米国大統領選挙はバイデン氏の勝利で確定しました。
民主党が上下両院で多数派を確保してので「トリプルブルー」ですね。
新しい政権は、環境関連に対して積極的な姿勢を打ち出しているので【再生可能エネルギー】や【電気自動車(EV)関連】が直近のテーマですね。
一方で、オバマケアの拡充という視点にたてば、薬価の引き下げも頭に入れておきたいところです(製薬業界の収益圧迫)。
さらに富裕層や法人税に対して増税という立場ですから、中期的な視点に立てば相場全体にとってはマイナス面の方が多い印象です。
このような状況において、日本人投資家の行動に変化はあったのでしょうか?
今回は2021年1月上旬の米国株・海外ETFランキングから、投資家の行動変化を確認していきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
海外ETFや個別株の人気ランキングに変化はあったのか?
先ずは全体的な投資動向を見ると為に、海外ETFの人気ランキングを確認したいと思います。
ランキングについては売買代金や約定数を基準にするものが多いのですが、これだと一時的なブームとなっている銘柄が上位となります。
多くの人が知りたいのは個人投資家が中長期目線でホールドしている銘柄だと思います。
このヒントになりそうなデータが、SBI証券にありました。
保有人数が多い米個別株と海外ETFを毎週ランキング形式で発表しています。
直近の保有者数が多い海外ETFは以下の通りです。
●ランキング調査期間(2021年1月4日~2021年1月8日)
順位 | ティッカー | ETF名 | 特徴 |
1位 | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF | 配当重視 |
2位 | VOO | バンガード・S&P500ETF | 市場全体 |
3位 | VYM | バンガード 米国高配当株式 ETF | 配当重視 |
4位 | VTI | バンガード トータル・ストック・マーケットETF | 市場全体 |
5位 | QQQ | インベスコQQQトラスト・シリーズ1 | 非金融・IT大型 |
6位 | VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | 市場全体 |
7位 | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF | 配当重視 |
8位 | VWO | バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF | 新興国株 |
9位 | VIG | バンガード・米国増配株式ETF | 配当重視 |
10位 | PFF | iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 | 配当重視 |
この調査は1ヶ月前にも実施しています。
その時と比較すると銘柄・順位とも全く変化がありません。
前年と比較しても債券ETFがランキングから外れたくらいですから、個人投資家の保有銘柄については変化なしと言ってよいでしょう。
保有銘柄としては高配当株や米国や世界の全体市場といった堅いものが中心。
成長株(QQQ)や新興国株(VWO)もランキング入りしていますが、市場全体のETFと組合わせで保有しているケースが多いと予想しています。
海外ETFは長期投資で期待できる商品。
個人投資家の多くは分散による安定成長を重視した買付けをしているようですね。
尚、ランキング銘柄のリターンなどについては別記事にまとめていますので、興味がある人は確認してみてください。
個別銘柄に対して保有の変化はあったの?
次に個別銘柄の保有状況を確認していきます。
海外ETFでは堅い銘柄が人気の中心でしたが、個別銘柄では様子はガラリと変わります。
直近の保有者数が多い米個別銘柄は以下の通りです。
●ランキング調査期間(2021年1月4日~2021年1月8日)
順位 | ティッカー | 銘柄 | 特徴 |
1位 | AAPL | アップル | 成長株 |
2位 | MSFT | マイクロソフト | 成長株 |
3位 | T | AT&T | 携帯電話事業など |
4位 | KO | コカ・コーラ | 清涼飲料メーカー |
5位 | AMZN | アマゾン・ドット・コム | 成長株 |
6位 | TSLA | テスラ | 成長株 |
7位 | JNJ | ジョンソン&ジョンソン | 製薬、医療機器等 |
8位 | XOM | エクソン・モービル | 大手のエネルギー会社 |
9位 | ZM | ズーム ビデオ コミュニケーションズ | 成長株 |
10位 | PG | P&G | 一般消費財メーカー |
成長株が上位で全体の半数を占めていますね。
海外ETFのランキングとはハッキリと違いがあります。
ランキング銘柄を見ると従来型の産業(オールドエコノミー)は変化がありませんが、成長株は入替えがあります。
新しく、ビデオ会議で躍進するズーム(ZM)がランクインしました。
その前には電気自動車のテスラ(TSLA)が加わっています。
参考までにこの2社に変わってランキングから脱落したのは、エヌビディアとVISAです。
直近リターンが高い銘柄が加わって、株価上昇が鈍ってきた銘柄がダウンという点では分かりやすいですね。
個別銘柄については、リターンを中心に投資対象を決めている人が多い印象。
尚、上記銘柄の配当やリターンは別記事にまとめています。
興味がある人は覗いてみてください。
海外ETFを主軸にして個別株でリターンを狙う。
今回のランキング状況をみると、政権が変わったことで投資戦略を変えるという目立った動きは確認できませんでした。
海外ETFランキングの変動がなかった事からも、長期でガチッと方針を決めている人が多いと予想されます。
クリーンエネルギーETFなども話題ですが、実際には堅実運用が主流の状況です。
個別株は変動があるので【長期はETF運用】【短期は個別株】といった使い分けをしている投資家が多い印象ですね。
確かに今のような時期は慎重姿勢の方が良いと思います。
ハイテク関連の成長株については過去のデータから考えても過熱感があり、大きな調整があっても不思議ではありません。
前例のないほどの大規模な緊急緩和が行われているので上昇の余地はありますが、突然の急落には注意しておくべきですね。
個別銘柄に関しては『もしも下がったら・・』という事はあらかじめ想定しておいた方が良いと思います。
私は一定水準まで下落したら売却する逆指値を実施しています。
準備さえしておけば、何も怖がる必要はありません。
(攻防一体、私のメイン手法です)
ただし、ZMのような中小型株は注意が必要。
逆指値をしても下落スピードが速すぎて設定を突き抜けてしまう事が多いです。
その結果として底値で決済となる可能性が充分に考えれます。
※中小型株は逆指値は機能しないと考えた方がいい
中小型株は一攫千金の魅力はありますが、安全性を重視するならば成長株でも大型株の方が良いと思います。
予想が難しい!“守りながら増やす”という選択
米政権が民主党に移りますが、本格的な変化はこれらです。
また、新型コロナウイルスの影響が予想以上に長引く可能性もあります。
2021年の相場の見通しについて不透明な点が多いので、目先のリターンを狙う投資は避けたいですね。
相場の流れが掴めるまでは、慎重に投資をした方が良いと考えています。
ただし“投資をしない”という選択肢はありません。
投資の主役が変わっても相場に強烈な追い風(マネーがじゃぶじゃぶ)が吹いている状況は間違いありません。
市場にしがみついていれば、自然と良い結果になっていくと考えています。
私自身は堅い戦略でVIG(連続増配株)などを中心に投資を行っていきます。
尚、VOO(米国市場)とQQQ(ナスダック)を併せて保有するパターンが多いのですが、VOOのハイテク比率が高まっている点は少し警戒。
現在ならばVIG(連続増配株)とQQQ(ナスダック)の組合せの方が、対象セクターの重複が少なくなるので全体の安定感が増すと思います。
今回は『米国株・海外ETFの人気ランキング!政権交代に対する投資家の反応は?』について書きました。
記事の中でヒントになる点があれば、運用の参考にしてみてください。
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