ここ数年はGAFAMが米国市場を牽引。
巨大IT企業などの成長株が、アメリカ株上昇の象徴となっています。
このような背景から、ハイテク関連の勝ち組を多く含む「ナスダック100指数」への投資は年々人気が高まっています。
代表的な銘柄としては QQQ ですね。
最近ではこのETFをメインにする人もいるようです。
私も「ナスダック100」への投資が、資産アップに大きく貢献!
この部分を強化していく投資家の気持ちは理解できます。
しかし、今後については成長株の投資は減らす方向で考えていきます。
その部分はバリュー株(配当銘柄など)にシフトしていく意向です。
今回は成長株の割合を減らす理由について、私の考えを書いていきます。
この記事の目次
米国株は割高水準!投資は転換点を迎えようとしている。
私は米国市場については割高と判断しています。
参考までに、米国市場と日本市場のPERを確認してみましょう。
※2021年11月12日時点
尚、日本株では予想PERを見るのが基本ですが、米国株では実績PERを評価する傾向があります。
ただし新型ウイルスからの経済復活を模索する特別な時期なので、今の時期は予想PERを重視しています。
以下が日米の予想PERになります。
・S&P500(米国) 22.41倍
・日経平均株価(日本) 14.41倍
日本のPERは過去の水準はPER15倍くらいが平均くらいなので、若干割安に位置しています。
もともと米国市場は日本よりもPERは高めなのですが、やはり20倍は下回らないと怖さは残ります。
ちなみに実績PERで言えば、S&P500は28.7倍ですので相当高いですね。
『米国市場の方が成長力があるから・・』といった考え方もあると思うのですが、それを勘案しても日米差が大きいです。
・・というのも、米国株はワクチン接種が早めに開始したことで今年の段階で成長を先取りしています。
来年の成長ペース鈍化は避けられない状態ですね。
アナリストの見解をでも、今後2年間のEPS成長率はS&P500とTOPIXで大きな差は無いと予想されています。
それなのに、現状は日米のPERに大きな差が出ている状態。
数年間の米国市場は凄まじい勢いでしたが、今後も同じペースで上昇することについては疑問符がついている状態です。
投資環境が変わる!米国の成長株は警戒する必要あり
将来性を考えるとテクノロジーなど成長分野を扱う企業は魅力的です。
長期視点では有力候補ですね。
ただし、ここ数年においては投資環境が大きく変わることは注意すべきです。
現段階では金融緩和でマネー供給の膨張が続いていますが、この追い風も終幕が見えてきました。
今後はテーパリング、そして利上げという選択が待っています。
2021年迄は、じゃぶじゃぶなマネーと低金利で成長株に有利な市場でした。
しかし、今後はそうではありません。
参考までに「ナスダック100」のPERも記載しておきます。
※2021年11月12日時点
実績PER 35.35倍、予想PER 29.89倍
成長株なので30倍くらいなら適正と言っても良いのですが、金利が上昇した時にもっとも警戒したいのはPERが大きい銘柄です。
ガッツリ下がった時にレバレッジなんて掛けていれば、大火傷になる可能性もあります。
【利上げ=即マイナス】ではありませんが、警戒は必要です。
直近の状況がありまりに好条件でしたから、小さなマイナス材料でもマーケットの反応が大きくなることも考えられます。
そもそも株価の動きは、通常でも1年以上は先読みで動きます。
今回は更に行動が早まる可能性もあります。
私は「ナスダック100」への投資については、積立のような長期戦略のみに絞る方針です。
米国株の上昇は継続すると予想!でも、主役はコロコロ変わります
米国株についてネガティブな話を書いていますが、この市場から離れることは考えていません。
将来的に調整があるとしても、投資家は最終的に米国市場に戻ってくると思います。(ここに変わる市場が無い)
ただし、米国市場の主役は固定ではありません。
将来的に金利が上昇していくと仮定するなら警戒したいのはPERが高い銘柄。
その多くは成長株ですね。
そして、警戒感が高まった時に注目されるのは、財務体質がよい堅い企業。
こちらは、バリュー銘柄に多いです。
「ナスダック100」についても買付は継続しますが投信の積立だけにします。
月の投資額としては3%程度になるので、保有比率は減っていく形になります。
また、IT関連では投資信託で【netWIN GSテクノロジー株式ファンド】を保有しているのですが、これは今月で全て売却予定。
この分は連続増配株の VIG の定期買付にまわしていきます。
その他でバリュー配当系ならば、VYM や DLN も選択肢として面白いと考えているので、そちらにも若干投資するかもしれません。
市場平均に負けてもいい!ただし、資産が大きく減ってはいけない
投資について市場平均と比較する人は多いのですが、私はそれに対する勝ち負けは興味ありません。
市場平均よりも劣っていても資産が安定して増えているなら問題なし。
ただし、資産が大きく目減りすることはNGです。
例え市場平均がマイナスの時であっても同様ですね。
個人投資家のメリットには長期運用だけでなくリスクを自在にコントロールできる点があります。
私が運用で大切にしているのは【低リスクは大きく、高リスクは小さく】です。
大きい・小さいについては投資額だと考えてください。
今回であればリスクが高くなってき成長株を減らして、安定性が高い連続増配株やゴールドを増やすような行為ですね。
基本的に株価チェックの回数が増えてきたら要注意ですね。
こういった時はリスクを取りすぎている場合が多いです。
私自身は「ナスダック100」の値動きが気になってきたので、リスクを取りすぎていると判断しました。
そもそも、ハイリスクなことを選択しなければ、投資は簡単には負けることはないと思っています。
利益は小さくても安定して増える体制を整える事が重要。
これからも、堅い運用を中心にジックリと行っていきます。
今回は【ナスダック100の保有割合を減らす!バリュー株の比率を高める】について書きました。
記事の中で参考になる点があれば運用のヒントにしてみてください。
私はDGRW(クオリティ株)の定期買付を実施しています
米国株の長期投資戦略として海外ETFの積立を実施しています。
現在のメイン対象は【DGRW】米国株クオリティ配当成長ファンド。
配当を実施している米国の大型株約300社で構成されるETFです。
ROA・ROEの収益性等の指標から、利益(配当)成長が期待できる銘柄を投資対象としています。
「長期的には利益成長と株価は連動する」という私の方針と合致したことが決定理由です。
先行きが不透明な時にはピッタリなETFだと考えています。
長期運用に向いている設計ですので、10年単位の定期積立で大きなリターンを目指していこうと思います。
尚、私はマネックス証券を米国株のメインにしています。
米国株の為替手数料(買付時)無料と時間外取引に対応してる点が魅力。