23年8月 米国株ランキング！低迷していた配当株に復活の兆し

2023年8月版、米国株人気ランキングです。

直近の1ヶ月を振り返ると、米国の利上げ継続への警戒が大きく後退、主要企業の決算発表、アメリカ国債の格付け引き下げ・・。

重要イベントが複数ありました！

 

このような中で、国内投資家から人気が高い米国株の成績を確認していきます。

人気銘柄の配当利回り、1年・年初来リターンの実績を調査。

また、後半部分にインデックス指数（ＮYダウ・S&P500・ナスダック100）についても1年リターンやPERの比較を行っています。

投資を行う上での参考にしてみてください。

 

※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。

人気の米国株ランキングTOP10　保有者が多い銘柄

ランキングデータはSBI証券の保有人数ランキングを参考にしています。

売買代金や出来高に関係なく、保有人数が多い銘柄が上位にくる仕組みです。
長期でガッツリと握っている投資家が多いほど順位が高くなる傾向があります。

では、早速ですが直近ランキングを確認してみましょう。

 

●ランキング調査期間（2023年7月31日～2023年8月4日）
※1ヶ月前から上昇橙・下落青

順位	銘柄	ﾃｨｯｶｰ	特徴
1位	アップル　NYダウ	AAPL	IT通販等/iPhone
2位	テスラ	TSLA	電気自動車
3位	マイクロソフト　NYダウ	MSFT	ソフトウェア
4位	コカ・コーラ　NYダウ	KO	清涼飲料メーカー
5位	エヌビディア	NVDA	半導体・GPU
6位	アマゾンドットコム	AMZN	ネット通販/IT関連
7位	AT＆T	T	携帯電話事業など
8位	ベライゾン NYダウ	VZ	無線通信
9位	ジョンソン＆ジョンソン　NYダウ	JNJ	製薬、医療機器等
10位	プロクター＆ギャンブル NYダウ	PG	日用消費財

日本でも日常的に耳にする企業名がズラリと並びましたね。

ベスト10の全体的な顔ぶれは「前月から変化なし」。
順位についても全く同じでした。

いつもは多少の変化があるのですが、今回は珍しいですね。

イベントが盛りだくさんあったので、投資家の多くは様子見ムードだったのかもしれません。

 

ランキングから考えると個人投資家の選考は、配当株と成長株の2極化が鮮明。

インカム（安定収益）とキャピタル（値上がり益）で分かれている状態です。

 

今年に入ってからは成長株が好調ですが、人気ランキングの6割はNYダウ銘柄が占める状態！

これら大型優良株については、相場の強弱に関係なく常に上位を維持しています。

短期的には派手な銘柄の話題が多いのですが、実際には堅い銘柄でジックリ運用している投資家が多いと推察されます。

次の項目では、上記の人気10銘柄を配当利回り順に並べ替えてみます。

人気10銘柄の配当利回りランキング！

配当利回りは、直近四半期の配当をもとに算出しているので、今後の業績等によってズレが生じる可能性があります。

目安程度の確認でお願いします。

また、前月の順位を（　）内に記載しています。
1ヶ月の変化を確認してみてください。

 

●配当利回り調査の基準日：2023年8月4日

※順位横の（　）数字は、前月の順位です。
※参考：S&P500の配当利回りは1.5%です。
※S&P500よりも利回りが良好な数値は赤。

順位	銘柄	ﾃｨｯｶｰ	配当利回り
1位（1）	ベライゾン　NYダウ	VZ	8.0%
2位（2）	AT＆T	T	7.9%
3位（3）	コカ・コーラ　NYダウ	KO	3.0%
4位（3）	ジョンソン＆ジョンソン　NYダウ	JNJ	2.8%
5位（5）	プロクター＆ギャンブル NYダウ	PG	2.4%
6位（6）	マイクロソフト　NYダウ	MSFT	0.8%
7位（7）	アップル　NYダウ	AAPL	0.5%
8位（8）	エヌビディア	NVDA	0.0%
ー（-）	テスラ	TSLA	ー
ー（-）	アマゾンドットコム	AMZN	ー

10銘柄の平均は約2.5%でした。

先月から0.1ポイント上昇！

ただし、これは通信大手のVZとTの株価が下落したことが理由。

2銘柄の配当利回りは約8％ですが、年初来リターンは15％を超えるマイナスです。

 

