成長分野の代表格といえばハイテク企業です。
近年の米国株を牽引したのはGAFAMと呼ばれる5社(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)であることは間違いありません。
ITは我々にとって必要不可欠な存在となっていることから、今後も力強い成長が見込まれています。
長期的に見ても有望な投資先であることは間違いありません。
ただし、私はハイテク分野への投資は今年・来年について言えば消極的です。
年初から4ヶ月が経過しましたが、不安は消えません。
好業績を背景に上昇軌道になる可能性はあるのですが、私は同じくらいの確率で急落があると考えています。
特に今年はどっちに動くか分かりずらく、通常の年よりも不透明要素が大きいという認識です。
安定運用を考えるならば、2021年はハイテク関連の投資を一時休止するのも選択肢だと考えています。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
昨年末からハイテク分野への投資は5%未満まで下げました。
私の資産を押し上げてくれた投資の 一つに成長株の勝ち組企業で構成されるQQQの存在があります。
しかし、今年に限っては一度も購入していません。
ハイテク分野については投資信託(NASDAQ100)の積立とアルファベット(GOOGL)の定期買付に限定しています。
金額については全体の5%を超えない範囲。
そして、10年単位の長期ゴールを目指す運用だけです。
将来性という点では強気に攻めたい分野ではあるのですが、今年に関しては株価が大きく下がる不安があるからです。
ハイテク関連については、 最低でも1年は投資を控えていきます。
以前のような強気な投資については、2023年(2年後)からを目安にしています。
ここからは、私がハイテク関連株に対して不安を感じている点について書いていきます。
IT分野の成長スピードが鈍化する可能性
昨年は主要都市でロックダウンが実施され、経済活動が制限された状態でした。
この時に大活躍したのがIT関連です。
普段の生活ではネット通販を利用するケースが増えましたし、会社ではWEBミーティングが取り入れられました。
この流れは今後も続いていくと予想されるので、ハイテク企業は長期的に成長していくと思います。
ただし、気になるのは成長スピードです。
ワクチン接種が広がり普段の生活が通常状態に戻った時に、 成長スピードが維持できるかという点ですね。
1-3月期の決算を見るとIT関連企業は軒並みアナリストの予想を超えたのですが、株価の上値は重い状態となりました。
これは、投資家の期待がそれ以上に高かったということが背景にあります。
ハイテク株に関しては成長が前提となって株価が構成されているので、数字上は常に割高な状態。
ある意味では、成長スピードが鈍化しただけでも株価が急落する可能性があるという事です。
経済活動が正常に戻っていく中で、人々の行動や企業の活動方向がどうなるかは分かりません。
私はハイテク関連株の将来性については自信を持ってます。
繰り返しますが、心配なのは成長スピード。
株価水準は相当に高いので、相当なインパクトを残さないと株価上昇は難しいと判断しました。
尚、今まで大幅上昇していたハイテク銘柄が苦しんでいるのは、米国株の人気ランキングをれば一目瞭然。
年初来ではマイナスや低成長が目立ちます。
関連米国株ランキング!人気ベスト10の実力は?投資家の期待を超える結果を出さなければ、大きな下落で反応するのが成長株という点は頭に入れておきたいですね。
金利上昇や利上げに関するネガティブな反応
米国の金利水準は足元では落ちついてきました。
ただし、個人消費が強い米国で現金バラマキをやっているのですから、行動制限の解除が進めば消費が一気に爆発する可能性があります。
インフレ圧力の高まりで再び金利上昇という事態も想定されますね。
昨年まで政策金利は2023年までゼロに近い金利を維持すると見られていましたが、これも前倒しになる事も充分に考えられます。
ちなみに、過去を振り返ると金利上昇局面では成長株よりも割安株の方が有利になるケースが多いです。
こういった時は投資家心理が慎重姿勢に向かうので、 割高な株(成長株)については手放す投資家が増えてきます。
成長株が上昇してきた背景には“超低金利が継続する”という前提条件があることは忘れてはいけません。
少し前に、イエレン米財務長官が『米経済が過熱しないよう、金利は幾分か上昇する必要がある』と発言しただけでナスダック総合は大きく下げました。
金利が上昇したからといって中長期視点では過剰な心配は不要ですが、短期的にはグロース株にネガティブ(株価が下落)な反応があると予想されます。
昨年と今年では金利の見通しについて様子が変わってきている点は注意しておいてください。
現状は問題ありませんが、ワクチン接種率が高まる年後半に一波乱ありそうな気がしています。
難しい投資は避ける!大勝よりも負けないことを考える
ハイテク関連を中心とする成長株は、長期的には強気です。
しかし、今年に限っては急落するリスクが例年よりも高いと考えています。
上昇というシナリオもありますが、不安要素が多すぎて強気には攻められません。
大きなリターンを目指す投資はリスクも高くなるので、私のように投資センスが無いタイプは最小にとどめておくのが無難。
ワクチンの接種率が高まるにしたがい、経済回復が進むと予想されます。
そして、金融緩和と財政出動によりマネーはじゃぶじゃぶ状態。
大きな失敗さえしなければ自然と資産が増えていく相場です。
私は堅い投資が中心ですが、順調に資産が増加中!
わざわざ不確定要素が大きい投資を選択する理由はありません。
米国株については強気ですが、それは市場全体に対しての話。
私は連続増配株や市場平均(例:VIGやVOOなど)への投資に注力しています。
2021年は期待よりも企業価値と株価(ファンダメンタルズ)を優先すべきというのが私の考えです。
今回は『今年のハイテク株は不安要素あり!私は簡単な投資だけを選択する』について書きました。
記事の中で参考になる点があれば、運用のヒントにしてみてください。
尚、成長株で高いリターンを狙う場合は、急落リスクがあるので逆指値をシッカリすることが大切。
先行き不透明ということは過去に何度もありましたが、基本を継続している人の資産はシッカリと増えています。
迷った時ほど基本に忠実な投資が大切です。
私はDGRW(クオリティ株)の定期買付を実施しています
米国株の長期投資戦略として海外ETFの積立を実施しています。
現在のメイン対象は【DGRW】米国株クオリティ配当成長ファンド。
配当を実施している米国の大型株約300社で構成されるETFです。
ROA・ROEの収益性等の指標から、利益(配当)成長が期待できる銘柄を投資対象としています。
「長期的には利益成長と株価は連動する」という私の方針と合致したことが決定理由です。
先行きが不透明な時にはピッタリなETFだと考えています。
長期運用に向いている設計ですので、10年単位の定期積立で大きなリターンを目指していこうと思います。
尚、私はマネックス証券を米国株のメインにしています。
米国株の為替手数料(買付時)無料と時間外取引に対応してる点が魅力。