長期運用で有力な選択肢の一つと言われるのが米国市場です。
私自身もNISAでは、米国市場に連動する eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を買付けています。
S&P500は長期で右肩上がりを続ける優良インデックスですからね。
この指数を見ていると「アクティブファンドの大多数がインデックスに勝てない」と言われるのも納得です。
ただし、実際にはS&P500を長期で上回るアクティブファンドも存在しており、これを完全に無視してしまうのも勿体無いと思います。
また、松井証券が“運用手数料の一部を現金還元するサービス”をスタートさせたことで、アクティブFの可能性が広がりました。
※サービスの内容は記事の最後に記載しています。
私はこのサービスを利用してアクティブファンド3銘柄を購入しており、毎月合計で10万円を積立しています。
今回はこれらのアクティブファンドと、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の成績を比較していきたいと思います。
結論を先に言うと、年初来・1年リターンとも3つのアクティブファンドの方が良好な状況です。
※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。
この記事の目次
日本では、アクティブファンドの話はタブー?
「アクティブファンドの8割はインデクスファンドに負ける」なんて話がありますね。
この表現が正しいとは思いませんが、成績だけをみるとハズレでもありません。
ここで気になるのが、「それなら、インデックスファンドにしましょう」という意見が主流になってしまう点です。
本来ならば「インデックスより好成績の2割のファンドって何?」という疑問が起きるはずなのですが、これを言わせない雰囲気が出来上がっています。
つまり、選択肢を潰してしまっているという事です。
これは勿体ない話ですね。
以前は個人投資家が情報を集めるのが難しかったのですが、現在は好成績の投信を見つけるのはそれほど難しい事ではありません。
私が好成績を期待して買付しているアクティブFが3銘柄あるので、これをインデックスのeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と比較していきます。
比較する銘柄は以下の3つです。
●netWINGSテクノロジー株式ファンド
●JPMグローバル医療関連株式ファンド
年初来と1年リターンの成績がどうなったか、確認してみましょう。
私が実践する【短時間・簡単】な方法は、以下の記事で紹介しています。
興味がある人は確認してみてください。
⇒ 投資情報はどうやって集めるの?私が実践するのは週20分の簡単術
信託報酬1.804%:スパークス新国際優良日本株ファンド
最初は「スパークス新国際優良日本株ファンド」。
文字通り“日本株”に投資するファンドですね。
私は“日本株よりも米国株の方が優良”という考えをもっているので、日本株のファンドに投資するのは異例!
しかし、この投信は私の考えを完全否定する結果を残しています。
日本株で米国株よりも高いリターンが出せるファンドは中小型株のみというイメージがあるのですが、このファンドは 大型株で好成績を維持 する稀有なタイプ。
年初来リターンと1年トータルリターンをS&P500と比較してみました。
また、日本株ですのでTOPIXに連動するファンドとも比べてみます。
基準日:2020年9月30日
銘柄 | 年初来リターン | 1年リターン | 信託報酬 |
スパークス新国際優良日本株ファンド | 7.2% | 20.5% | 1.80% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.6% | 11.6% | 0.10% |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | ▲3.5% | 5.8% | 0.15% |
TOPIXと比べて1年リターンは約4倍です。
さらに、S&P500よりも約2倍の好成績となっています。
“日本株は米国株より劣る”といった発言は慎まなくてはいけませんね。
σ( ̄◇ ̄;) ワ、ワタシ?
リターンは信託報酬を差し引いた後の結果ですから、しっかり仕事をしていると言って良いでしょう。
尚、この投資信託に関しては以前に記事でも紹介していますので、詳しい内容に関してはそちらで確認してみてください。
信託報酬2.09%:netWINGSテクノロジー株式ファンド
信託報酬2.09%・・、netWIN・・・、
ボッタクリ臭がぷんぷんしていますね(笑)
しかし、実際には『R&Iファンド大賞の北米株式部門で2018年~2020年まで3年連続で最優秀ファンド賞』に選ばれた実力派!
