投資の初心者や知識が少ない人にとって心強いサービスが、人工知能を利用して資産運用の提案を行うロバアドバイザーです。
CMでお馴染みの「WealthNavi(ウェルスナビ)」や「THEO(テオ)」などが有名ですね。
投資経験が浅い人には資産運用を行う上で大きなサポートになると思います。
ただし、ロボアドのデメリットを知らないで利用している人も多いのが実情。
例えば、人気の投資一任型(配分比率に合わせて投資一任運用を行う)は初心者に向いているように感じますが、普通のFPであれば勧めないと思います。
今回はロボアドバイザー投資で知っておきたい欠点と、私が主人にすすめたロボアドバイザー(投信工房)について書いていきます。
この記事の目次
ロボアドバイザーのヤバすぎるデメリットとは?
運用の全てを専門家に丸投げできる「ラップ口座」というものがありますが、これは手数料が高いので富裕層でないと利用が難しいという欠点があります。
ロボアドバイザー(投資一任型)は、“丸投げ+低コスト”を実現した点では革新的なサービスだと言えます。
ただし、こういった良い点だけを見て申込むと、10年、20年と経過してから後悔する事になるかもしれません?
ロボアドバイザー(投資一任型)の注意点について書いておきますので、シッカリ確認してから利用するようにしてください。
※以下より「ロボアドバイザー」は原則として投資一任型を指します。
「NISA」や「つみたてNISA」に対応していない
ロボアドバイザー(投資一任型)は、基本的に「NISA」や「つみたてNISA」といった非課税口座に対応していません。
資産運用の出口で売却するときに、税金のインパクトは非常に大きいので非課税口座ば積極的に活用したいですね。
以下は仮に「課税口座」と「非課税口座」(つみたてNISA)で毎月3万円の積立を20年間継続(年率5%で運用)をした時の結果です。
20年後 | 税引き後 | |
課税口座(ロボアドなど) | 約1230万 | 約1130万(▲100万) |
非課税口座(つみたてNISA) | 約1230万 | 約1230万(税金0円) |
机上の計算ですが、課税口座のロボアドは最終的な金額が100万円も少なくなりました(運用収益500万円で計算)。
非課税口座(NISA、つみたてNISA)の利用枠を別の商品で利用している人ならば良いのですが、ロボアドバイザーだけで運用している人は注意ですね。
私が冒頭で「普通のFPは、投資初心者にロボアドバイザー(投資一任型)は勧めない」と書いたのはこれが理由。
※ロボアドバイザーには、ポートフォリオだけを助言するもの(アドバイス型)があります。こちらは自分で買付けるのでNISA(非課税口座)の利用可能です。
年間費用が高いので、リターンが小さくなる?
ロボアドバイザーの手数料は1%程度というところが多いですね。
これは、富裕層が利用しているラップ口座と比較すると激安水準です。
ただし一方で、米国のロボアドバイザーならば更に半分くらいですから、日本のロボアドバイザーは割高というのが実態です。
ここで、よく言われるのが「丸投げで1%なら安いのでは?」という話。
預け資産の1%ですから、仮に300万であれば年間で3万円の手数料ですね。
ここだけ抜き取ればギリギリ許容できる気もしますが・・
しかし、実際には20年運用であれば毎年1%が差し引かれていきます。
極論を言えばリターン5%と書いてあるのに、本当は4%だったみたいな話です。
以下は毎月3万円の積立を20年間した時のリターン5%とリターン4%の比較です。
リターン5% | リターン4% | |
20年後の金額 | 約1230万 | 約1100万 |
1%の手数料が長期で続けば、100万近いインパクトになるという事です。
ちなみに、年間1%と書きましたが実際には消費税が加わりますし、個別に投資をしている運用商品のコスト(信託報酬)もかかります。
事実上は1.2%くらいで考えた方が良いですね。
インデックスの組合せで、このコストは・・やはり相当に高い印象。
そして、先ほど書いたように課税口座ですから出金時に利益があれば、さらにガツンと税金が引かれます。
上記の例で言うと、税金と手数料を合わせれば200万円に迫るマイナス・・・
どうでしょう?出口戦略まで見ていくとロボアドバイザー(投資一任型)ってイメージよりもマイナス要素がある投資だと分かると思います。
「投資工房」は他のロボアドを圧倒するサービス!
