2024年1月版、米国株人気ランキングです。
昨年は米成長株が市場全体を引っ張り、S&P500は20%を超えるリターンとなりました。
ただし、バリュー株は低調で年間でマイナスとなった銘柄も多い状況。
全ての銘柄が上昇しているわけではありません。
注目の24年のスタートは、バリュー株が好発信!
成長株の躍進が期待されていますが、割高感もあり上値が重くなってきている状況。
グロース株のPERが再び約30倍(割高水準)となっているので、利益確定の動きも見えます。
短期的には下落も想定しておいた方がよさそうです。
反対に新年から反発しているのがバリュー株。
こちららは、ガッツリと買いが入っていますね。
さすがに下がりすぎと考えている人が多いようです。
今回は人気が高い米国株の成績を確認していきます。
人気銘柄の配当利回り、1年・年初来リターンの実績を調査。
また、後半部分にインデックス指数(NYダウ・S&P500・ナスダック100)についても年初来リターンやPERの比較を行っています。
投資を行う上での参考にしてみてください。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
人気の米国株ランキングTOP10 保有者が多い銘柄
ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。
売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期でガッツリと握っている投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。
では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。
●ランキング調査期間(2024年1月1日~2024年1月4日)
※1ヶ月前から上昇橙・下落青
順位 | 銘柄 | ティッカー | 特徴 |
1位 | アップル NYダウ | AAPL | IT通販等/iPhone |
2位 | テスラ | TSLA | 電気自動車 |
3位 | コカ・コーラ NYダウ | KO | 清涼飲料メーカー |
4位 | マイクロソフト NYダウ | MSFT | ソフトウェア |
5位 | エヌビディア | NVDA | 半導体・GPU |
6位 | AT&T | T | 携帯電話事業など |
7位 | アマゾンドットコム | AMZN | ネット通販/IT関連 |
8位 | ベライゾン NYダウ | VZ | 無線通信 |
9位 | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 製薬、医療機器等 |
10位 | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 日用消費財 |
米国を代表する企業がズラリと並びましたね。
ベスト10の全体的な顔ぶれは「前回(23年12月)から変化なし」。
順位についても、全く同じでした。
11位にアルファベット(GOOGL)が控えているのですが、ベスト10にはなかなか入ってこれません。
10位以内の銘柄はガチッと固まっています。
ランキングから考えると個人投資家の選考は、配当株と成長株の2極化が鮮明。
インカム(安定収益)とキャピタル(値上がり益)で分かれている状態です。
ここ数年は成長株のリータンが良好ですが、人気ランキングの6割はバリュー株寄りのNYダウが占めています。
大型優良株については、相場の強弱に関係なく常に人気を維持。
短期的には派手な銘柄の話題が多いのですが、実際には堅い銘柄でジックリ運用している投資家が多いということですね。
次の項目では、上記の人気10銘柄を配当利回り順に並べ替えてみます。
人気10銘柄の配当利回りランキング!
配当利回りは、直近四半期の配当をもとに算出しているので、今後の業績等によってズレが生じる可能性があります。
目安程度の確認でお願いします。
また、前月の順位を( )内に記載しています。
1ヶ月の変化を確認してみてください。
●配当利回り調査の基準日:2024年1月5日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
※参考:S&P500の配当利回りは1.5%です。
※S&P500よりも利回りが良好な数値は赤。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
1位(1) | ベライゾン NYダウ | VZ | 6.6% |
2位(2) | AT&T | T | 6.4% |
3位(3) | コカ・コーラ NYダウ | KO | 3.1% |
4位(4) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | 2.8% |
5位(5) | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | 2.6% |
6位(6) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 0.8% |
7位(7) | アップル NYダウ | AAPL | 0.5% |
8位(8) | エヌビディア | NVDA | 0.0% |
ー(-) | テスラ | TSLA | ー |
ー(-) | アマゾンドットコム | AMZN | ー |
10銘柄の平均は約2.3%でした。
先月とほぼ同じという水準。
これはS&P500も同様です(利回り1.5%)。
ちなみに、昨年の同時期のS&P500は1.8%の利回りでした。
株価上昇による利回り低下なので、悪い話ではありません。
さて、配当は魅力的ですが、永久に続く保証はありません。
業績(決算等)は定期的にチェックする必要がありますね。
尚、高配当株はNYダウ銘柄が多い点は注目。
財務健全性が優良であることから長期的に配当が維持される可能性が高いです。
ちなみに、米国株の場合は基本的に年4回配当です。
配当は保有しているだけで利益が得られるのが魅力!