尚、S&P500の配当利回りは1.5％で、昨年同時期の1.6％より0.1％ダウン。

一方で、株価については1年間で約10％上昇しています。

 

配当は魅力的ですが、永久に続く保証はありません。
業績（決算等）は定期的にチェックする必要がありますね。

 

尚、高配当株はNYダウ銘柄が多い点は注目。
財務健全性が優良であることから長期的に配当が維持される可能性が高いです。

ちなみに、米国株の場合は基本的に年4回配当です。

 

 

もっとも、配当が良くても株価がズルズル下がってしまっては意味がありません。

次の項目ではリターンを記載しましたので、確認してみてください。

リターンランキング！大型テック株に利益確定の動きあり

人気の10銘柄を直近1年間のリターン順に並べかえました。

年初から米国株が好調なので、年初来の数値も併記しています。

順位は、株価の上昇率に分配金（インカムゲイン）を加えた数値で決めています。

また、前月の順位を（　）内に記載しています。
1ヶ月の変化を確認してみてください。

 

●リターン調査の基準日：2023年8月4日

※順位横の（　）数字は、前月の順位です。
※参考：S&P500の1年リターンは9.7%です。
※参考：S&P500の年初来リターンは16.6%です。
※S&P500よりも良好な数値は赤。

順位	銘柄	ﾃｨｯｶｰ	1年ﾘﾀｰﾝ	年初来
1位（1）	エヌビディア	NVDA	132.7%	205.1%
2位（3）	マイクロソフト　NYダウ	MSFT	16.7%	36.7%
3位（2）	アップル　NYダウ	AAPL	10.4%	40.1%
4位（6）	プロクター＆ギャンブル NYダウ	PG	10.2%	2.4%
5位（8）	ジョンソン＆ジョンソン　NYダウ	JNJ	1.2%	-4.3%
6位（7）	コカ・コーラ　NYダウ	KO	-1.8%	-4.6%
7位（5）	アマゾンドットコム	AMZN	-2.1%	66.2%
8位（4）	テスラ	TSLA	-17.8%	106.1%
9位（9）	AT＆T	T	-18.3%	-24.0%
10位（10）	ベライゾン　NYダウ	VZ	-21.5%	-17.2%

1年リターンでS&P500（4.3％）を上回ったのは4銘柄のみでした。
（年初来は5銘柄）

 

今月は、順位が大きく動きました。

この理由はIT関連銘柄に利益確定の動きが出てきた事に加えて、PG・JNJ・KOといったディフェンシブ銘柄（大型優良銘柄）の復調があります。

直近1ヵ月で5～10％の上昇しており、今後に期待できる動きですね。

 

依然としてIT関連銘柄が強いのですが、直近1ヵ月だけて見るとマイナス銘柄も増えてきています。

一本調子の上昇には陰りが見えてきた状態。

逆に出遅れていたオールドエコノミーの一部に見直し買いの動きが見えてきました。

 

 

米国株については金融政策の動向・景気への警戒や地政学リスクなど不透明要素が点在しています。

株価は年初から好調ですが不透明感は継続と考えた方がよいでしょう。

私は大型優良株を中心に投資をしたほうが無難だと考えています。

 

参考までに、2023年8月4日時点の米国を代表する人気3指数の状況を表にまとめましたので確認してみてください。

米国の人気指数	配当	予想PER	1年リターン
NYダウ工業株30種	2.0%	19.3倍	9.5%
S&P500種	1.5%	20.3倍	16.6%
ナスダック100指数	0.8%	29.1倍	15.8%

 

注意すべきは、3指数ともPERが過去平均よりも高いこと。

特にナスダック100は30倍弱なので要注意！

先月まではIT関連銘柄の勢いが凄かったのですが、足元は強弱まちまちです。

 

景気に関しても楽観論が広がっていますが、米国債の逆イールドは継続中。

PERが高い時は、相場が傾くと下落幅が大きくなることがあるので注意してください。

 

個別株で大きなマイナスを抱えると、元の水準に回復するのには相当な時間が必要にります。

私は不透明相場では、損切りルールを決めて取り組むのは必須と考えています。

 

今回は「23年8月 米国株ランキング！低迷していた配当株に復活の兆し」について書きました。

銘柄選びのヒントにしてみてください。

 

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