世界に占める日本の国土面積は0.3%未満しかありません。
一方で世界で起きているマグニチュード6以上の地震のうち、約2割が日本(周辺含む)で発生しています。
地震リスクが高い日本では、その事を想定しながら投資をしていう必要がありあそうですね。
さて、私が昨年から強化している投資にJ-REIT(不動産投資信託)があります。
オフィスビル・住宅・物流といった建物が投資対象で、その賃料収入が主な収益源となる商品です。
関連J-REITならば、気軽に不動産投資が可能です!気になるのは、日本が地震列島という事実!
もしも倒壊したらという不安を感じていました。
しかし、調べてみると大きな誤解をしていたことが判明。
結論としては、J-REITの物件は地震に対して想像しているよりも遥かに強いです。
もしも私のように、地震リスクを理由にJ-REIT投資を警戒している人がいれば、今回の記事に目を通して欲しいと思います。
今回はJ-REITの地震に対する考え方について説明していきます。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
J-REITは地震に強い!実は過去の大地震でほとんど損害なし
J-REITに対して地震に対する不安を持っている人は多いと思います。
2011年に起った東日本大震災時では▲30%まで売り込まれました。
ただし、J-REIT各社の被害状況をみると予想以上に小さかったというのが現実。
各投資法人の総資産額比に対する補修費用について見ると・・
損害が大きなところでも1%程度でした。
被害ゼロというわけではありませんが、ほとんど気にしなくて良いレベル。
賃料収入が中心となる分配金への影響も微々たるものでした。
実はREITが保有する物件は、新耐震設計建物とか耐震補強工事済み建物といった地震対策ができている建物ばかりです。
一つの基準として【地震PML】があります。
これは建物の建物使用期間中50年で予想される最大規模の地震による被害を、再調達価格で算出した指標。
例えば、100億円の物件が地震で被害を受けて再調達費に20億円が必要の場合であれば【地震PML 20%】となります。
一般の建物の【地震PML】は25%~30%と言われています。
それに対して【地震PML】は10%未満は当然、ほとんどのケースでは5%未満です。
これは大地震で想定される被害としては、軽度で簡単に修復できるレベル。
参考までに大きな建物を保有するREITの一つに森ヒルズリート投資法人(3234)があります。
六本木ヒルズ森タワーやアーク森ビルが有名ですね。
このREITの【地震PML】は業界NO.1で1%未満となっています。
「逃げ出す街から逃げ込める街へ」というコンセプトを掲げて震災への取り組みを強化しており、災害等の避難者を受け入れるために備蓄倉庫も備えているんです。
震災でJ-REITが売られた時は、買いのチャンスかも?
建物の大地震の対策として以前は耐震工法が主流でした。
これは簡単にいうと、建物の強度を強くする方法です。
ただし、この方法だと上の階ほど揺れが大きくなり、家具の転倒や建物の構造体も損傷する可能性があります。
大きな地震についてはベストとは言えないのが実情です。
一方でJ-REITが保有する物件は免震工法・制震工法が主流。
特に免震の場合は、震度6以上でも家具や家電製品が転倒する可能性は小さく、構造物が損傷する確率は極めて低いと言われています。
これは、建物と基礎との間に免震装置が入っていて、地盤と切り離されていて建物に地震の揺れが直接伝わらない構造だからです。
以前の私は、J-REITの物件に関しては東京集中することを危惧してきました。
「もしも大地震が起きたら・・・」
この不安を持っているのは私みたいなイメージだけで考えているダメ投資家だけです。
大きな地震は起きて欲しくありませんが、もしも地震によりJ-REITが突発的に急落した場合は、投資チャンスとも考えられます。
関連J-REITの利回りに注目!2021年の投資とタイプ別の戦略株式投資の方がJ-REITより地震リスクが大きいと思う
過去に帝国データバンクが東日本大震災に関して「震災の影響と復興支援に対する企業の意識調査」を実施しています。
この時に「影響はある」と回答した日本企業は77.9%です。
特に大企業が80.4%と大きくなりました。
被災地企業の設備崩壊といった直接的なダメージを考えがちですが、被災していない企業も仕入れ先が被災すれば大きな影響を受けます。
それは販売先が被災した場合も同様です。
販路を失うわけですからね。
つまり、日本で大地震が起きた場合は、直接被災をしていない企業も影響を受ける可能性があるという事です。
それに対してJ-REITは賃貸収入をメインにするビジネスモデル。
極論を言えば、地震で構造物が影響を受けなければ収入は継続されます。
もちろん、企業が退去するといった事も想像されますが、製造業などのように立て直しに時間が掛かる状況とは違いますね。
つまり、J-REITに対して地震に弱いというイメージが強いのですが、実際には一般企業よりも強いと考えるほうが正しいというのが私の考になります。
この観点から言えば、日本株とJ-REITを合わせて保有するのも面白そうですね。
今回は「J-REITが地震に弱いのは嘘!リスクが高いのは株式の方だった」について書きました。
記事の中で参考になる点があれば、運用のヒントにしてみてください。
【補足】2021年のJ-REIT!個別銘柄は積立方式で買付ける
J-REITの個別銘柄のデメリットは、買付金額が大きいことに加えて投信のように積立ができない点です。
単価が高い銘柄だと60万円くらいの資金が必要になりますので、時間分散で購入するのには難しい商品ですね。
ただし、この状況は少しづつ変わってきています。
例えば私がメイン取引で行っているSMBC日興証券は、個別株(ETF)やJ-REITを金額買付できるサービス【キンカブ】があります。
(例:A株を300円だけ買う)
この証券ならば、J-REITの個別株も100円から買付できるので少額投資が可能。
しかも、毎月〇日に購入といった定期買付の設定もできるので、投資信託の積立と同じように時間分散ができます。
ちなみに、以下は私が日興証券のキンカブで積立設定をしているページの画像でです。
金ETFとJ-REITで3~4銘柄の積立を実践しています!
(1銘柄に対して月5回まで買付設定が可能)
この定期買付の設定は 100円から可能 ですので、気楽にチャレンジできます。
もちろんスポット買付も100円からできます。
(J-REITの個別株を100円~買える貴重な会社)
日興証券の口座を持っていて、このサービスを知らない人が案外多いです。
知らなかった人はぜひ活用してみてください。
また日興証券はJ-REITの個別銘柄のレポートもたびたび発信するので、情報面でも注目だと思います。
関連J-REIT投資の新戦術!ドルコスト平均法が可能になりました老後対策として不動産投資の人気が高まっていますが、私は現物ではなく専門家に管理が丸投げできる“J-REIT”を選択しました。
【目指せ!J-REITでプチ大家】という感じで、コツコツ投資を継続していきます。