ロボアドは簡単な質問に答えるだけで、ポートフォリオ(金融資産の組合せ)が提示されるので利用価値が高いと思います。
ただし、一方で「NISAに対応してない」「手数料水準が高め」といったマイナスもあります。こういったマイナス要素が無いロボアドがあれば嬉しいですよね。
実は、これらのデメリットをほぼクリアしているロボアドがあります。
それが、松井証券の「投信工房」。
余談ですが、主人がロボアドでホッタラカシ投資をしたいと言っていたので、私は迷わず「投信工房」を勧めました(来年からNISA口座で利用)。
無料でリバランスに対応する貴重なロボアド!
(松井証券:『投信工房』より)
投信工房は松井証券で口座を持ってれば誰でも利用できます。
ロボアドから提示される商品は、松井証券で取扱う低コストのインデックスファンドです。
そして、嬉しい事に手数料が無料です。
もちろん投資信託のコスト(信託報酬)は発生するので完全に0円ではありませんが、概ね0.4%を下回ってくる計算です。
有名ロボアドが【1%+税&商品コスト】で1.2%程度だと考えると、3分の1程度の水準!
毎月3万円の積立を20年間運用していけば、同じ成績だった場合は60万くらい有利になる可能性がありますね。
「NISA」や「つみたてNISA」に対応する貴重なロボアド
松井証券HPより抜粋
投信工房は「NISA・つみたてNISA」に対応する貴重なロボアドです。
つまり、非課税口座で運用していけば、売却時の運用収益があれば総取り。
もしも、年間の非課税枠を超えて積立を行った場合は、超えた分から課税口座の積立に自動で変更になります。
ちなみに、毎日積立の設定も可能・積立最低額は100円からですから、条件に関しても最高レベルです。
当初はインデックスファンドのみ取扱いでしたが、現在はアクティブファンドも開始。
取扱い本数が急増しており、“つみたてNISA”の商品数に関しては業界でもトップ水準です。
「投信工房」の秘密!アドバイス型の進化系
松井証券の「投信工房」はロボアドバイザーの分類だと、ポートフォリオだけをアドバイスする(アドバイス型)タイプになります。
これは、助言を参考にして自分自身で買付・運用を行うタイプですね。
・・・運用?それって、丸投げが出来ないじゃん!
実は、ここが投信工房の凄いところです。
提案されてた各資産クラスのインデックスファンドは、そのまま一括購入できるので簡単にスタートできます。
つまり、事実上は一任型(ホッタラカシ)と同じです。
アドバイス型は低コストにもかかわらず不人気な理由は、資産配分の修正を自分自身で行う必要がある為です(手間が掛かる)。
それに対して、一任型は「面倒な資産配分の修正もするのだから手数料は貰いますよ!」というスタンスだったわけです。
しかし、「投信工房」はリバランス機能を無料で設定できるので、アドバイス型でありながらホッタラカシ投資が可能。
もちろん、自分の好みの投信を加えることも自由自在です。
松井証券は「顧客中心主義」の優良証券
松井証券はロボアドの「投信工房」は勿論ですが、株主優待やIPO投資でも注目の会社です。
「顧客中心主義」の考えで、シンプルさを追求しているので投資初心者には使いやすい証券会社だと思います。
今回は【FPが身内に勧めたロボアドバイザー! 投信工房が最強の理由とは?】について書きました。
ロボアドを利用したいと考えている人がいれば、有力な選択肢になると思いますので参考にしてみてください。