きく変化しました。
全体的に大きく下がったのですが、インド株のEPIだけは踏ん張りましたね。
少しづつ順位を上げていたのですが、ついにVOO(S&P500)よりも上にきました。
直近1ヶ月だけで考えれば、ダントツの好成績です。
一方で人気が高まる高配当株ですが、残念ながら年初来マイナスが続いています。
直近1ヶ月を見ても、下落率はS&P500よりも大きくなっています。
また、半導体×3倍(SOXL)も前月に続き下落しました。
バリュー系の配当株ETFについては、軟調な展開が続いています。
配当株・バリュー株が全体的に重いですね。
日本株はバリューが牽引していますが、米国は成長株が強い。
日米市場で中身が異なっています。
尚、海外ETFは今年になって【SPYD】が人気NO.1に返り咲きましたが、下落が加速している状況です。
成長株と同じくらい動くので注意が必要です。
今年の米国株は、中身を見ると成長株が強いだけです。
IT系の大幅上昇により全体はプラスですが、個別株ではマイナスが多いです。
さて、ETFについてはリターンだけで良し悪しを判断するものではありません。
リターンは好成績でも、乱高下が激しくてストレスが大きい銘柄もあります。
次の項目では、価格変化が小さい順に並べ替えました。
安定性を重視する人に注目です。
人気10銘柄のリスクランキング!バリュー株の安定感が光る
人気の10銘柄を直近5年間のリスクが小さい順番に並べかえました。
●リスク調査の基準日:2023年10月6日
基本的に数値が低い方が価格変動が小さくて安定的であると考えてください。
尚、市場平均(VOO)よりも良好な数値は赤字にしていますので注目してください。
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
順位 | ティッカー | ETF名 | リスク |
1位(1) | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF 配当 | 19.6 |
1位(1) | VIG | バンガード・米国増配株式ETF 配当 | 19.6 |
3位(3) | VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF 配当 | 20.0 |
4位(4) | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 20.6 |
5位(5) | VOO | バンガード・S&P500ETF | 21.8 |
6位(6) | VTI | バンガード トータル・ストック・マーケットETF | 22.0 |
7位(7) | EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド | 23.7 |
8位(8) | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF 配当 | 24.9 |
9位(9) | QQQ | インベスコQQQトラスト・シリーズ1 | 26.3 |
10位(10) | SOXL | Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETF | 106.9 |
順位は前月から全く同じです。
VIGとHDVの配当系が同率1位ですね。
ただし、HDVが悪化してVIGに追いつかれたというのが正確な流れになります。
米国市場平均よりも良好なのは、配当株の『HDV』『VYM』『VIG』。
そして世界株の『VT』ですね。
全部で4銘柄が市場平均よりも良好(安定感がある)という結果になりました。
配当株は安定感が高いと言われますが、その通りの状況ですね。
ただし、高配当ETFについては直近1~2ヶ月は下落基調となっている点は注意。
『VIG』(連続増配株)のように優良銘柄が多く含まれている方が安心感がありますね。
不透明感が強い時は、連続増配株は選択肢の一つとして魅力的だと思います。
銘柄選びでは、リスク・リターンの両方を確認するのが基本。
ETFは基本に長期投資でリターンを出すのが設計ですので、結果を急ぎ過ぎないことが大切。
また、ネット上の評判と実績が異なることも多いので、内容をしっかり確認してから購入することをオススメします。
今回は「23年10月 海外ETFランキング!高配当株への選好が鮮明です」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
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興味がある人は、投資の情報源として活用してみてください。