長期保有が成功のカギとなります。
もっとも、配当が良くても株価がズルズル下がってしまっては意味がありません。
次の項目ではリターンを記載しましたので、確認してみてください。
リターンランキング!大型テック株に利益確定の動きあり
人気の10銘柄を直近1年間のリターン順に並べかえました。
※年初来の数値も併記。
順位は、株価の上昇率に分配金(インカムゲイン)を加えた数値で決めています。
また、前月の順位を( )内に記載。
1ヶ月の変化を確認してみてください。
●リターン調査の基準日:2023年1月5日
※順位横の( )数字は、前月の順位です。
※参考:S&P500の1年リターンは22.6%です。
※参考:S&P500の年初来リターンは-1.5%です。
順位 | 銘柄 | ティッカー | 1年リターン | 年初来 |
1位(1) | エヌビディア | NVDA | 230.6% | -0.9% |
2位(5) | テスラ | TSLA | 110.6% | -4.4% |
3位(2) | アマゾンドットコム | AMZN | 68.7% | -4.4% |
4位(3) | マイクロソフト NYダウ | MSFT | 67.0% | -2.2% |
5位(4) | アップル NYダウ | AAPL | 40.6% | -5.9% |
6位(6) | ベライゾン NYダウ | VZ | 2.3% | 6.6% |
7位(7) | プロクター&ギャンブル NYダウ | PG | -1.8% | 0.6% |
8位(8) | コカ・コーラ NYダウ | KO | -2.9% | 1.2% |
9位(9) | AT&T | T | -4.5% | 4.1% |
10位(10) | ジョンソン&ジョンソン NYダウ | JNJ | -7.9% | 2.8% |
今回はとても分かりやす状況となっています。
1年リターンでS&P500(22.6%)を上回ったのは5銘柄ですが、いずれも大型の成長株です。
それに対して高配当株はマイナスが目立ちます。
しかし、24年に入ると状況は一変!
バリュー株が上昇して、大型成長株を中心に大きく下落しています。
高配当のディフェンシブ系は昨年は全滅状態でしたが、割安となっている銘柄も多いので買戻しも期待できそうです。
★関連:ダウの犬投資法(24年版)
また、大型IT株が決算に対してマイナス反応が強くなってきている点は注意が必要です。
好決算に対して反応が鈍く、小さなツマヅキで大きく売られることが多くなってきました。
株価の期待値が高くなりすぎている可能性あり。
悪い材料が出ると、ガタっと崩れるかも?
今年の米国株も引き続き金融政策に一喜一憂する展開が続くと予想しいてます。
相場の行方は不透明感が継続と考えた方がよいでしょう。
私は大型優良株を中心に投資をしたほうが無難だと考えています。
参考までに、2024年1月5日時点の米国を代表する人気3指数の状況を表にまとめましたので確認してみてください。
米国の人気指数 | 配当 | 実績PER | 1年成績 |
NYダウ工業株30種 | 2.0% | 26.6倍 | 13.8% |
S&P500種 | 1.5% | 21.6倍 | 22.6% |
ナスダック100指数 | 0.9% | 29.2倍 | 49.0% |
どの指数もプラスですね。
ただし、3指数ともPERが過去平均よりも高いので注意が必要。
米国市場は利下げが織り込まれている状況ですが、その筋書き通りに進むかは分かりません。
利下げスタートが遅れた場合は、下落幅が大きくなる可能性があるので注意してください。
個別株で大きなマイナスを抱えると、元の水準に回復するのには相当な時間が必要にります。
私は不透明相場では、損切りルールを決めて取り組むのは必須と考えています。
今回は「24年1月 米国株 ランキング!年初はバリュー株が好発進」について書きました。
銘柄選びのヒントにしてみてください。
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