世界6地域に約80名のポートフォリオ・マネージャーとアナリストを擁する充実体制で個別企業を選択しています。
20年以上も歴史のある有名なファンドですね。
S&P500に対しては過去の成績は勿論ですが、直近の成績も圧倒しています。
基準日:2020年9月30日
銘柄 | 年初来リターン | 1年リターン | 信託報酬 |
netWINGSテクノロジー株式ファンド | 22.7% | 35.3% | 2.09% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.6% | 11.6% | 0.10% |
最初に信託報酬2.09%という数値を見た時は“ドン引き”しましたが、この成績を見れば文句なしですね。
もはや、S&P500と比較することが失礼にあたるほど成績に差があります。
1年リターンは3倍以上ですからね。
もっとも情報通信カテゴリーが多いので、現在の好調が永久に続く保障はありません。
S&P500と比較してどちらが良いというよりも、合わせて保有するのに適した商品だと思います。
この投信についても、以前に記事を書いていますので興味がある人は覗いてみてください。
信託報酬1.85%:JPMグローバル医療関連株式ファンド
医療関連銘柄に特化した投資信託ですね。
このブログを定期的に読んでいる人は分かると思うんですが、私は将来性という点で医療分野には大きな期待をしています。
『人生100年時代』という事もあり、この投信に関しては勢いで積立をスタートしたというのが本当の話。
ディフェンシブと成長の両方を期待して買付をスタートしました。
基準日:2020年9月30日
銘柄 | 年初来リターン | 1年リターン | 信託報酬 |
JPMグローバル医療関連株式ファンド | 8.4% | 24.9% | 1.85% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.6% | 11.6% | 0.10% |
ヘルスケア銘柄が中心でネット企業ではありませんが、足元はS&P500よりも好成績で充分な結果です。
ただし、かなりテキトウに選んでしまったので、将来的には他の医療関連に特化した投信に変更する可能性はあります。
医療分野に期待している理由については、記事を書いていますので確認してみてください。
“コスト”の優先順位が高すぎると優良商品を見落とすことも・・
アクティブファンドでも好成績を残しているもは多数あります。
資産運用の本を見ると『アクティブファンドは成績が良くない』、『低コストの商品を選択しよう』といった内容が目立ちます。
間違いとは言いませんが、説明の順序が正しくないと考えています。
コストの前段階としてリターン・リスクの確認があります。
自分の希望に沿った商品というのが第一優先で、コストは最後にくる話です。
好成績の商品を無視して、低コストという理由だけで選択する行為は「安かろう悪かろう」みたいな話ですからね。
先ずはリスクとリターン!
そこから大きく離れてコストという順番で見ていかないと優良商品を見落としてしまいます。
もっとも、高すぎるコストが気になるのも当然の話です。
私自身も、今回の商品の中には『う~ん、コスト高いね』と悩んでしまったものもあります。
ただし、証券会社の中で松井証券を利用すると、信託報酬の1部が現金でバックされますのでアクティブファンドでも気軽にチャレンジできます。
最後に松井証券の注目サービスについて補足しておきますね。
凄いぞ松井証券!投資信託の現金還元サービス
買付手数料は証券会社によって差がありますが、信託報酬は基本的に同じです。
ただし、松井証券だけは例外!
この証券会社は、信託報酬の販売会社の取り分のうち 0.3%を上回る部分を現金還元 するサービスがあります。
具体的に【netWIN GSテクノロジー株式ファンド】について確認してみましょう。
信託報酬の年率2.09%(税抜1.9%)を分解すると以下のようになります。
各社の内訳 | 運用会社 | 1.0% |
販売会社(松井証券) | 0.8%(0.5%還元) | |
信託銀行 | 0.1% | |
合計 信託報酬率 | 1.9% |
松井証券の取り分である0.8%のうち、0.3%を上回る部分が現金還元されるので、対象となるのは0.5%ですね。
毎月、 年率計算で0.5%は戻ってくる ので、事実上のコスト削減となります。
他2商品を調べると、「スパークス新国際優良日本株ファンド」は 0.4%還元 、「JPMグローバル医療関連株式ファンド」は 0.55%の還元 となります。
積立で資産が増えるにしたがって還元金額も比例しますので非常に嬉しいですね。
私はこのサービスが始まってからは、アクティブファンドは基本的に松井証券で買付しています。
※記事の投信は全て松井証券で毎日積立
松井証券は投信の買付手数料は0円ですし、毎日積立もワンタッチで設定可能。
『現金還元サービス』は非常にお得なので、投信を中心に運用している人は口座を持っておいて損は無いと思います。
尚、余談ですが松井証券は iDeCoの取扱商品が業界最多水準 となりました。
以前の12商品から40商品ですので3倍以上ですね。
※2020年10月18日より
eMAXIS Slimシリーズを中心にコスト最安水準の商品が中心でFPの目から見ても好感が持てる内容となっています。
★ 松井証券 iDeCoに注目!低コスト商品を中心に業界最多水準の品揃え
今回は【アクティブファンドが絶好調!「eMAXIS Slim 米国株式」を圧倒中】について書きました。
アクティブファンドについては悪者扱いされるケースがあるのですが、優良商品も多く存在します。
記事の中で参考になる点があれば、資産運用のヒントにしてみてください。