2020年8月30日、 バフェットの率いるバークシャー・ハサウェイの子会社が日本5大商社をそれぞれ約5%購入したことを発表しました。
【伊藤忠商事、丸紅、三菱商、三井物産、住友商事】
もともと“日本の商社は潜在力を考えると評価が低すぎる”というのは何年も前から言われていました。
ここに狙いを定めのるのは、さすがバフェットですね!
投資の神様が初めて日本株を購入したことは、今後の日経平均株価にとっても追い風となると思います。
ただし、米国株を中心に考えていた私の印象は『どうして、今までと違う事をするの?』という疑問でした。
さらに、少し前には金鉱株であるバリック・ゴールド(GOLD)への投資も発表されましたが、これも今までのバフェット投資とは毛並みが違いますね。
今回はバフェットの投資行動で、 私の頭によぎったことを書いていきます。
米国株にとっては、ちょっとネガティブな話になりますね。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
バフェットの行動の意味することは何なのか?
バフェットといえば、割安な銘柄を見つけて投資をする バリュー投資戦略 ですね。
近年の成功銘柄と言えばアップル(AAPL)です。
ハイテク銘柄への投資ということで話題になりましたが、当時はPER10倍台で割安水準でした(2020年9月11日現在:PER 34倍)
ただし、PERといった数字だけで割安を判断してるのではありません。
アマゾン(AMZN)に投資をした時はPERが80倍を超えていました。
市場全体のPERが約20倍でしたので、数字だけ見れば割高ですね。
ただしこれについても、将来の収益予想を考えた上での決定で「割安投資の原則に従ったものである」と述べています。
簡単に言えば、株価の上昇ペースよりも企業価値の伸びが上まわっていれば 割安 という事ですね。
こういったバリュー投資の王道を突き進むバフェットが日本株を購入したのは非常に喜ばしいことです。
ただし、 彼には投資で重要視していることが、もう一つあります。
それが「分からないものには投資しない」です。
今回は“地の利がある米国株”ではなく、遠い島国の日本株を購入しました。
これは、米国株が全体的に割高、さらに成長株に関しても「株価水準が企業価値を超えている」 と考えている可能性がありますね。
私は今までよりも警戒心を持って米国市場を見ています。
米国株の上昇は、しばらく低調かもしれない・・
ここ数年、米国株の上昇はスピード違反といっても良い状態でした。
その牽引役はAIやクラウドといったハイテクセクターですね。
この状況は、新型コロナウイルスにより更に加速・・。
従来型の企業が消費者の“巣籠もり”で先行きが不透明となり、消去法でハイテク銘柄に金融緩和によるマネーが流れたからです。
以前から高値更新をしていた銘柄ですので、コロナショック後の株価上昇はやはり企業の成長スピードを超えていたと見るべきだと思います。
そして、9月に入りハイテク株の急落がありました。
もっとも、これらの企業が成長している事実はあるので心配するようなことではないと思っています。
テスラ(TSLA)のような銘柄は別として、多くの銘柄は常識から逸脱するほど高いと思いませんので、調整後には反転して上昇すると考えています。
ただし、今後は“ハイテクも下落する”という心理的ブレーキがあるので、今までのようなイケイケドンドンという状況は難しいと思います。
ハイテク銘柄の上昇スピードが落ちても、従来型の企業が回復すれば問題ありませんが、 消費者行動が完全に戻るまでには時間が掛ります。
米国市場の上昇を支えてきたハイテク株が失速すれば、米国株の上昇ペースは急激に鈍化する可能性がありますね。
電気自動車(テスラなど)はバイデン氏が大統領になれば、脱炭素社会を目指しているので追い風です。強気の株価の背景には、その期待も含まれています。
トランプ大統領が再選すれば、株価が急落する可能性もあります。
慌てない!最終的にマネーの行き着く先は株式の可能性が高い
ちょっと暗い感じの記事となりましたが、私が不透明と感じているのは1年程度の短期的な話です。
米国株の水準が割高だとしても、 企業の成長が追いついていけば再び上昇していくと考えています。
世界的な金余りの状況で、それが行き着く最有力候補は株式であることは何も変わっていません。
つまり、現在の不透明要素を乗り越えてしまえば、再び新高値ラッシュへの繋がっていくと考えています。
頭に入れておきたいことは、新型コロナウイルスの脅威が過ぎ去った後の社会の変化は、誰にも分からないという事です。
ハイテク分野が伸びていく予想はありますが、自粛生活の反動で人との繋がりを重視する動きが見直される可能性もあります。
優良と思っていた銘柄が失速したり、過去の銘柄と思っていた企業が復活することも有り得ます。
今は短期的な予想で集中投資をするのはリスクが高いと考えています。
では、投資を止めるべきかと言えば、 それは全く考えていません。
米国経済がここから先も成長していくシナリオは変わっていないからです。
アフターコロナの真の勝ち組企業はハッキリしない時期ですので、投資としてはヘルスケアのようなディフェンシブ系が無難ですね。
長期目線ではハイテクセクターも有力ですが、足元は不透明なので時間分散の投資を心掛けたほうが良いと思います。
堅く攻めるのであれば、 米国市場全体の【VOO】バンガード・S&P500ETFや連続増配株の【VIG】バンガード・米国増配株式ETFなどが候補だと考えています。
※私は連続増配株を買付しています。
現在は投資の神様であるウォーレンバフェットでも苦労する難しい時期です。
このような時は、大勝負はしないでコツコツ行くのが良いと思います。
一括投資はハッキリと道筋が見えてからでも充分に間に合いますからね。
★記事で紹介したVOOは、私が米国株のメインとしてるマネックス証券だと買付手数料が無料です。
※2020年9月現在は、買付時の為替手数料も無料
関連:【海外ETF】VOOやVT、VTIなどの買付手数料が実質無料!
米国株の証券会社は機能で選ばないと損をする?
今回は 『米国株の強気姿勢に“待った!” バフェットの行動で私が考えた事』について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
最後に補足ですが、証券会社を選択する時に手数料を中心に考える人がいるのですがちょっと注意してください。
手数料で選択するのは基本的にデイトレダ―の発想です。
米国株は中長期投資ですので、情報と取引条件の方が遥かにリターンに対する影響が大きくなります。
手数料については、せいぜい数百~数千円の差しかありません。しかし、取引条件の良し悪しで利益が数万~数百万の差になる可能性がある点はシッカリ認識して欲しいと思います。
ちなみに、私は購入した銘柄には逆指値を設定することを徹底!
(米国株でマネックス証券を重視する理由の一つ)
過熱感がある相場でシッカリと資産を増やしていくには、守りを考えながらの投資が必須だと考えています。
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(攻防一体、私のメイン手法です)
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